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グローバルコミュニティでマインドフルネスを学ぼう!Oxford Mindfulness Foundation


仏INSEAD・Executive Master in Change(EMC)の約2年間に渡る修士プログラムを終え、卒業式があったのが11月。そして翌12月から私はオックスフォード マインドフルネス ファウンデーション(Oxford Mindfulness Foundation)のマインドフルネスを学ぶ8週間の短期プログラムを受講し始めました。きっかけは、EMCのクラスメイトからの紹介です。マインドフルネスは以前から興味のあったのですが、”なんとなく良いことだから”で終わるのではなく、アカデミックにちゃんとした知識を学んでみたいと思っていました。またコーチングにも役立ちますし、英語の勉強にもなるし、と思い受講し始めた次第です。
 
名門オックスフォード大学には、マインドフルネス認知療法を学ぶ修士プログラムがあるそうで、この8週間のプログラム参加は、その修士プログラムの出願前提条件にもなっています。
 
コースの実施形態はオンライン。イギリス時間の午前中と夜の両方の時間帯があるため、アメリカ時間、アジア時間、双方の時間帯で受講可能です。

 https://courses.oxfordmindfulness.org/learn-categories/


私のクラスメイトは10数人ほど。地元イギリスからの参加者が大半で、あとは、北京から2人、日本人は私一人でした。年齢層は、(私の想像ですが)下は20代後半~60代といったところです。
 
クラスメイトの自己紹介を聞くのも面白いもので、受講理由はそれぞれでした。マインドフルネスに興味があって学びたいと思っている人はもちろん、普段から瞑想する習慣がある人、太極拳の先生をしているという人、ブロガーの人、軍に所属していて、軍向けにマインドフルネスのプログラムを提供したいと思っている人、既にこのコースを受けたことがあるが、他の先生からも受講したいという理由で、同じコースを受講するのが2回目という人など。自己紹介を聞いているだけでも、世界中のどこかで暮らす、普通ならばお互いの人生が交錯することなどない人たちとの出逢いにワクワクしました。将来的にオックスフォード大学の修士プログラムに出願するために必要だから受けているという人が、2人ほどいました。
 
ちなみに、今回が2回目の受講という人とブレイクアウトルームで一緒になることが多かったのですが、「2回目の受講どう?」と聞いてみると、「先生の声やアクセントが違うと、受ける感じが全然違うので、受講している内容は同じだけれども、全然違って面白い。受けて良かった。」と言っていました。
 
毎回2時間のクラスが週1回、8週間のオンライン・プログラムで、費用は、£300(2023年12月15日時点のレートで54,000円ほど)です。
 
クラス内で発言を求められるか否かについてですが、私の先生の場合は、ランダムに先生が指名して発言を求めるのではなく、話したい人はどうぞ、Zoom内のチャットに書いて送る方が心地よければそうしてください、というタイプの方でした。私の場合は、気分次第ですが、自分の英語の勉強にもなるし、私の発言が他のクラスメイトの勉強材料になるかもしれないという想いがあるので、発言できる時には無理なく発言しています。
 
Zoom内のブレイクアウトルーム機能を使って、4、5人程度のグループで話し合う機会もありますが、皆結構自分のことを話してくれるタイプなので、全員が話し終わる前に時間切れということもしばしばです。
INSEAD・EMCもそうでしたが、こういう分野に集まってくる人というのは、“Theいい人”が多いのです。“Like-minded people(同じ考え方や価値観を持つ人々)”の中にいると、心理的安全性も高く、今まで自分がノン・ネイティブとして英語にコンプレックスを感じていたのは、私のせいではなくて、ただ相手との相性が悪かったのではないかと思うようになりました。(この英語コンプレックスの解消についても、今後記事にしたいと思っています。)

また、クラスの冒頭では、先生のリードで、30~40分の瞑想の時間があります。「すごく深いところに行った気がする」とノートに走り書きするほど、私にとって心地よい時間でした。先生のガイド中は、”Invitation”と、
”Option”という言葉がよく登場します。強制することもなく、あくまで私たちにこういう選択肢があるということを紹介し、提案を投げかけて、私たちがその選択をするかどうか、という文脈で使われているのですが、こういう表現は、英語という言葉が向いているところだなと感じます。

さて、以下は、授業後に書き留めてきた受講レポートです。その時に思った言葉の方がライブ感があってよいと思ったので、そのまま載せます。

ーーーーーーーーーーー受講レポートーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
今は、2回目の授業が終わったタイミングです。授業中には、マインドフルネスのエクササイズをやってみてどうだったかという感想を聞かれて、参加者のおじさまたち二人が、「Wow!I’m here!って思えた」、「Super presentで、Calmnessを感じた!」と興奮気味に感想を述べていたのが印象的でした。

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今日は3回目の授業でした。
1回目で、マインドフルネスとは何のかの定義を学んでから、日常生活でマインドフルネスを思い出すことが頻発してきました。それだけ、自分の中の新しい習慣として入り込んできているのを感じます。
 
今までマインドフルネスというと、リラックスすること、瞑想すること、Well-beingの近くにあるもの、という、なんとなくの理解しかなかったのですが、「意識すること」だけでこれだけ違うのかと、とても驚いています。
 
特に、マインドフルネスは、「生まれてから普通に備わっている能力ではないので、練習しないと身につかない能力」だという説明がすごく役に立っています。知識と、訓練次第で、確かに、新しく自分の一部になっている感覚がでてきました。まだ3回目なのに、すごいです。
 
