はじめに：親愛なる友人TとKへ

2月23日

拝啓

クウェートは気温20度程度と、うららかな春の日が続いています。
京都はとても寒いかと思いますが、いかがお過ごしでしょうか？

君たちがクウェートに遊びに来ると聞いて非常に嬉しく思っています。
君たちの来訪と、何より君たちが持ってきてくれるであろう品々に心躍らせています。

しかし同時に、申し訳なく思ってもいます。
というのも、全ての時間を一緒に過ごせるわけでは無いからです。

そこで君たちが一人でもクウェートを満喫できるよう、クウェート観光ガイドを作ることにしました。

この手紙が君たちの、またすべての読者の手助けになれば幸いです。

今回は、クウェートの交通についてタクシーを中心にお話しします。

クウェート国際空港からの出方：出費は我慢

クウェート空港から出るには、「エアポート・タクシー」を使うのが一番良いと思います。

空港から出ると怪しいおじさんたちから声を掛けられると思います。

"limousine service" "airport taxi"などと書かれた服を着ている人たちは正規のエアポートタクシーであり、そうでないのは流しのタクシーです。

空港から出るタクシーについては、法律によりエアポートタクシー以外は禁じられています。

素直にエアポートタクシーに乗ることを推奨します。

エアポートタクシーは前払い方式であり、結構な値段を請求されます。

例えば、クウェートシティーに向かう場合4000円以上かかるかと思います。
値切りも効きません。

※明らかに観光客に見える場合、タクシー内でチップの支払いを要求されることもあるらしいです。(私は要求されたことがありません。)

あまり払わなくても良いと思います。

キャッシュ以外にも、visaカードなどの主要なクレカ支払いにも対応しています。

空港から少し歩くと、バス停もあります。
これは正規の移動手段ではありますが、移動がやや大変ではあります。

クウェートの交通事情：歩行者が疎外された道路

クウェートの交通事情についてお話ししましょう。
クウェートは圧倒的な車社会であり、逆に車以外の交通インフラは存在しません。

また自転車や歩行での移動も厳しいと言わざるを得ません。

人間の歩行を想定していない「歩道」、過酷な暑さ、主要施設同士の距離、野犬の脅威等々。

後述のタクシーまたはバスを使うべきです。

タクシーについて: 探索の秘訣はCareemにあり

タクシーについては、カリーム(Careem)というアプリを利用するか、流しのタクシー(キャッシュしか使えない)を使うかになります。

流しのタクシーは値下げ交渉が可能ではありますが、逆にふっかけられる可能性もあります。

またクウェートは非常に安全な国ではありますが、一般論として流しのタクシーはあまり推奨されません。

今回はCareemについてのみ、お話しします。
流しのタクシーについては、私の日記を読んで下さいね。

careemのダウンロード

careemは英語とアラビア語のみに対応したアプリです。

アプリをダウンロードしたら、電話番号やメールアドレスなどを登録して下さい。
私はクウェートの番号で登録しました。
日本の番号で登録できるか、また正常に動作するかは不明です。

支払い方法は、クレジットカードもしくはキャッシュとなります。

クレカを希望する場合、タクシーを呼ぶ前にクレジットカードをアプリと紐づける必要があります。支払いはApple Payなどにも対応しています。

ホーム画面右上から、profileを選択し、cards and accountを押すと紐付けができます。

アプリの使い方

使い方は至ってシンプルです。
まず、ホームからTaxiボタンを押して下さい。

次に行き先を選択します。

右下のnowを押すと、タクシーの到着時間を変えられます。

行き先を決めたら、タクシーを拾う場所を決定します。

初期設定では現在位置になっています。
ピンをずらすと場所を変更できます。

confirm pickupを押すと、確認画面に移ります。

確認画面です。
YALLAを押すとタクシーが来ます。
この画面には、目安の料金も表示されています。

割引クーポンがある場合、右下のdiscountを押しクーポンのコードを入力して下さい。

ride detailsから、車種変更もできます。

支払いについて

⭐︎クレカを登録している場合

車を呼ぶときに自動で支払いが完了しますので、車内で支払う必要はありません。
またその時点の支払い金額から価格が変動することは絶対にありません。

また、チップを求められることもありません。

⭐︎クレカを登録していない場合

紐づけていない場合は、キャッシュで払うことになります。
車内でのクレカ払いはできません。

お釣りはきちんと返してくれますが、数百フィルス程度の場合返してくれない人もいます。

⭐︎参考までに
1000フィルスが1KD(クウェート・ディナール)です。

⭐︎支払いの目安

クウェートのタクシーは日本に比べて安価です。
例えば4,5キロなら1,000円以下で移動できるのではないかと思います。

言葉について

タクシー運転手は南アジア系(インド・パキスタン・バングラデシュ)とアラブ圏(エジプト・スーダン)が多数です。

前者については英語が通じますが、後者の場合アラビア語しか通じない可能性があります。

アプリの特性上、配車時から行き先が確定しており、運転手もその情報を持っています。

そのため運転手と複雑な話をする必要はないかと思いますが、英語が通じない可能性があることは覚えておくと良いでしょう。

バス：参考として

Tくんはかつて、ルーマニアでぼくと共に逮捕されかけたことがありました。
君であれば、クウェートのバスに怯むことはないと思います。

しかし、クウェートにおいてバスは外国人労働者が安価で利用するものという風潮があり、サービス面や治安面に不安がないとは言い切れません。

極力タクシーを使うのが無難かと思います。

ここからお話しするのは参考情報です。

バスには、city busやKPTCなどがあります。
いずれにせよ、基本的にクレカは使えません。

バスの前方から乗り、運転手からチケットを買うことになります。(運転しながらチケットを売り捌く姿は見事です。)

cityバスは距離に応じて値段が変わりますが250フィルス(およそ100円)以上、KPTCは原則250フィルス固定です。

良かったら、僕が以前に撮った動画も見てください。

クウェートからの脱出：出国時の空港までの移動

君たちが帰るとき、ぼくは同行するつもりです。

しかし念のため、空港までの移動についても記しておきましょう。

空港までの移動については、通常のタクシーを使っても何の問題もありません。
クウェート国際空港にはターミナルが5つあります。
航空会社によりターミナルが異なるので、事前に確認しておいてください。

ターミナル同士の移動については、建物の外を歩く必要があります。

結びに

KとTをはじめとする全ての読者の方に、すこしでも手助けになれば幸いです。
コメント欄がありますので、なんでもお寄せください。「返信」を待っています。

頓首　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　カール・レーフラー
親愛なる友人へ