見出し画像

2泊5日 ニッポンの旅

おはようございます。Dobro jutro☀
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(BiH)の首都サラエボから8500キロと遠く離れた、日本に滞在して2泊目です。
今夜はもうサラエボに戻ります。

『2001年 宇宙の旅』のサウンドトラック【美しき青きドナウ】がBGMのような優雅な旅では今回ございません。【ツァラトゥストラはかく語りき】も壮大過ぎて違います・・・

猫と女の2人旅。
頭から始終離れない曲は、
【ゴルトベルク変奏曲】です。

バッハの時代は
ピアノが無かったし
猫は
チェンバロの音が
よく似合う
と思っています
𓃠
「君の美しさは
バロックのようだ❗」

日本へのペット輸出、私が初?

「日本の書式が1番ですね、私が担当になってから日本へのペット輸出は初です」と、BiHの動物検疫所のディレクターから言われました。

このフォームに
裏書を貰い
日本の検疫所に
提出することが
輸入条件

書類の通し番号が00001番です
過去、旧ユーゴ時代には、ペットを日本に運んだ(輸出した)人はいるかもしれませんが、1992年にボスニア・ヘルツェゴビナがユーゴから独立して建国31年。この書式を使ったペットの輸出は私の猫が初めてなのでしょうか?
(私より以前に輸出経験者がいらしたら教えてください)

想定どおりの厄介な手続き

様々な行程を踏み、各所を巡り、やっと輸出国側BiHから書類の裏書を貰いました。という事で日本への輸出は大変です(どこでもペットの輸出は大変ですが)
しかも、ワンストップ行政はまだまだ先のBiHです。

引越し段ボールの上で
くつろぐ猫さん

引っ越しの度に
オンザボックスします
因みにこの大きな布は
ラオスの市場で
買った刺繍
マルチな役割

問題は言語でなく私の存在

BiH各関係機関へチョロンと私だけ参上したら「なんだ!?この東洋人は」と役所が怪訝に思った事でしょう。
ボスニア人の超優秀な友人と訪問したので話が早く、
役所の皆さんは冷静に、そしてお得意のジョークも交えて"WELCOME TO BIH"全開でした。

(よく言われるのが、『クロアチア人は気取り屋さん、セルビア人は喧嘩上等、ボスニア人はお笑い担当』)

BiHにとったら日本って遠い遠い国


アジア人は超レアキャラです。
先日、在サラエボのマレーシア人男性に、
「このまえ『コンニチハ!』ってボスニア人に言われたよ」と苦笑していました。
そうなのです、私達アジア人はBiHでは国籍不明の何だかよく分からない存在です。

趣味「付きまとい」
の猫さん
たまに見かけないと
暗い部屋を探して
ひとり静かに寝ています
シニア猫さんなので
1日18時間は寝てるかも

羽田の係留所の様子

羽田空港国際線
ターミナルで
動物検疫を受けます
大変親切で優しい
職員の方々です

私の猫は狂犬病の抗体値もクリア、完全な家猫ですが、日本の係留施設で少し生活をします。
全て手続きがクリアーしていても、採血日から180日経ってないペットは、自宅へ戻れません。私の猫は少し足りません。
動物検疫所にサラエボからメールで泣きつき「どうか係留だけはご勘弁を」と懇願しましたが特例はありません。


羽田の係留施設

施設の情報や様子がほとんどネット上にはないので、動物検疫所に直接聞くしかありません。従って、私の今回のnoteは一部の人にとったら、役立つ情報があるかもしれません。

新整備場場駅に
検疫場があります
駅の利用者は
空港関係者

動物検疫所羽田空港支所検疫場
▶広めの完全個室
▶上下運動ができる場所が設置
▶ほとんど防音で他の動物の鳴き声は聞こえません
▶窓があり屋外が眺められます(窓があっても擦りガラスの係留施もあります)
▶冷暖房完備

前室
業者さんが
物を運んでくれました
各猫専用の部屋

個室に付随した前室にシンクがあるので、エサの準備や洗い物、エサのストックなどもできます。これも猫さん1匹のためだけのお部屋です。
係留中なので他の猫さんと同室はありませんし、一部のペットホテルのようなケージ生活ではありません。

