【🇰🇼クウェート#25】モールに行こう
私はショッピングモールは好きではない。店も商品も画一的な感じがして、面白くないからだ。
しかし、モールに行くことはクウェート最大の娯楽だ。今回は二つのモールについてご紹介できればと思う。
10月18日(金)
今日はアッシマモールに行った。
慶レストランがあるモールである。
慶レストランには2回行った。
本格的な和食料理店である。
アッシマモールの周囲は独特な雰囲気だ。
片面は綺麗な大通りに面していて、もう片方は再開発まっただ中の路地裏のような場所に面している。
地下にあるスーパーに行こう。
地下には、Monoprixというスーパーがある。
雰囲気はデパ地下に近いが、日用品コーナーなどもある。日本ではあまり見ない形式だ。
まずは生鮮食品コーナーに行った。
造木の周りに色とりどりのりんごが陳列されている。
造木をよく見ると、本物のりんごが吊るされている。腐ってはいないため、定期的に交換しているのだろう。
りんご界隈にも色々なキャリアがあると思う。
生色で提供されるもの、加工されるもの、果汁を利用されるもの...。
色々な形で人間を幸せにしてくれる。
しかるに、このリンゴの生涯は何だろう。
いち東洋人の日記のネタにされて終わりである。
私はりんごの気持ちを考える。
スーパーの品揃えをご紹介しよう。
スーパーで気付いたことを二つお伝えしよう。
一つは、犬用のペットフードコーナーがあるということだ。
一般にイスラームにおいて「犬は不浄・不吉」とされるらしい。
濡れた犬がモスクに入ってきた場合、モスクを清めねばならない、という話を聞いたことがある。
「猫は不浄ではない。周りにいて見張ってくれる。」のハディースに見られるような猫への評価とは対照的だ。
その一方で、猟犬などとして利用されてきた歴史もある。
クウェートでも、ペットとして飼っている人をしばしば見る。これは欧米の影響なのか?それとも歴史的なものか?
もう一つは、ゲーム機は売っていても、ソフトは殆ど売っていないということだ。
僅かながらのソフトも、日本に比べると割高である。
スーパーにはレストランも併設されている。そこでご飯を食べた。
ステーキとピザ、それぞれ3KD(1500円くらい)ほどだった。
日本に居た時分、私は高級イタリアン(またの名をサイゼリヤ)に毎週のように通っていた。
そこのステーキに比べて、サイズは2倍はあろうかと思う(何グラムなのかはついぞ分からなかった)。お肉の質もも悪くなかった。
ちなみに焼き加減も調整してもらえる。私はレアで焼いてもらった。
サーモンピザもかなり美味しい。
レストランでは。店員さん(東南アジア系?)の英語が全く聞き取れず、自身の英語能力に危機感を抱いた。
もっとも、他の日本人もクウェート人も誰1人として理解できなかったので、相当癖の強い話し方だったのだと思う。
スーパーや病院、公的機関などでは、基本的に英語でやりとりする。
東南アジアや南アジア出身の労働者が多いからだ。
このような場では、高度な文法能力はそれほど必要無い。むしろ、変に凝ったフレーズを言っても通じない。
それよりも、単語の記憶やさまざまなアクセント(特にインド英語)に対応する方が大切だと思う。
概して、私には受験英語に毛が生えたレベルの英語力しかない。
英会話教室に行ったこともなければ、クウェート以外に留学をしたこともない。英語に関する特別な教育を受けたわけでもない。
(親が洋楽好きだったので、洋楽はよく聴く。)
しかし、労働者との会話でそれほど困ったことはない。
どちらかと言えば、学生同士の会話や、クウェート人との会話で大変な思いをすることの方が多い。
アラビア語または英語で雑談をするのだが、しっかりと話についていく必要がある。
博士課程に在籍するような学生も多く、小難しい話題を振られることもしばしばある。
特に欧米の学生は非常に流暢な英語を話す。怖気付くことなく、話しかけることが大切だ。
クウェート人も英語能力は非常に高い。
10歳くらいの子供でも、平然と英語で話しかけてくる。
スーパーの様子を動画にしてみた。
モールには、カフェ(特にシアトル系)が異様にある。各フロアに4つ以上はあるのではないだろうか?
価格はお高めだが、衣服や化粧品、雑貨品店などが出店している。
特に気に入ったのは、「SUPERDRY 冒険魂」だ。
店頭にはスカジャンをはじめ、日本的な衣服がいくつか並んでいる。
ただ、店の奥まで行くと普通の洋服しか売られていない。
それほど冒険魂がくすぐられる品揃えではなかった。
モールにはゲームセンターなどもある。しかし、子供はそれほどいなかった。
書店では、完全なパチモン・海賊版・紛いもんポケモンカードを購入できる。
黄金でかっこいい。
ここにも% ΔRΔBICΔがある。
私はレモネードで一服した。
買い物後、おじさんに話しかけられた。
おじさんは英語は全く話せないし、フスハーは分からなさそうだ。
私のアラビア語は不十分なので、おじさんと十分には会話出来ない。
それでも、おじさんは果敢に話しかけてくる。
「君、タバコは吸うのかい?」
「君、クウェートの何が気に入ったんだい?」
「君、アラビア語についてどう思う?」
おじさんは頑張って話しかけてくれる。
私も頑張って答える。
単語レベルでは殆ど分からなかったとしても、なんとなく意思疎通することは出来る。
私はコミュニュケーションの奥深さについて考えさせられた。
10月19日(土)
今日はサードさんにスーク・シャルクに連れて行ってもらった。40年ほどの歴史がある、クウェートでは最も古いモールである。
イスラエルとハマスについて、サードさんから質問された。私は答えに窮した。嘘をつくのは嫌だが、言い争いもしたくない。
「子供が死ぬのはおかしい」
とだけ答えた。
サードさんは話題を変えてくれた。
サードさんと私たち3人はカフェでお茶することにした。
アラビア語を教えてもらったり、教えたりした。2,3時間お話ししたと思う。
そう言えば、サードさんは私たちに「ハビービー」と呼びかけてくれる。
「恋人」という意味しかないと思っていたが、どうやら「親愛なる友人」のような意味もあるようだ。
後日、教授このことについて質問してみたところ、「問題ある表現だ」と言われた。
彼曰く、異性の恋人にしか使わないようだ。
地域や世代により、言葉の使い方は変わるのだ。
モールには、スルタンセンターというスーパーもある。
なぜか中央には車が展示されている。
スーパーの中にスポーツカーを設置しやうとしたのだろうか?謎のセンスが光る。
正直、私はこういうショッピング施設は好きではない。
セルフレジでお会計する。800円もするポテチとSoba、30個入り(賞味期限はなんと半年)の卵を購入した。
外に出ると真っ暗になっていた。
楽しい休日だった。
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