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【クウェート#34】なんだか青春

11月9日(木)

台湾のペイペイに、「東京リベンジャーズ」のマイキーストラップ(ラウンドワンで拾った)をあげた。非常に喜んでくれて何よりだ。

日本ではおよそ無価値なものが、クウェートでは価値をもつことがしばしばある。

イブラーヒーム教授は、週末に兄弟姉妹母親と海に行くらしい。
11月に海に行くのは、クウェートの暖かさを物語っている。

毎週末に教授がくれる、ファラーフェルのハンバーガー。豆をすりつぶしたコロッケのような揚げ物を、トマトやきゅうりと共にパンで挟む。

11月になって、蝿が増えてきた。涼しいからだろうか?


帰宅時に拾ったデーツ

今日はスペインのルーナの誕生日に招待された。
ほかの日本人学生はいない。私はレペゼン日本である。

ビーチ。混みすぎ。

パーティー会場はシュウェイフビーチ先日、亀作戦で訪問したばかりの場所だ。

ビーチは、芝生が湿っている。出店とたくさんの人が並ぶ。夕涼みの風情である。

ところで肝心のルーナがいない。
「集合場所:ビーチ」という大雑把さだ。広大なビーチで彼女を見つけるのは至難の業だ。

同じタクシーに乗ったスリランカのサージドは、「ルーナに連絡してくれ!」と言ったが早いか、スリランカの友人と電話をし始めた。

ビーチで合流したバットも、ロシアのムハンマドや、ソマリアのルクマンといった、無関係の人物に電話かけ始める始末。
しまいには、低音で「ヴァウヴァウ」と唸り始めた。モンゴルの伝統的な声楽らしい。

ルーナとは、連絡がつかない。

頼りになるやつもいなければ、誕生日の主役もいない。

ほんとうに誕生日パーティーなどあるのだろうか。タチの悪い嫌がらせか何かではないか?


やっとのことで、ルーナを発見した。すでに何人かの学生が集まっていた。

浴衣で来たので驚かれたが、「ジャパニーズ・武士道・パーティースタイル」だと説明したら納得してくれた。

楽しそう。モザイクまみれだが、わいせつ画像などではない。


誕生日につき、ルーナやその取り巻きは、大使館から許可状を貰ったらしい。11時まで外出可能だそうだ。

通常、女子学生は9時半の門限がある。ただし、大使館からのレターがあれば、その限りではない。

もっとも、日本大使館はめったなことではレターを発行しない。
誕生日会でレターを出してくれるスペイン大使館は、非常にフレキシブルである。

サージドと買い出しに行ったときに見かけたカトリック教会。いつか行こうと思う。

こどもたちが電動自転車のようなものに乗って暴走している。なんどか轢かれかけた。

夜21時なのに3.4歳くらいのこどもが暴走している。いや、大人も走っている。

サージドは「TOKYO DRIFTみたいだな」と言った。「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」は、「日本を想起させる」映画らしい。

本物の暴走族にもあった。なかなかフレンドリーな連中だった。

青春の1ページである。

帰宅すると、サイードとルームメイトが、神道について話をしていた。
青春の1ページである。

ルームメイトと、ハールーンのくれたもう一杯のフォーを食べた。
かなり本格的な出来で、牛肉や軟骨がたっぷりと入っていた。

パッケージよりも内容物の方が優れる、稀有な例。

フォーは青春野郎たちの胃袋を、やさしく満たしてくれた。



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