【🐈クウェート#31】ネコは来ませり.......
特に落ちとかはない。
11月1日(水)
市民カード発行手続きのため、学校には遅刻していくことになった。
学校のある時間になぜ動かねばならないのか。疑問でならない。
午後、マレーシアのサイードとシティーセンターに出かけた。
パレスチナ情勢を受けた反米感情の高まりから、マクドはボイコットされている。
寮に帰ると、ビービーフットの勝負を持ちかけられた。片手はスマホを持って通話するベナン人に、10-5で負けた。
2人がかりでやったのに。
そういえば、学校に狐がいるらしい。
野犬やらフラミンゴやら、どうしてこの工業区域に迷い込むことがあるのか。
11月2日(木)
朝から雨。雨と言っても、ポツポツと水滴が落ちてくる程度だが。
登校時、校舎の芝刈りをしている様子を見た。
ここは不毛の地である。わざわざ水を撒いて草を育てて、それでいてバッサリと刈ってしまう。
午後は、はじめて図書館で勉強した。
日本にいた時分は図書館で「暮らしていた」が、クウェート大ではもっぱら共有スペースで勉強するようにしていた。
夕方だが、学生がほとんどいなければ、レファレンス係もいない。
本がすかすかな印象だ。メインのシャダディーヤキャンパスの図書館はどうなんだろう。
エンサイクロペディアオブイスラーム第二版。第三版はなさそうだ。
仏語版もある。私はブリル社のサイトから読んでいるが、現物があるとやりやすいかもしれない。
辞書を眺めていると、ふと日本でお世話になった教授のことを思い出した。
元気にしていらっしゃるだろうか。
ヌールなるタジキスタン人が、共有スペースに遊びに来た。
どうも大学生ではないらしい。
寮のセキリュティは、崩壊している。
20代に見えるのなら、基本的に誰でも入れる。
あと、アラブの装束を見にまとったモンゴルのバットが部屋に来て、腕立てして帰っていった。
何をしに来たんだろう。
私たちの部屋も、連日の友人の訪問で崩壊している。私たちの部屋も、基本的に誰でも入れる。
アナスがウムラ(小巡礼)から帰ってきた。
マディーナのムハンマドのモスクなども見て回ったそうだ。
「ザムザムの水は大層おなかにたまり、飲んだら、1日ご飯食べなくても平気だった。」
「感動で涙した」
そういったエピソードを教えてくれた。
実り多い時間だったことがわかる。
「おいお前ら、そう言えば見せなきゃいけないものがあるんだ」
共有スペースからアナスが立ち去ると、まもなく風邪をひいたムハンマドを引き連れて帰ってきた。
アナスはおもむろに、服のポケットから何かを出して投擲してきた。
見るに、子猫である。
今日の昼頃に猫が来たらしい。
アナスとムハンマドは、服のフードに猫をしまい、帰っていった。
私はポータブルキャッツと命名した。
この呼び名は、比較的定着している。
11月3日(金)
ルームメイトは勉強の日らしい。リーダーとアベニューズに行った。
当たりのタクシーを引いた。綺麗で運転も上手い。
私たちは、Careem(カリーム)というアプリを利用している。
カリームでタクシーを呼ぶ場合、価格に応じてタクシーの程度が変わる。
今回は、ノーマル料金でヒュンダイの高級車を呼ぶことができた。
アベニューズモールは壮大だ。
クウェートは灼熱の地だ。外でショッピングするのは大変である。
それゆえ、モールの中に街を作ってしまったのだ!......と思う。
ニューバランスを買いたい。が、どうもゴテゴテしたのが多い。
履きやすそうなのを買いたいんだけど。
ほか、無印良品のシャツが25KD(およそ1万2000円)だったことに驚いた。
私の心の朝青龍は「ありえない話し!」ともらした。
スイムウェアを一式購入した。7KDだった。
日本から持ってくれば良かったと思うが、比較的安価に購入できたのは幸いだ。
他、パチモンシューズの探索も行った。
ニューダランスはなかった。
逆NIKEのキイナは2.290KDだった。
デザインが好きではないので買うことはない。
帰りのタクシーの運転手は、人懐っこいバングラデシュ人だった。
ベンガル語で挨拶をしたら、かなり仲良くなった。ベンガル語やウルドゥー語、タガログ語などを使えると、クウェートの労働者たちと仲良くなるのに役立つと思う。
部屋に帰ると、ルームメイトとサイードが、神について論争していた。荷物を置くが早いか、私も加勢した。
非常に興味深い内容だったが、書くと長いので割愛する。
そういえば、昨日の猫について。メスはヌーラという名前だが、オスは名前がない。
ヌーラと名無し猫に、買ってきたキャットフードをあげた。
私は名無しに、「トラ」という名前を付けた。
預言者ムハンマドの教友、アブー・フライラ(猫おやじ)に思いをはせる。
たしかに、猫はかわいいものである。
買ったばかりのボールペンは、既に使われているようだった。
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