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「〝入社したら違いました‼“症状への予防」 ~宝物探しの就職活動をやめましょう~

 皆さん、今回は転ばぬ先の杖ということで“処方箋”ではなく“予防”のお話をします。少し、耳が痛いかと思いますがここで免疫力をつけて、ヘルシーな就職活動をしていきましょう!

02_Dr. T_M-3_宝探し~あるある症状

 さてさて、2022年卒予定の方々、就職活動の進み具合はいかがでしょうか。2023年卒予定の方、インターンシップへの情報集め順調ですか?対外的な発表では様々ですが、今年も新卒の就職活動は早まっているように感じます。出遅れないようにしましょう!

 前々回、大学生の就職活動や3年以内の離職率についてお話ししました。
私が実際に転職支援してきた、大学卒業後3年以内に離職した方たちには、ある共通点がありました。それは、希望する会社があたかも「宝」で、それをゲットすれば自分の希望が叶うはずと思い込んで、就職活動をしていた人が非常に多かったという点です。

03_Dr. T_M-3_思っていた仕事ではない

 具体的にどのようなことかというと、「商社に入社すれば、“きっと海外に行けるはず“」とか、「食品会社に入れば、”きっと食品の商品開発ができるはず“」という期待を、何の根拠もなく強く持ち続ける人が多かったということです。
 入社後も、「自分だけは大丈夫」「難関を突破して希望の会社に入ったのだから、きっと希望の職に就けるに違いない」と考えているようですが……、残念ながら、自分だけが特別なんてことは絶対にありません。なぜなら・・・採用された新入社員はみんな希望を持っていますし、みんな難関を突破しています。それぞれの希望が全員分叶うわけがありません。まして企業内には先輩社員も含め、多くの人材が活躍しています。その先輩たちもライバルになるということですね。
 就職がゴール(入社した会社=お宝)だと思って就職活動をして、入社してしまうと自分が思い描いた仕事と違うと、ギャップに苦しむことになってしまうのです。

04_Dr. T_M-3_宝探し~予防薬

 では、なぜ宝物探しをしてはいけないか、その理由をもう少し具体的に説明しましょう。

💉「会社は生き物」と心得よ!

 1つ目は、会社は生き物であるということです。社長交代や人事異動のように、働いている人材(上司、先輩、仲間)が変わることもあれば、退職していなくなることもあります。また、会社の売り上げも変化しますし、その中で、会社の進むべき方向や戦略などが変わることもあります。時には会社の業績が悪化し、買収されたり、倒産したりしてしまうこともあります。
つまり、理想としていた環境が変わってしまうこともあるということです。

💉「仕事内容は変化する」と心得よ!

 2つ目に、仕事内容は変化するということです。企業内の仕事の種類を考えると、大企業よりも小さな企業の方が仕事内容が大幅に変わるリスクは少ないかもしれませんが、それでも社内異動や技術の進歩など、自分が思い描いていた仕事と異なる業務をやらなければいけなくなる可能性は、非常に高いです。また、役職がついて役割が変わることもあります。
 つまり、自分が思い描いていた仕事が必ずできるわけではない、ということは理解いただけたのではないでしょうか。
 会社と社員の関係では、会社の存続のために社員が犠牲になることもあります。「会社 > 社員」といった関係というとわかりやすいでしょうか。たとえば、会社の存続のためのリストラなど、イメージしやすいかなと思います。

💉「100%の確信をもって入社することはできない」と心得よ!

 3つ目は、100%確信をもって入社することはできないという点です。会社は生き物であるという説明で気づいたと思いますが、事前の準備や、説明会やインターンシップ、また採用面接を重ねても、100%その会社のことを理解することはできないということです。
 実際に働いてみないとわからない部分や変化していく部分が、少なからずあります。「働いてみたら違った」「知らなかった」など、先輩たちは必ず言います。
 とはいえ、そのギャップをどれだけ事前に小さくするのかということはとっても重要です。100%わかることはできないですが、99.9%は大丈夫だと自分で自信が持てるまで会社のことを理解していくことは大切です。そのうえで、”あとは入社してみないとわからない”という思いをもって入社していくことが大切です。

まとめると…

 あなたが理想とする「○○のような会社」というのは、もしかするとある一瞬には存在するかもしれませんが、入ってみないとわかりませんし、日々変化していくため、存在し続けることはないということです。ですので、もっといい会社ないかな?こんなことができそうな会社はないかな?と、「入社=ゴール💍」の宝物探しの就職活動は今すぐやめましょう!

05_Dr. T_M-3_就社ではなく就職を意識

 では、どのように就職活動を進めていくべきなのでしょうか。それは、「こんなことがやれるといいな」ではなく、「この会社に入ってこれをやる!」という強い思いを持って就職活動をすることです。

 「就社」ではなく「就職」を意識しましょう!そうすれば、仮に入社して1年目から希望の仕事に就けなくても、5年後までに何とかその仕事に就きたいと考え、日々の努力を積み重ねることができます。また、希望する仕事に就けるように、必要な知識や経験を積極的に身に着けていこうという思考回路になることでしょう。先輩や同僚が辞めていっても、「自分は目標のために頑張りたい」と思えるような仕事を見つけることが大切です。

 ただし、もちろん好きな企業があって、「その会社に就社したい」「その会社であれば、どんな仕事でも楽しいと思える」という方は、「就社」で問題ないと思います!

 さて、いかがでしたでしょうか。就活学生の皆さんの中には、内定がゴールと思っている方もいらっしゃるかと思い、このようなお話をさせていただきました!あなたのキャリア人生は、これからです!
 納得のいく就職活動をして、オリジナルのキャリアを目指しましょう!
 それでは次回をお楽しみに!!「自ら学び、自ら創ろう!!」

【これまでの診断と処方箋】
■ES科
 ・Dr. Tの自己紹介と就職活動の入り口の“入口”
 ・「ES?何それ」⇒ 処方箋【ESに興味を持ってみよう】
 ・「〝入社したら違いました‼“症状への予防」~宝物探しの就職活動をやめましょう

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