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【号外!アス・ロード②】愛媛で出会った❝二刀流❞

今回は2017年、愛媛国体取材の振り返りです。
ツラかったですね。何がツラいって、松山市でホテル予約が全く取れなかったのが全てです。12泊13日の取材期間、泊まった宿は実に8軒!早朝に大荷物をまとめてチェックアウトの繰り返しでした。洗濯物を部屋に干すこともできず、何より疲労度がとてつもない。観光地の混雑をナメていました。大反省です。

さて肝心の取材ですが、強烈に記憶に残っているのは銃剣道です。他の競技を取材中に「滋賀県の少年男子が準決勝進出」との一報を受けて急きょ会場へ。事前情報を頭の中で整理しますが、もともと持っていた銃剣道情報は「滋賀県チームの1人、岡本有矢選手は高島高校の野球部所属」だけ。断片的すぎる!
何はともあれ、初めて見る銃剣道の迫力に圧倒されながらカメラを回し、滋賀県チームは見事に準優勝。控え室で流した選手の涙には心を打たれました。

本人提供/(C)びわ湖放送

改めて岡本選手に話を聞くと、国体選手だった兄の誘いで高校野球の引退後に銃剣道を始めたとのこと。小学校時代にも経験があったとは言え、転向後3カ月での全国準優勝は快挙です。「投手」と「野手」で活躍するメジャーリーガーも驚く、「野球」と「銃剣道」の二刀流が滋賀にいました。

先日、5年ぶりに岡本選手と話す機会を得ました。今は会社員をしながら草野球に励み、銃剣道の道場にも年に数回は顔を出しているそうです。愛媛国体については、「指導者が『このメンバーなら行ける!』と話していて、最初は『何を言っているんや』と思っていた。でも勝った喜びはどの大会よりも嬉しく、県を背負って戦うのが誇らしかった」とのこと。高校野球最後の夏は初戦で敗れていて、不完全燃焼だったこともスムーズな転向につながったのかもしれません。滋賀国スポの銃剣道も「見に行きたい!競技の面白さもきっと伝わる」と注目しています。

本人提供

改めて、チャンスはどこに落ちているかわからないものです。滋賀国スポの正式競技数は38。中学・高校生の皆さん、どんな競技があるか調べてみてはいかがでしょうか?運命の競技と出会えるかもしれませんよ!
【滋賀県スポーツ協会 Bispo!+ 32号(2022年9月30日発行)掲載】

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