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モヤモヤした転職活動を分解してみる

10月に向けて転職活動を始めている人も多くいらっしゃると思います。
10月は1月、4月、7月とは違い、入社後に活躍できるチャンスが広がっているからです。
新規事業が始まったり、下期のスタートではありますが、外的要因が少なく、手厚いサポートを受けれる可能性が高い時期でもあります。

モヤモヤしながら転職活動をしていても内定がもらえなかったり、長期戦になることで心理的にも余裕がなくなっていくので注意が必要です。

リクルートエージェントが3ヶ月(最長6ヶ月)という転職活動期間も設けているのも、応募者側としては長期戦にすることで疲弊が激しくなってしまうこと。
エージェント側にとってもすぐに転職を考えていない人はお断りしますというスタンス。
慈善事業ではなく、営利団体がやっていることですから、悪いことではありません。
お互いにとってWin-Winの関係になることができる最善な方法ともいえます。

転職=ゴールではない!

いきなり、結論になってしまいますが、転職=ゴールにはなりません。
当然のことですが、転職はハイリスク・ハイリターンであるということを忘れてはいけません。
活躍できる場所があり、スキルアップできるチャンスが転がっている職場へ転職することができることもあれば、逆のパターンになってしまうこともあるので、感情で判断をするのではなく、ロジカルに納得できるように転職活動をすすめてほしいと考えています。

しかし、9割の人が転職を敬遠しがちになっています。
「今の仕事を続けていても未来はないと感じているけど、周りにいる仲間や同僚が素晴らしい人達だから、裏切れない」という理由で、転職の迷宮へ迷い込むのと同時に、先送りをしてしまうケースが相談を受けていると多くあります。

これが起きてしまう理由としてあげられるのが、労働条件と人間関係を一緒に考えてしまっているからです。

これの考え方は非常に良くない考え方です。
労働環境が悪い、お先真っ暗というのに、その会社に残る必要があるのでしょうか。
転職することが裏切り行為なのでしょうか。

これは日本企業独特の考え方があり、社員は皆家族であるという古き昭和の生産性労働環境モデルがベースになっていることを子供の頃から言われているからです。

しかし、トヨタの社長の発言があったように、大手日本系企業においては45歳以上になると早期退職制度を利用してリストラを始めているのが現状。
定年まで安心して働ける環境がないことを示しています。

なぜこれが起きているのかというと、工業型生産性労働環境モデルから、サービス型生産性環境モデルに変化をしていることが大きなポイントです。
高度経済成長期のようにアメリカに追いつけ追い越せ、右肩上がりの経済成長曲線は長続きせず、バブル崩壊後は失われた20年やロスジェネとも言われる時代がきています。
ということは、正社員であることが安泰であるという公式が音を立てて崩れ始めたのです。

優先順位をしっかりと決める

人間関係は非常に重要なことではありますが、転職の際に労働条件と人間関係をごちゃごちゃに考えてしまうと、モヤモヤしながら転職活動をすることになってしまいますので、切り離して考えることが必要になります。

仕事の待遇や労働条件と人間関係は別のものとして取り扱うことでモヤモヤが晴れてくるのは間違いありません。
人間関係はあなたが新しい職場でどう作るのかということがポイントになり、環境適応能力が必要とされる。

仕事の待遇や労働条件については、評価面談や人事異動で変わることはあったとしても、年に1回程度というのが基本スタンス。

同じ仕事をしていて、同じ時間働くとした場合に、待遇がいい方や労働条件がいい方へ転職したくなるのが本能ではないでしょうか。

仕事の待遇や労働条件で悩んでいるのであれば、計画的に早く転職をすることをオススメします。
ただし、無計画で転職をするために退職をすることは絶対ススメていません。

理由としては心技体に余裕がなくなってしまうと、ブラック企業を選択してしまう確率が高くなってしまうからです。

<退職をするまでに考えてほしいこと>
1:退職を決めるのは転職先が見つかってからすることがベター
2:自己都合で退職をした場合については、失業給付が受けられるまで3ヶ月〜4ヶ月はかかるため、その期間の生活費をしっかりと貯めておくこと。
3:退職をすると、住民税、年金、国民保険料などが一気に請求されてしまうため、ここについても事前に市町村窓口に相談をすることをオススメします。
納付ができない場合については、減額、免除などの相談にも応じてくれます。
4:失業保険の申請時にハラスメントでの退職や休職期間明けの退職など理由があるのに、自己都合とされた場合については異議申し立てを忘れずにしてください。
(認定されれば待機期間が短くなって、失業給付がもらえるようになります。)
5:辞めると決めた時に周りに言わずに準備を進めてください。

