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2倍値上がりを狙うCキャスの投資手法2/3【note限定】

はじめに

第3弾2編

2倍値上がりを狙う投資手法1/3の続編です。

約7000文字・画像11枚、iOS Pagesに換算すると15ページ相当です。普通読みで全部で15分、漫画本一冊程度の文量です。

いくつかの章と節に分けて構成しておりますので、仕事の隙間時間に区切りよく読むことが可能です。


2編の内容は、「成長株とテンバーガー」「導入株」の2つについて解説します。テンバーガーのところでは、私が過去5年間のテンバーガー銘柄について分析した結果に基づいて、スクリーニングする際に必要な重要指標を掲載しております。スクリーニングの際にご活用いただければ幸いです。

本編は2倍値上がり銘柄を狙う上で重要な考え方、指標について触れています。


3、成長株とは?

導入株を狙う前には、まず成長株について理解しておかなければなりません。

成長株とはズバリ、売上高と利益が年々大きく伸びており、将来的にも大きな成長が期待される株式のことで、グロース株とも呼ばれます。

他の企業が、真似することのできない独自、先端的な製品・サービス・ソリューションの展開、技術力を保有する稼ぐ力が高いことが特徴です。

世の中にない製品を生み出す企業はイノベーション企業と呼ばれます。


成長株の実例

具体的な成長株の例として、2011年から2018年の約7年間でテンバーガー(株価が10倍になること)を達成した東証一部上場のエムスリーを挙げます。

同社は、医療情報専門サイトm3.com等を運営するソニー株式会社の関係会社です。

インターネットという媒体を活用して、良質な医療情報を研究や臨床の現場に届け、医療をより良い方向へ変革していくこと、医療の世界を変革することを使命としています。


設立当初にリリースしたサービス「MR君」は、インターネットを有用した製薬業界のMR向けでした。

MR君はウェブサイト上で医療情報を提供しています。

その情報とMRの顔写真を医師が見て、医師が気に入ったMRと直接コンタクトをとる唯一無二のWebサービスです。

現在は年収の半分を占めるサービスに拡大しています。


当時の製薬会社の営業(MR)はアナログで、直接病院に赴き医師と面談する形をとっていました。

医師との僅かな商談時間のために終日病院で待機することも少なくなかったようです。

代表取締役社長の谷村さんは、この非効率的で・高コストな営業をなんとかしたいという思いと、そこにビジネスチャンスを感じたことから、同社を設立しました。


今となってみれば当たり前、しかし、当時は誰もが当たり前とも感じない非効率的で高コストな活動にこそ、本当の価値が眠っており、それを実行することで商機に変わる、ビジネスに大事なポイントを学ぶことができます。

ユニクロのようにお客様に不満をアンケートに書いてもらい、それをきかっけに業務改善したことで、業績の安定的な成長を遂げた例もあります。

不満から逃げてはならない。

経営者や働いている人には見えない、顧客の不満に真摯に向き合い、満足に転換させることが、成長企業になる上で重要な戦略スタンスになります。


話は逸れましたので元に戻します。

同社は世界的から革新的なイノベーション企業として注目さています。

2017年5月17日には米フォーブス誌による、世界で最も革新的な成長企業ランキングにおいて世界5位(日本企業では1位)に選出されました。


自己資本比率70%を確保しており、豊富な資金力から積極的に年1度のペースでM&Aを実施し、有機的成長でないながらも継続して拡大成長を図っている企業でもあります。


株価の面では2015年1月から2018年8月24日までの3年半で、2382から4645と約1.95倍を達成しています。その間の日経平均株価は1.28倍でした。エムスリーの収益率は市場平均と比べて大きくアウトパフォームしています。

しかしながら、現状、決して現状の外部環境はいいとは言えません。

米中貿易摩擦懸念による中国の経済成長後退やトルコリラの問題、米国トランプ大統領の発言等、ネガティブな外部要因が複雑に絡み合っています。

その中でエムスリーの業績成長及び株価の上昇がどこまで続くのか、今後の動き目が離せません。

2018年7月25日に発表された2019年3月期第1四半期決算短信(IFRS)によると、前期比23%増収、営業利益ベースで前期比18%の増収、現在でも継続して成長を遂げています。

画像の通り、エムスリーの業績推移は綺麗な右肩上がりとなっています。


成長株は将来に渡って当期純利益やEPSが急伸する為、「2倍値上がり狙うCキャスの投資手法1/3」で挙げた理論株価モデルに従うと、理論株価は割安株と比べ物にならない割合で上昇していきます。


成長株を取り扱う投資信託

ここで、日本で成長株に投資している有名な2社の投資信託を紹介しておきます。

投資信託を勧めることが目的ではなく、投資で劣勢と言われる日本でも成長株をテーマとして扱う機関投資家が存在すること、また、それらの組み入れ銘柄を参考にして頂き、リターンに繋げて頂きたいという気持ちで載せています。

成長株に投資しているファンドで有名なのが、フィデリティやひふみ投信です。運用ではトップクラスの顧客から信頼されている投資信託でもあります。


フィディリティ・日本成長株・ファンド(フィデリティ投信)1998年の運用開始以来、20年の運用実績を誇る、日本最大級の日本株アクティブ型公募投資信託です。

1969年に外資系資産運用会社として初めて日本に進出し、日本株の運用・調査を行なってきたフィデリティが、運用哲学の根幹である徹底的な“ボトム・アップ・アプローチ”によって投資価値の高い銘柄を厳選します。

市場平均等と比較して成長力があり、その持続が長期的に可能と判断される企業を選定し、利益成長等と比較して妥当と思われる株価水準で投資を行うことを特徴とするファンドです。


もう一方のレオスキャピタルワークスは運営するひふみ投信は守りながら増やすをモットーにしています。

設定時の2008年から現在まで基準価格が412%(ベンチマークのTOPIXは0.97%)プラスです。2008年から投資していれば、資産が4倍になったということです。

企業説明会や経営者との面談など、直接己の足で稼いだ情報を活用して定性的に・定量的に企業分析を行い投資を成長企業などに投資をしています。

市場の変化に対応して投資先の規模(大型・中小型株)や現金比率の調整を臨機応変に変えることでリスクを抑えて、利益を積み重ねることを長所としています。

ひふみ投信は、優秀なファンドに与えられる賞のトムソン・ロイター リッパー・ファンド・アワード・ジャパン2018「最優秀ファンド賞」を3年連続受賞しています。

また、ファンド情報が実施する投信会社満足度調査では、金融機関が選ぶ投信で首位を取ったり、数々の功績を残し、日本を代表するすファンドと言ってもいいです。


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