たしかに、これは8回受けた頃には、違う自分になっていそうです。

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2回目のセッションが終わってから、こちらのOxford Mindfulness Foundationで、平日毎日行われている、マインドフルネスの練習会に参加するようになりました。一人で自由にマインドフルネスを練習するのはハードルが高いのですが、先生のリードがあって、決まった時間に、世界中の人が参加するなかで一緒に練習するのは、とてもありがたいです。これもまた良い英語の勉強になりますし。30分だけで、こんなに自分に影響を及ぼすのかとびっくりするほど、この練習会のおかげでまた毎日の楽しみが増えました。
(こちらの練習会については別の記事でご紹介しておりますので、そちらをお読み頂けたら嬉しいです。)
 
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さて、この8週間のプログラムでは、今のところ、1回目から3回目のセッションまで、毎回セッション毎に新しいマインドフルネスのエクササイズを学んでいます。そして前の週に宿題として出されたエクササイズをしてみてどうだったかの感想報告会を、小さなグループに分かれてしています。
 
「今週はクリスマス前で、超絶仕事が忙しすぎて、全然宿題のエクササイズができなかった」とか、「毎回毎回、新しいエクササイズを学ぶから、それが積もりに積もっていて、なんだか不安になる」とか、結構、自分の正直な気持ちや、不安な気持ちを打ち明けられるような関係性ができはじめたと感じました。

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今日も新しいエクササイズを学んだのですが、普通の瞑想と、その学んだエクササイズの違いがイマイチ解らなくて、先生に質問をしてみました。質問をしたいとき。発言したいけどどうしようかなというとき。未だに、一瞬のためらいと闘わなくてはいけない私がいます。英語コンプレックスを解消しようと努力してきたし、ずいぶんと自信をもてるようになってきたけれど、英語で発言する前は、「よしっ!」と気合を入れる自分がいます。
 
でも発言してしまえばこっちのもので、結局、聞きたかった答えは得ることができたし、どうやら自分の英語は通じているようだと、今回もリアリティチェックができました。
 
こんな感じで、マインドフルネスを学ぶことはもちろんですが、私にとっては、英語の実践場にもなっています。
 
マインドフルネスに興味のある方、英語環境で何かしらの学びをしたい方におすすめしたいです。

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今日は6回目のクラスでした。
 
6回目まで来ると、初期メンバーからの脱落組も定まり、参加メンバーが固定化されてきました。
 
今日はブレイクアウトルームで少人数に分かれて話した時に、素敵なことがありました。メンバー内の帰属意識というか、心理的安全性が保たれた空間を頼りにしているような発言がみられたのです。
 
ブレイクアウトルームでは、3人のグループになったのですが、そのうちの一人が「今週はすごく大変な週で…」と家族内で起きた出来事の吐露を始めました。
 
そしてもう1人も、「今週はこんな良いことがあってさ」と、これまた自分の気持ちの吐露を始めたのです。
 
週1回に2時間だけ会うだけ(しかもオンラインなので直接ではない)の関係なのに、このような、吐露大会になったことが私にとってはとても驚きで、嬉しい出来事でした。なぜなら、彼らは心理的安全性をこのグループに見出しているのだなということが解ったからです。
 
住んでいる国は違っても、育った環境は違っても、皆悩んでいることは同じだし、嬉しいと思うことも同じなんですよね。そして、思わず「自分のことを聞いてほしい」と「自分の気持ちを吐き出したい」と思える環境を作れるかどうかも、住んでいる国も、育った環境も関係ない。ただの、地球人としてのあたりまえで成り立つ世界があるということ。それに改めて気づけたことが、私にとっては今日起きた良い出来事でした。
 
私たち日本人は、日本にいるばかりでは、日本人という枠を超えた世界があることに気づくことが難しいのです。日本を出て世界に出て、そして自分は日本人だけれども、同時に地球人なんだと再認識できる場に身をおくということ。地球人というか、グローバル人というか。
 
そして、なぜそれが大事かと言えば、「皆同じなんだな」と思えるからだと思うんです。住んでいる国は違っても、育った環境は違っても、皆悩んでいることは同じだし、嬉しいと思うことも同じなんだと認識することができると、「私だけじゃないんだな」と思えるし、皆同じことで結局悩んで、なんかかわいいな、愛おしいな、という気持ちになります。
 
 
オンライン授業であれば手軽にそのような環境に身を置くことができます。そして、英語で行われている授業には各国からの参加者がいます。
 
オンラインセミナー等を活用して、グローバル人としての自分を感じてみるのはいかがでしょうか。
 
こうして自分がいるフィールドの面積を広くしていくことで、私には日本しか居場所がないと思っていたのに、今ではずいぶん自分の居場所をワールドワイドに捉えている自分に気づきました。
 
オンラインの短期クラスは、このような楽しみ方もあるのだなと気づいたセッション6(あと残り2回!)でした。

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今回は日曜日をつかって、半日がかりの練習日でした。
色々なマインドフルネスの練習を休憩を挟みつつも、間髪入れずに行い続けます。途中ランチ時間も挟みましたが、ランチの間もマインドフルな状態でとるように指示がありました。この練習日をするまでは、一体何をするのか分からなかったので不安な気持ちもあったのですが、結論、とても面白かったです。

ーーーーーーーーーーー受講レポート 以上ーーーーーーーーーーーーー

残るはあと1回です。グループ意識や帰属意識がでてきたので、なんだか今から最終回を迎えるのが寂しい気持ちもあります。

このレポートを書いてきて、私にとっては2つの意味があったことに気づきました。

1つは、マインドフルネスの意味を学ぶことができたこと。
2つは、グローバルコミュニティに属することの意味を学べたこと。

です。

マインドフルネスをアカデミックに学びたい方、
何か新しいことに挑戦してみたい方、
グローバルコミュニティに属して刺激を受けたい方、
単に生の英語を学びたい方、
にお薦めいたします。

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