人間関係で悩むとき、自分を責めていませんか
1.人間関係の悩みは尽きない
「あなたは人間関係で悩んだことはありますか」
このような質問をしたとき、「ありません」と答える人は、いないのではないでしょうか。
どんなにコミュニケーションに自信がある人でも、一度は人間関係で悩んだことがあるでしょう。
偉大な心理学者のアドラーも「全ての悩みは人間関係が原因である」と述べています。
無人島で独り暮らしでもしない限り、人間関係の悩みは人類共通であり、永遠の課題かもしれません。
2.人間関係の悩みとは?
人間関係の悩みは、職場や家庭、友人関係など、さまざまな場面で起こります。
また、誰もが経験するものです。
私は仕事と働き方のカウンセリングをしていますが、退職理由の第一は「人間関係」です。
上司や同僚、場合によっては部下との人間関係に悩み、疲弊している人がたくさんいらっしゃいます。
どうして、人間関係で悩むのか。
私は、これまで18年間で、4.800名以上の相談に関わってきました。
最年少は中学3年生、お母さんと相談に来られました。
反対に最高齢は73歳。
学生から元ホームレス、障害者、母子家庭のお母さん、引きこもりの若者、受刑者など、ハンディや社会的弱者といわれる方々もたくさんいます。
このような色々な方の支援をとおして、気付いたことがあります。
それは、自分が自分に対して考えたり思っていることが現実化していることです。
いわゆる「思考が現実化する」とか「引き寄せの法則」です。
「就職活動や仕事がうまくいかない」と言われる方に共通していることが「自己評価が低い」こと。
つまり「自己肯定感」が低い。
だから「自己肯定感」を高めることで多くの問題が解決します。
それをまとめたものが拙書「転職を考えたら自己肯定感を高めることから始めよう」です。画像をクリックすると、Amazonのサイトへリンクします。
3.集合的無意識の存在
先程の「思考は現実化する」とか「引き寄せの法則」を、心理学から考えてみたいと思います。
心理学者のユングは、すべての人の意識は繋がっていると提唱しています。
それが、ユングの「超意識理論」になります。
フロイトが唱えた「表層意識」と「無意識」に対して、
しました。
この集合的無意識は、すべての人と繋がっており、そこに人類が生き延びるため他者と協力することの大切さや、他者と助け合うことの重要性についての記憶が保存されていると考えられています。
このように、集合的無意識には、私たちの祖先が経験した、さまざまな記憶が保存されています。
私たちは、普段から意識しているかしていないかに関わらず、この集合的無意識をとおして他人と繋がっています。
そのため他人と、共通の理解や共感を得ることができます。
4.あなたが自分にしているように、他人もあなたを扱う
少し話が専門的に成り過ぎましたが、要点をお伝えすると、あなたと他人は集合的無意識をとおして繋がっている。
だから、『あなたが自分に対して感じたり思っていることを、あなたの周囲の人も同じように感じたり思っている』ということです。
自己肯定感が低いと、自分に対して否定的な思考をしてしまいます。
たとえば、何か仕事でミスをする。
そのとき「ああ、またやっっちゃった、私ってバカだな」と思った。
それが周囲に人に伝わり、周囲の人からバカにされるということです。
あなたの自己評価が、そのまま他者からフィードバックされているわけです。
自己評価が低いと、当然自己肯定感も低くなる。
そうすると、他者もそのようにあなたを見ている。
自己評価が高いと、自己肯定感も高くなる。
周囲の人も、あなたをそのように見ているし、扱うことになります。
自分を責めると、他者から責められる。
反対に、自分を認め受け入れると、他者からも認められ受け入れられる。
だから、人間関係がうまくいっていないときは、自分自身とうまくいっていないわけです。
それを周囲の人が教えてくれている。
人間関係で悩むとき、あなたは自分を責めていませんか。
相手との関係性の前に、あなたの心の内側を見直して、自分との関係性を改善すること。
まとめ
人間関係の悩みの根本原因は、自分との関係性がうまくいっていないことが本当の理由です。
あなたが自分を大切にすればするほど、自分を許すほど、他人からも大切にされ愛されるようになります。
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