Karen Enoki

京都うまれ、京都そだちの25歳。教える仕事をして6年。大切な人との、大切な日々をすこし…

Karen Enoki

京都うまれ、京都そだちの25歳。教える仕事をして6年。大切な人との、大切な日々をすこしずつ綴ります。

マガジン

  • みんなの色彩

    わたしの目に映る色をあつめています。

  • 自己開示のすすめ

    うつ経験者が、今の心地よい生活を手に入れるまでの必須要素だった「自己開示」について書きました。

  • すきな記事たち

  • 東京Diary

最近の記事

心の病をなくしたい

闇に落ちた感覚を知ったのは、休職中だったと思う。昼夜関係なく、悪い想像が心を埋める。わたしが生きているだけで、人に迷惑をかけているのではないだろうかと、ありもしない想像がとめどなく溢れて、涙が止まらなくなる。それが繰り返されるごとに、自分がなぜ生きているかわからなくなる。 休職したのは2019年11月。発症から、4年半弱。頻度は減ったが、まだ確実にこの闇に飲み込まれる瞬間がある。実家に帰省中の今、彼は安心しているだろうか。衝動に駆られることが、少なくとも目の前で起こることが

    • 心を救ってくれる声

      最近、ずっと杉山悠佑くんの声を聞いている。 男性なのだけど、透き通っていて、心に染み渡る声をしている。 彼との出会いは、友人バンドの解散ライブ。高校の同級生の友人のバンドの解散ライブだというのに、彼のバンドではなく、悠佑くんの声に惚れて彼のバンドのCDを買って帰ってしまったことは、友人に大変申し訳なく思っている。でも、聴覚過敏のわたしにとってほぼ初めてのライブで涙を流しそうになった直感を信じて、心の底から勇気を出してCDを買って帰ったことは〈よくやった、自分!〉と褒めてやり

      • 良いお年を!のすばらしさについて

        2022年もクリスマスやブラックフライデーを駆け抜け、街では「良いお年を」が飛び交っている。 わたしも、隔月で通っている病院で早めの「良いお年を」をした11月から、職場や友人と何度もこのあいさつを交わした。わたしは、「良いお年を!」がだいすきだ。 「良いお年を(お迎えください)」というのは、日本には珍しい、素晴らしい文化だと思う。 海外では、宗教柄なのか、よく人の幸運を願う。"Good morning."は"I wish you a good morning"から由来す

        • 苦楽をともにした友人たちの幸せを願う

          半年ぶりの帰省をした。コロナの影響、そして故郷・京都を離れ、東京に居を移したこともあって、「直接会って話したい」という友達はぐっと減った。でも、その分価値観の近い友達と必ず会うし、その時間をより大切だと感じるようになった。 高校の頃の友人で今も「直接会って話したい」友人は、本当に片手ほどになった。でも、大学時代の友人とは違う、あらかじめ決められたルートを共に走り、共に叱咤激励した仲だからこそ、紆余曲折あったけれど手に入れたキャリアやパートナーなどの幸せな話を聞いて、200%

        心の病をなくしたい

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        • 自己開示のすすめ
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        記事

          【日英語比較】DAYの概念について

          わたしはやる気を出したいとき、たいてい「洋楽」を聞きたくなる。大学生の頃からのお気に入りは、Maroon5の"Sugar"と"Sunday Morning"。(わたしが経験したバイトの中で最も緊張するバイトの最中、ずっと流れていたから、きっと脳が「この曲がかかるとき=頑張るとき」と反射的に思っているのだと思う) 英語ができてよかったと思う瞬間の一つに、洋楽を聞いていて、一言一句が聞き取れなくても、なんとなくその曲が持つメッセージや雰囲気をかんじることができることがある。逆に

          【日英語比較】DAYの概念について

          自己開示のすすめ〜内容編〜

          じゃあ、自己開示って何を話せばいいの?そんな疑問が湧いてきそうだ。 わたしにとって、自己開示をすることで目指すことは「ここちよい関係を築ける人や事と出会うこと」だ。そのためにわたしが実践していることを、ここでは書きたいと思う。 わたしにとって自己開示は、基本的に、自分が感じている思いを素直に話すこと。不安や不満に思っていること(誰かさんへの愚痴、組織への不満、「なんで6月には祝日ないの?」)などネガティブな内容から、「〇〇してもらってうれしかった」、「文化祭の準備、ちゃん

          自己開示のすすめ〜内容編〜

          自己開示のすすめ〜ここちよい仕事編〜

          自己開示を勧める理由④ ここちよい仕事に出会える わたしは元教員だ。中学時代から続く長い長い努力トンネルを全力で走り抜けて、留学経験と200単位近い取得単位、中高英語・高公民・司書教諭の教員免許を自信に変えて、満を持して夢であった教員になった。 しかし、理想と現実の乖離に心を、是正するための14時間労働に体を蝕まれ、初年度11月にうつ状態になり、3ヶ月休職→2月末で退職している。その後は中学時代は自身が通い、大学時代講師をしていた地元塾に専任講師として戻ったが、冬にうつ状

          自己開示のすすめ〜ここちよい仕事編〜

          自己開示のすすめ〜なんでも話せる友人・年下編〜

          自己開示を勧める理由② 「心の友」が数名できる わたしのLINEには「友だち」が1000名以上いる。 でも、 ・頻繁に連絡を取り合い、 ・今どこで何をしていて、 ・誰と交際して、 ・どんなことを考えながら生活しているのか を知っている友人は両手で数えるほどしかいない。 大学時代の自分が今の自分を見たら、ひっくり返ると思う。 でも、生まれてこのかた、今が一番心が平和で安泰の日々だ。 こうなったのも、この数少ない友人たちに対して ・頻繁に連絡を取り合い、互いの近況報告をし、

