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占い師にわたしの人生をみてもらったら

「わたしの人生5分で話終わるって、占い師に言われたんだよ。」
と言うわたしに、「えーーー!なにそれウケるんだけどっ!」
と友人が笑い飛ばしてくれたおかげで気分が軽くなった。


自分は大した人間じゃない、と冷静にわかってはいても、心の奥底には、自分なりに少しでもキラッと光るものがあって、何かしら成し遂げることができるかもと、1%くらいの薄い希望は誰でもあったりはしないだろうか。

わたしはあった。いや、「あった」自分がいたことがよーくわかった。

とある霊媒師である占い師のおじいちゃんにみてもらった「わたし」について。
5分もあれば語れてしまう「わたし」はこうだった。

なにかを成し遂げるような特別秀でた能力はなく、ジェットコースターのような極端な上がり下がりがない、ごく普通の平凡な人生。

だそう。
これじゃあ5分もかからないじゃないか。焦って聞き出した「わたし」の続き。

男をみる目がなくて、信じやすくて騙される。この騙されるというは、貢ぐとかハマるとかじゃなくて、「愛してるよ」などの甘いささやき言葉を信じやすいということ。
この後も結婚もせず、誰かと住むんじゃなくてくひとりで生きていく。誰かと住むとうまくいかない。
相性が合う男性は、話がつまらなく、物静か。やさしくて真面目に働く。
健康でお金にも住む場所にも困らない。

まあ、これを完結にまとめたら、「ごく普通の平凡な人生」。
たしかに、5分もあれば十分に語られる人生だった。


去年50歳になったわたし。
ひとりでもいいもんね!と強がってきたものの、どこかで、いやまだワンチャンあるんじゃないの?!と密かな希望を隠し持っていた。
と、そこにおじいちゃんからの強烈な一発KOパンチ。

そっか…。
と俯きがちに考え込んでいたわたしに、おじいちゃんは続けてこう言った。
「喜ぶところじゃないですか。信じやすいのであれば、次からはすぐに信じないで疑ってかかればいいんですよ。占いなんてそうやって利用すればいいんです。」

はっとした。
そうだよな、そうだよ。
知れてラッキーなんだよね。


自分の楽観力が試される。


これといって特別相談事がなかったわたしは、あまりにも簡単に終わってしまった「わたし」話を引っ張るように、あれこれと違う視点で同じことを質問したことで、おじいちゃんにしつこいと怒られた「わたし」。

そうか。
わたしは男をみるめもないし、しつこいんだ。

5分で終わる話をあっちからこっちからと引き伸ばして質問したところで、平凡な人生がドラマティックになることはない。


おじいちゃんはこうも言っていた。
「運命は変えられるからね」












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