部屋を使いやすく
レイアウト
作業中
大好きな毛布や
敷物をサラエボから
全て持ってきました

お世話をしてくれる業者さん

私は直ちにサラエボに戻り、
家族と4日後他国へ引っ越さなければならないので、係留施設にいる猫のお世話ができません
しかも飼い主の面会時間は指定されており(14:15~15:05)だけなので、仕事をしている人や遠方の飼い主は面会不可能です。
従って、一日2回お世話に入ってくれる業者さんに依頼をしました。
羽田空港ペットホテル

係留中のお世話
退去時の清掃など
全般お願いできます

こちらの羽田空港ペットホテルの係留のご担当者とメールで何度もやり取りをしましたがとても優しくて対応が早く、私の不安をすぐに解消をしてくれました。実際、お会いした時も大変丁寧で羽田にして良かったと思っています。

係留後は実家で猫は生活します。息子の学校卒業までの1年間はお世話をお願いしてもらう予定です。
2月には日本へ一旦戻れるので再会できます。


ベスがこう言っていた


アメリカのクライムコメディードラマ、
"グッド・ガールズ"でこんなシーンがありました。

主人公のベスが娘の為にピンク色の毛糸でブランケットを編もうとお店に来たら、最後の1個を猫の為に編む女性が購入しようとしていたのです。

べスは、その毛糸を私に譲って欲しいと穏やかなネゴから始めたのですが、聞き入れてくれない女性に対し最後はアグレッシブになります。

It's my child, you know? No, no, no,…that is not! No, he is not a child.  He is not a person.  He is a cat who would probably eat your face off if he didn't have food for, like, five ninutes.
©NBC’s ‘Good Girls’

ベスも犬を飼っています(途中、カナリア愛もありました)ペットオーナーが我が子同様に愛情を注ぐ事は承知しているでしょう。
しかし、猫はピンクの毛糸じゃなくても済む場合があるけど、人間の子には代替えがきかないこともあります。
まだ手が掛かる子らを持つ私は、このシーンを観て少し心の整理が付きました。

とにかく、私達人間は次から次へとやらなくてはならないことがあり、猫に関してはお世話の代替えがきくので、ここは一時的にお任せしようと泣く泣く決心しました。「すぐに迎えに行くから!」

"イングリッシュ・ペイシェント"みたいに結果アルマシーはキャサリンを迎えに来れなかったには絶対になりません。

猫は家に懐くとも言いますから母達と一緒に、ゆっくりと暖かくして過ごすと思います。ワールドツアーから脱退できて猫もホッとしているでしょう。


決断力、精神力、体力、金力


ペットを飼うのは責任感に加えて「決断力、精神力、筋力、金力」も必要だと痛感しました。

犬の巨大オブジェ
迫力満点
バンコクの
ショッピングモールに
展示されていました
ペットオーナーには
この位
大きな存在

ケージに入れた大型の猫等を運ぶ筋力
飛行機代、委託業者など諸費用の金力
疲労困憊でヘトヘトですが精神力
そして様々な場面で直面する決断力
(順不同)

ペットを飼うと毎日のお世話や散歩、エサや病院代、引っ越しなどで飼い主の様々な力が必要になります。
ペットは年をとっても人間のように自立する成長はありません。

けど、私はペットを通して学ぶことがとても多い日々でした。
生あるもの全てに愛情を注げるようにもなりました。
ペットを飼う前までは動物を怖がり、人間に対してだって「あの人苦手」プイっとしていた自分の幼児性が消え、寛容になりました。
生きとし生けるものへの愛が強くなり、
そして幸福度がものすごく上がりました。


8時間のトランジットがあるので、元気があればイスタンブール市内に寄ろうと思います。
Touristanbulというトルコ航空利用で、6時間以上の乗り継ぎ時間がある人向けのレイオーバーサービスです。

疲れ果てて
飛行場で
寝てるかも
です

良い年末年始を
お迎え下さい

この記事が参加している募集

ペットとの暮らし

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?