          自己開示のすすめ〜なんでも話せる友人・年下編〜

          自己開示のすすめ〜何でも話せるパートナー編〜

          みなさんには、自分のことを相手に気を遣ったり、良いイメージをつけたいからといって誇張したりせず、ありのままに話した経験はありますか。 わたしは、自己開示できるようになってから、素直に、心に負担なく生きられるようになった。心の病気という半ば強制的に「自己開示せざるを得なくなった」わたし。自分のことをありのままに話すことで、「心の友」がぐんと増えた、そして関係性が深化したように感じる。きょうは、自己開示を勧める理由について、書いてみたい。 自己開示とは 自己開示を勧める理由

          自己開示のすすめ〜何でも話せるパートナー編〜

          教えることから離れる

          この年度をもって「教えること」をやめる決心をした。 たのしくも、くるしい1年だった。 コロナのせいで台無しになった上半期、人員不足でばたばたした下半期、胃も腸も、そして心も、たくさん壊した。 講師という仕事はわたしに向いていないんだ、と思ったことも過去1番の頻度だった。初めて、「特進クラス」ではなく「標準クラス」を担当して、子どもたちの学力差を目にした。なぜ、同じ年で、同じクラスで同じ授業を受けているのに、こんなに差が生まれるのか、わからなかった。 10人に1人いると言

          教えることから離れる

          彼の手を振り切った日

          3人いる、3人しかいない社員の1人が倒れて入院。命に関わる病のせいだと知って1週間。 ただでさえギリギリの授業準備をこなしながら、授業の振りかえのためのバイトたちへの根回しとやりとり、彼がやり残した事務仕事、進路のかかった面談、保護者への連絡、生徒へは平然を装って授業。 1週間は耐えられた。今日職場を出た時は、来週も同じようにこなせると思った。でも、多忙のせいで激しくなる上司の口調と、それをまるく平然と受け止められない自分の情けなさ、仕事のことが頭から離れないストレス。

          彼の手を振り切った日

          ‪この前行った時すこし眠れないようだった彼、だんだん回復して、‬すっかり夢の中にすとんと落ちれるようになったみたいですこしあんしん。彼が寝てるのがわかるとわたしも眠くなってくるようになっててわらっちゃう。

          ‪この前行った時すこし眠れないようだった彼、だんだん回復して、‬すっかり夢の中にすとんと落ちれるようになったみたいですこしあんしん。彼が寝てるのがわかるとわたしも眠くなってくるようになっててわらっちゃう。

          わたしが東京行きを決めた日

          6月16日、目を腫らして眠り、目を腫らして目覚めた朝。 きのう、たくさん話したはずの彼だったのに、急に不安になってひとり泣き出してしまった。 わたしが東京行きを考え始めたのは、10日前。 朝、彼といっしょに目覚める朝。 「おはよう〜〜。」と言いながら、キスをする。 背中を向けて寝ている彼。大きな背中に抱きついてみる。 (何度抱きついても、大きくて安心するサイズ感、質感、筋肉感だな〜。) 2人でむにゃむにゃお話をして、お昼に何を食べるかをお布団の中で考える。お昼は前日の

          わたしが東京行きを決めた日

          彼の寝息を聞ける日々

          彼は先週末、「もったいない、寝てしまうのが。」と言った。 わたしも同じことを考えていた。 3ヶ月越しに、数多くの涙を乗り越えて、友達に背中を押されて、彼に会いに行った。最初は彼の顔をじっくり見られなくて、「モーニング」をした高架下にあるちいさな喫茶店でも彼の手元やテーブルにある備品(特にアルコールが気になった)に目を落としていた。でも、お昼と夕食を考えながら、互いのことを、面と向かって話す楽しさは体いっぱいに感じた。 昼食も、夕食も、彼が作ってくれた。わたしはもっぱら部屋

          彼の寝息を聞ける日々

          英語講師のわたしが英語に惹かれ続ける理由

          きょう、矯正歯科の帰り、本屋さんに寄ったらこんな本を見つけた。(本屋に寄った理由が英語の授業で使うアクティビティのネタ本探しという不思議。) ぱらぱらとめくってみたけど、本当に様々な感情を形容する言葉が目白押し。日本語でも感情を伝える言葉はたくさんたくさんあって、わたしが知らないものも5万とあるのだろう。(「日本語が下手」と彼にも言われるわたしのことだから、本当に5万とありそう。) HSPなわたしは、一日にそれはそれはものすごい感情の波を感じて生きている。あたたかい波のこ

          英語講師のわたしが英語に惹かれ続ける理由

          第一次コロナ戦争

          今宵は、生徒とわたし自身のために、書く。 書き残しておきたい、「みんながんばっているぞ」エピソードを。 コロナとの戦いがはじまって、もう3ヶ月が経とうとしている。 3月に新年度となり、中学に入学するより先に「中学生」になった12歳の彼ら。2月には体験入塾期間として、中学準備講座にも出席して、生き生きした顔を見せてくれた彼ら。新年度が始まって1ヶ月も経たないうちに、「雑談のない世界」、オンライン授業に突入した。 終わりの見えない戦いだった。「東京アラート」が発令され、北九州

          第一次コロナ戦争