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マンハッタンヘンジ ~年に数回、ニューヨークならではのフォトジェニックな風物詩

皆さんは「マンハッタンヘンジ」という言葉をご存じだろうか。ご想像の通り、「ストーンヘンジ」をもじっている。ストーンヘンジは、夏至の日の出の太陽光が、祭壇入り口のヒルストーン(2つの石)の間と、祭壇石の中央の2つの石の間を通る、謎めいた古代遺跡だ。マンハッタンヘンジは、碁盤の目状に作られたマンハッタンの、ビルとビルの間の道路上に日の出や日没が見える現象のことを指す。マンハッタンは東西、それぞれが川に挟まれているので、(山などに遮られず)道路の延長線上に、しっかり太陽が見られるのだ。

マンハッタンの碁盤の目は、若干、北東方向に傾いているため、ストーンヘンジとは異なり、年1回ではなく、朝日・夕日、それぞれ2回ある。朝日は冬至前後に2回、夕日は夏至前後に2回だ。他サイトを参照すると、前回の冬の(日の出)マンハッタンヘンジは2020年11月29,30日と2021年1月16,17日。次の夏の(日没)マンハッタンヘンジは2021年5月29,30日と2021年7月11,12日だそうだ。

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↑は2018年7月13日の時のもの。「大きな通りだと見やすい」と言われ、人が集まるようだが、碁盤の目状の通りは基本的にどこでも平行であり、その通りの先が塞がれていなければ、どこからでも見られる。(ただ、13street 以南は碁盤の目が崩れているので不可。また、59street 以北ではセントラルパークが邪魔をするので、朝日についてはセントラルパークの西側、夕日についてはセントラルパークの東側では見られなくなる。下の地図参照↓)

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地図をよく見ると、一番東側に道路がなかったり、途中に公園があったりで、すべての通りで見られるわけではないようだが、数ブロック移動すればどこかしらで見られるはずだ。

また、実際のところ、この限られた数日間しか見られないわけではない。確かに、日の出・日没の ”瞬間” を見るならこの日であるが、ビルとビルの間に差す太陽、という光景で良ければ、マンハッタンヘンジ前後の時期でも見られる。冒頭の写真は2019年6月4日に撮ったものだ(2019年のマンハッタンヘンジは5月30日)。また、朝日はこんな感じになる↓

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影が道路上に細く長く映り、とても面白い。

もし皆さんがニューヨークにいらっしゃる時期が5月末前後、7月中旬、11月末前後、1月中旬に重なるようでしたら、ぜひこのニューヨークならではの光景にもご注目ください!

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