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タルコフスキーのストーカーについて

大好きな映画、タルコフスキーのストーカーについて書き留めて置きたいと思います

多少のネタバレあります

ストーカー
1980年
アンドレイ・タルコフスキー

サイエンスとアートと宗教の三者
が、未知の領域に旅する話と仮定して考えてみる

主人公を宗教と括ったけれど、言葉の世界に偏り過ぎずに生きている人、といった感じかも知れない
サクリファイスの女中達であり、別作の主人公アンドレイ・ルブリョフでもある
無垢なるが故に真理に近づくことのできた近代以前の人間、現在の社会においては、化外のものとなり社会的には冴えないけど本人達の気づかぬ幸福が辺りに満ちている、そんな人々

だから、彼(主人公)のこの質感🔥
聖なる生活感というべきか、聖なる汗染み
愛に溢れた目線で撮影したから、画面から愛が溢れるのか?

ケセランパサランの如く、幸福が周囲に満ちる❃ ❊ 〜❋
  +…∵:∵*
*∵::+ ∵ 

なんて良い映画だろうか!
最後の奥さんが特に好きです
人間の幸福がどこにあるのか教えてくれます
見た目は辛そうですが辛ければ辛い程、掴み取るのだ!と納得して観ました

未知の何かの訪れ自体は重要ではないのでは?主人公が訳のわからない難しい何かと対峙していること、その件に関して社会や周囲との折り合いがつかないこと、目的達成や正解はなく、偶然の副産物や余剰の部分が人生そのものであること

欠けていることの重要な役割

そういったことを再認識させられる映画であると思いました

科学と芸術が宗教の前に膝を折る映画であると

🐕
犬について

主人公はゾーンから黒犬を連れ帰ります
犬の位置付けはなんでしょう

黒犬

自分の曽祖母は1891年生まれでしたが、白犬は神の使いであるからして邪険にしてはいけないと白犬を拾って可愛がっておりました
日本では白蛇など白い動物を尊ぶということがありますね

西洋では黒犬に何か意味があるのでしょうか

この黒犬がゾーンから何かをもたらした様です

この犬が奇跡を連れ帰りました
さて、奇跡に救いがある?
奇跡とは?救いとは?幸福とは?人間とは?とここまで考えてしまうのがタルコフスキーですね

この映画を観た後

黒犬は優しさと無垢の象徴にして、あちら側とこちら側との仲介者という意味を持つ様になったかも知れません、ある種の人にとって、或いは



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