見出し画像

[トヨタ・プリウス]イメージを覆すエクステリア・掛け算のインテリア。そして、気になる"走りの進化"は?

ついに発売アナウンスが出た新型トヨタ•プリウス。偶然にも発表週に試乗出来る機会を得たため、早速ユーザーレビューをお届けしていきます。

◾️一目見ただけで伝わる先進性とスポーティさ


発表時にも"カッコいい"と大きな話題を呼んだ、新型プリウスのエクステリアデザイン。
いざ実物と対面すると、「一目見ただけで伝わる先進性とスポーティさ」というワードが瞬時に浮かんだ。

ボディカラーはアティチュードブラックマイカ

キレのあるシャープな造形。スポーティさ際立つロー&ワイドなたたずまい。スムーズながら各所に入るエッジが存在感を主張する。

一般的なエコカーというイメージからの脱却を図りながら。「プリウス」というブランドを再定義し、さらに上の領域に格上げする、クールなエクステリアだ。
たしかに、カッコいい!

尖るように突き出たノーズに切れ長のフルLEDライトにより
クールな顔つきとなった。
低く、伸びやかなたたずまい。
リアドアハンドルも格納式となった事により
ボディパネルの造形の美しさがより感じられる側面。
シンプルながら、主張を忘れないライト類が備わる
リアセクション。
一文字のブレーキランプ、車名エンブレムの大幅配置など
流行りのデザインも取り入れられている。

◾️掛け算で構成される室内空間


独創性溢れるエクステリアに対して、内装は既存の最新アーキテクチャが集約された構成となる。

まず最初に注目したいのは、フロントセクション。フロントディスプレイがマウントされている運転席は、スバルとの共同開発となるEV•bz4xと同一だ。そして、センターコンソールを含むインパネ周りは、現行クラウンと類似している。

「クラウン × bz4x =新型プリウス」なフロント席周り

全体的にシックで上質さのある内装については好感触ではあるものの、室内空間の広さについては気をつけたいもの。

リアシートの角度変更など、前後方向のスペース確保は留意されているのは見て取れるが。
低い全高による影響で、リアシートに高身長の人が乗ると、ほぼ余裕が無い状況となってしまう。

身長183cmの筆者が座った時のリアシート。
車格的にも妥当ではあるが、ほぼキチキチである。
特に頭上は指4本分ではあるものの、後ろ下がりのルーフの影響で写真以上に狭さを感じてしまう。
bz4xでも実感したのだが、ハンドルとラップするフロントディスプレイは視認性に難あり。
上手くドライビングポジションを調整するか、オプションのポップアップディスプレイは追加したい。
先代に比べ、シートの角度が3度傾いたリア席。
普段使いの範囲では十分な容量のあるラゲッジ。
この新型から、パワーゲートトランクが採用されたので
使い勝手も向上している。

◾️燃費だけじゃない。見え隠れするダイレクトな走りに、今後の可能性を感じた


先に述べておくと、今回の試乗は車両スペック等の事前調べが無い状態での実施となった。
おまけに、車通りの多い夕方の市街地という事もあり。プリウスの進化した走行性能を、十分に実感した内容では無かった。

しかし、その状況下でも筆者が感じた「確かな安定性」と「思わぬダイレクトさ」について述べていこうと思う。

まずは「確かな安定性」から。これは乗り心地も含めた常用域での走行性能についてだ。

市販グレード(Z,G)では2.0リッターエンジンのハイブリッドシステムが採用された事により、街中では必要十分、且つ余裕のある加速フィールであった。
正直、おどろくほどの力強さという訳では無かったが、特に不満を感じる事もないと言った具合だ。

そしてフラットな乗り心地も安定感があり、好感触だ。路面のギャップ上を通過する際も足回りがしっかり仕事をしていて、衝撃をいなしているのが体感出来る。
また、この乗り心地は以前に試乗したクラウン(クロスオーバー)に似ている気がした。

つまり、上質感が売りでもあるクラウンと同等レベルのクルージング性能をプリウスでも味わえるという事だ。

2.0リッターへのボアアップによる恩恵は大きい。
2WDにおいて196馬力のパワーと
カタログ燃費28.6km/Lを発揮する。

次に「思わぬダイレクトさ」について。

実際に運転してみると、ハイブリッドならではのスムーズさに加えて、ハンドリング操作への素早い応答性があるのに気づいた。
この点については内装レビューで述べている通り、ドライバー席の構造はbz4xど同一であるため。小径ハンドルによる取り回しの良さが効いているのだろう。

さらに19インチタイヤを履いているのもあり、適度な重さ&グリップ性能の高さが、ハンドルから伝わってくる。

市販グレード(Z,G)では19インチタイヤが標準となる。
17インチのスチールホイールもOPで用意されている。

極め付けは、ドライブモードセレクト。上位グレードのZには"SPORT"が加わるのだが。このモードにはステアリングのスポーツ制御が存在するのだ。
残念ながら、今回の試乗シチュエーションではハッキリとした違いを感じ取れなかったが。

SPORTモードを味わえるシチュエーションでの
車両挙動の変化を、ぜひ味わってみたいものだ。
(画像引用:トヨタ自動車株式会社)

このあたりの進化を見るに、走行性能へのトヨタ流のこだわりの強さが伝わってくる。
そしてスポーツカー•スポーティカー好きの筆者としても、今後GRスポーツなどのグレード展開を期待してならない。

確実な進化を果たしながら、更なる可能性を感じさせる新型プリウス。
各ディーラーにも続々と車の配備が始まっているため、気になったユーザーは是非この機会に、実際に触れてみる事をオススメします。

OPのGRパーツを装着するだけでも
スポーツカーを彷彿させるエクステリアに変貌する。
グレード展開orコンプリートカーの登場は今後あるのか?
可能性を感じた1台なだけに、大きな期待を抱いてしまう。
(画像引用:トヨタ自動車株式会社)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?