退職するまでによくあるトラブル2つ

1つ目は就業規則の確認を忘れないようにしてください。
これは企業が定めた退職に関するルールであり、円満退社をするためにはできるだけ則ってやってほしいのですが、法律で決められたことではないので、企業ごとによって違います。

1番多くあるのが、30日以内もしくは1ヶ月以内が9割ですが、会社によっては後任の選定や引き継ぎなどを入れて、60日前、90日前などと定めているケースがあります。

昔在籍をしていた会社では、60日、90日という会社も実はあったから言えるのですが、これはあくまでも会社の規定であり、絶対に従わなければならないものではありません。

ここででてくるのが民法627条の条文と見解です。
要約すると期間の定めのない雇用契約の解約は2週間以前に通知をすれば終了をするということなんです。
この場合については、法律的に退職をすることができます。

ここで話題になっているのが退職代行屋の存在です。
彼らは弁護士さんが立ち入れない領域に目をつけて、でてきた商売です。
退職交渉は各自で行うのがベターではありますが、退職をしたいけど退職できない人たちへの援助をすることで成り立っています。

弁護士業法に違反しない部分で退職交渉を行っており、弁護士さんと相談をしながら勧めている事業なので、今後は急成長をしていく可能性もある職種です。
どうしても退職交渉が難航するのであれば、利用する価値はあると思います。

2つ目のトラブルは退職願と退職届の違い

退職願はこの日に退職をしたいんですけど。
退職届はこの日に退職をします。

退職願はあくまでも下手にでて、この日で退職をしたいんですけど、どうですか?とお伺いを立てるイメージ。
退職願はこの日に退職をします!という宣言してしまうイメージ。

もしわかならないことがあったり、質問をしたいことがあったら、労働基準監督署へ連絡をして聞いてみる。
または、週末のイベントで行われている弁護士さんの無料相談会や社労士さん、行政書士さんの無料相談会に参加をしてみるのもいいですね。
蛇の道は蛇といいますが、専門家に聞いたほうがはっきり、スッキリしますから。

転職活動のコツ

転職活動を成功させる3つのポイントについてお話をしましょう。
1つ目はエージェントとタッグを組んで、新しい仕事探し。
2つ目は転職サイトに登録をして、片っ端から応募をしてみる。
3つ目はビジネス系SNSを使って、新しい仕事探し。

1つ目のエージェントを利用については以前から言っていますが、大手だからいい、中小だからダメということはありません。
あなたの転職とスキルアップ、活躍まで寄り添ってくれるエージェントを見つけてください。
数年後またお世話になるかもしれませんので、弱いつながりを意識しながら、定期的に連絡を取れる仲になっておくといいでしょう。

2つ目の転職サイトからの片っ端からの応募については、厳選して応募をするよりも打数で勝負することで早く決着がつくこともあります。
面接で判断をして、この会社でやっていきたいと思えば内定承諾、違うと感じれば断っていいんですから。

最近ではWEB面接も増えてきているため、最終面接だけオフィスでという形も増えてきていますので、ITのツールをうまく使いながら、時間と交通費の節約に努めてください。

3つ目はWantedlyやLinkedInのビジネス系SNSやTwitter、Instagram、Facebookなどで転職をする人が最近増えていることがあります。
よく知っている人たちが推薦してくれるため、早く面接が進むケースが多く、求人広告ではでていない求人やレア求人を見つけることができるようになります。

この3つを駆使してつかうことによって3倍のチャンスを得ることができますし、面接官と名刺交換をしておくと弱いつながりを築くことができるようになります。

クビになっても稼げる時代

何も転職をすることだけが選択肢ではありません。
独立をしてもいいですし、海外で働いてもいい時代です。
キャリアについては正解がありませんし、早いうちの失敗については取り返すことができるのがキャリアです。

年齢を重ねるといろいろなことが転職を阻むことになるかもしれませんし、リストラの一環として早期退職制度を使ってほしいと会社からいつ言われるかわかりません。

そんな時代だからこそ、クビになっても稼げるスキルを身に着けたいものです。
自分自身の人生をどうするかはあなた次第ですから。


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