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”いきなり!検査” がなぜイマイチなのか 〜モンティ・ホール問題を例に〜

コロナ禍は医師の思考にも悪影響を与えている。救急外来は COVID-19 ばかり。しかも疑わしきは全例検査を実施しているところも少なくない。いわゆる思考停止診療をせざるを得ない状況なのだ。

これは SARS-CoV-2 のウイルスとしての特徴が一定せず,急激な変異を繰り返すことで COVID-19 の疾患の質も一定しないからだ。したがってどうしても安全策を取らざるを得ず,絨毯爆撃をせざるを得ないのだ。しかし「発熱 = COVID-19 検査」という思考停止はその後の診療への考え方にきっと悪影響を与えるだろう。

今回は頭のストレッチも兼ねて,またアフターコロナで質の高い診療に戻れるように発熱と検査について考えてみた。

”いきなり!検査” してませんか?

かつて勤めたことのある田舎の病院では,冬に発熱患者が来ると自動的にインフルや溶連菌の迅速検査が実施されていた。医師の手間を減らしたいのか,常勤医師の指示なのか,看護師さんが気を利かせてくれたのかわからないが,私が受診の連絡を受けて診察室に行く頃にはもう結果があった。

実はこれは非常に精度の悪いアプローチなのだ。

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