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おいしい思い出

Twitterでホットサンドメーカーを使い肉を焼く動画がよく回ってくる。
ただ焼いただけなのに、それが美味そうで美味そうで…
ただホットサンドメーカーを買って、この手法で焼いた肉が自分に刺さらなかった場合、ただのお荷物になってしまう事を懸念して手を出していなかった。

そうこうするうちに肉を焼きたい欲が高まってきて、もうお小遣いで買ってしまおうか…と考えた…が。
そういえば…小さい頃に食べていたあれはホットサンドメーカーで作られたホットサンドだったのでは?とふと思いだした。

もう何年も、いや十数年前の話なのでダメ元で実家の母に聞いてみた。
すると父の方から「ちょっと手入れが必要だけどあるよ」とメッセージが。
一緒に写真も送られてきて、案外綺麗じゃんと思い借りることとなった。

実際に実物をよく見ると、想像を絶する汚れと長年のこびりついた焦げが全体を覆い、正直これで肉やパンを焼いたら病気になるんでなかろうか、と思わせる程の状態だった。
確か自分が小学生かそのくらいに買ってきて「これでホットサンドが作れるから作ってやろう」といつも父が作ってくれていたものだから、年季が入っていて当たり前なのだ。

頑張ってこの汚れを落とそう、焼いた肉を食いたい
お父ちゃんが作ってくれたホットサンドも作ってみたい、あれは本当にうまかった
その一心で頑張った、次の日全身が筋肉痛になる程に

薬品に浸けた方が良いのかよくわからなかったので、とりあえずよく溶かした重曹に浸け2時間。
この方法、物によってはダメにしてしまうが、結局この焦げが落ちなければ使い物にならないのは同じなので、ダメ元でやってみたが…ダメだった。
焦げがびくともしない!

インターネット先生…助けてください…
さすがインターネット先生、大鍋にお酢とお湯を入れて、そこに突っ込みぐつぐつ煮込むという荒技が紹介されていた。
すごい…

実践あるのみ
30分程煮込んだが、見た目はそのまま。
こりゃつかまされたなと思ったが、金だわしで擦るとどんどん落ちるではないか!
ありがとう、インターネット先生
あなたなしではもうやっていけない

後日、こうして輝きを取り戻したホットサンドメーカーで、肉を焼くことが出来たのだ。

ベランダにシートを敷き、旦那さんと2人でミニバーベキューを開催した。
蓋をして焼くから肉が本当に美味い、特にささみ。
ミニバーベキューは定期的に開催する事が決まった。

そして肝心のホットサンドは、このバーベキューが終わった後に購入した別のホットサンドメーカーで作った。
結局買ってしまった。
「2枚いっぺんに焼ける」の商売文句に負けて。
お父ちゃんの味は、7割くらいは再現されていると思うがやはり敵わないと思った。
何が足りないのか聞いてみようと思うが…素直に教えてもらえるのだろうか、父は天邪鬼の塊なので。

新しく用途別で2つも買ってしまったが、後悔しないくらいには使っている。
いつかお父ちゃんホットサンドを作れるようになれれば良いが。

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