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富津市売津 炭を売る雑貨屋と妙見神社の絶景

内陸に入ると炭焼きで栄えた名残があった。

売津地区と相川地区の境目にある野仏群。ここからさらに相川地区へ進んで行くとめくるめく農村風景が見られるが、今回は行かない。

地蔵菩薩がメイン。注目すべきは右端。

大威徳明王という明王のひとつ。牛に乗っている。鴨川市の波切不動寺にもあるが個体数が少ない。

ややとろけた地蔵たち。首がもげているのもある。

隣には横穴があり、野仏がおさまっている。

仏像を安置する掘り込みは形状とノミ跡で後光を表現しているようにみえる。

さらに奥、謎の切り立った崖がある。

直下まで近づくと、これが石切場だとわかる。写真だと分かりづらいが、鋸山のように均一なツルハシ跡が刻まれていた。

上総湊へ引き返す。これは道中にある鳥海商店。

庇が古けてしまっている。薪が積んであり、炭づくりを営んでいることがわかる。

何年か前に行ったときは駄菓子が所狭しと並んでいたが、最寄りの小学校が廃校になったためお茶菓子がメインになったとのこと。棚の一角にあるボトル入りの飴玉だけがかつての名残を感じさせる。

炭のサンプルと石油ランプ。あとなぜかケロリン桶が売っている。

炭売りの行商をしていた頃のモノクロ写真。

商店街には戻らず売津方面へ。ここに今回の目的地がある。

売津石切場。鋸山のどこかにあると言われても信じてしまいそうな隠れた石切場。

入り口には野仏がある。

異様な風景だが、当時ここで石を切り出した人にとっては合理的に切り出した結果だろう。

等間隔に並んだ穴には足場でも通したのだろうか。

たぶん防空壕。中程まで進んだところですごい大きなゲジがいたので引き返した。無害なのはわかっているが、あの見た目の生き物が天井から降ってくる場面を想像してほしい。

明瞭に残るツルハシ跡。上から掘るように順番に切り出していくとこのような痕跡が残るのが想像できると思う。

引き返して妙見神社へ。
なお、引き返さずさらに奥に行くともう一つ石切場があることを後で知った。

急斜面に鳥居が建つ。

急峻な斜面をところどころ切り通すことで参道を作っている。

一定まで標高を上げると痩せ尾根を伝う道に変わる。

10分くらいで登頂。とても疲れる。

木々の隙間から湊川橋梁と漁港が見える。

北方へ目を向けると富津岬が見えた。

社殿裏の、一番標高が高いところにある謎の穴。富津市の山奥にはこのような縦に長い穴がいくつかある。防空壕にしては立地が不便すぎる気がする。

近くに祠があった。想像だが、かつてはこの祠しかなく、あとから社殿が建ったのかもしれない。

転がっていた謎のパーツ。

行った日 : 2023/04/09

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