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【教師】”教師のための”自己分析・自己アピール 完全マニュアル【転職】

こちらのnoteは”教師に特化した”自己分析の方法を合計20000字を超える内容で、まとめています。


この記事を読んで分かること

・選考の種類と目的が分かる
・”親和性”の重要性が分かる
・教師の経験が評価されにくい理由がわかる
・自己分析には2種類のアプローチがあることが分かる
・自己分析におすすめの書籍が分かる

はじめに。自分の意志で転職活動を進める感覚を持ちましょう!

kurin(くりん)です。

私は2023年の8月から転職活動を始め、
12月に転職先から未経験業界・未経験職種から内定を頂きました。


教師という職業から一般企業への転職を目指すこと
30代中盤での未経験業界・未経験職種への転職を目指すこと

これらは決して難易度が低いわけではないと思います。
しかし、私を含め多くの方が成し遂げてきたのも事実です。

当ブログでは内定を頂くまでの転職活動を振り返り、
そのポイントをまとめることで特に教師からの転職を考えている方々の力になりたいと考えています。

5ヶ月間の転職活動は

7月12日:リクルートエージェント登録
7月15日:リクルートエージェント初回電話相談
7月31日:ハローワーク登録
10月5日:マイナビ転職登録
10月6日:リクルートエージェント キャリアアドバイザー面談
10月12日:求人初応募
10月20日:doda登録
10月24日:初面接
11月30日:内定企業との初面接
12月19日:内定企業との最終面接
12月20日:内定

という内容でした。
2ヶ月の空白の期間があったので、実質3ヶ月での内定GETということになります。

この転職活動の機関で多くの時間を割いたのは

自己分析

でした。
これまでの記事では転職活動初期に抱えがちな悩みと、そこから一歩前進させるための姿勢についてお話しています。

転職エージェント初回相談編

ハローワーク登録編

転職サイト&エージェント活用編

ここで話されている内容は転職活動のメインストリームというよりも、転職活動を行うための準備に関するものです。
転職するための活動とは

求人への応募
書類選考
面接

を指します。
当たり前な話ですが、いくら転職サイトやハローワークに登録しても、いくらエージェントと面談を重ねても転職を実現することはできません。
求人に対して応募をすることで転職が実現する可能性が生まれます

教師から民間企業へ転職をする場合には、その可能性を感じられるまでにも心理的ハードルがありますから、それを解消するための記事が上記のものです。

特に「転職サイト&エージェント活用編」で書いた

自責と自走の姿勢

は非常に重要なものであると思います。
転職活動は転職サイトの運営企業や転職エージェントのためではなく、自分自身のために行うものですよね。
そしてそういった転職に関するサービスも営利企業です。
私達の転職によって発生する金銭を追求しているのです。

そのため完全に私達のためを思ってアドバイスしてくれているのではありませんから、全てを鵜呑みにせず、いいバランスでその恩恵を享受する必要があります。
そのためには自分自身の意志で転職活動を行う必要性が自然と理解できますよね。


転職活動の始まりは”自己分析”と”企業研究”

さて、話をタイトルに戻していこうと思います。

先ほども書きましたが、転職活動とは

求人への応募
書類選考
面接

という特定の企業に対するアプローチ=選考を指します。
どういうものかをすでに理解していただいているとは思いますが、確認のために各項目を少しだけ説明します。

ここからお話する内容は、教師から未経験業界・未経験職種への転職を考える方に限ったものではなく、全ての就職活動や転職活動において前提とされているものです。
そのためご存じの方は、次の項目へ進んでいただいて構いません。

【求人への応募】
転職サイト等で募集されている企業からの求人に応募し、採用を依頼すること。

【書類選考】

履歴書と職務経歴書による選考。
求職者が求人業務に適う人間であるかどうかを書面で選考する。

【面接】

求職者が求人業務に適う人間であるかどうかを企業の採用担当者との対話によって選考する。

募集されている求人へ応募をした後に行われる、書類選考や面接は

【求職者側】
自分自身が希望求人に適う人間であることをアピールをする場
【企業側】
求職者が募集求人に適う人間であるかを確認する場

です。
求職者がアピールする(企業側が確認する)形式はそれぞれ異なっており、

【履歴書】
求職者がアピールできる経歴を時系列で示す
【職務経歴書】

求職者自身が考えるアピールポイントを独自の様式で示す
【面接】

企業側が用意した確認事項を求職者に尋ねる形で進行する

このように応募書類は求職者からの提示、面接は企業側からの確認と主となる者が違います。
これらについて質問をしたいと思います。

【求人への応募】
Q:応募する求人を決めた理由は?

【書類選考・面接】
Q:自分自身が求人業務に適うといえる根拠は?

これらへの答えがはっきりしていないと闇雲に転職活動を行ってしまい、結果もついてきませんし、もし運良く内定を頂いたとしても入社後のネガティブなギャップが多くなってしまう可能性が高いです。

これを解決するためには

業界・企業研究

自分自身の転職軸を持つこと

この2つが必要です。
そして、これらを考えていく上でキーワードとなるのが

親和性

です。先程の質問、

【求人への応募】
Q:応募する求人を決めた理由は?

【書類選考・面接】
Q:自分自身が求人業務に適うといえる根拠は?

に答えるためには、

”自分自身の経験や思い”と”応募する業界・企業・職種”

をそれぞれよく理解している必要があります。
それぞれへの深い理解がないと繋がりを見出すことができないからです。
その「繋がり」を「親和性」と呼びます。

そして、この親和性は

説得力

にも大きく影響を及ぼします。
自分自身の経験と応募求人の関連性を見出すことができるほど、業務の再現性も高く感じられますし、業界に対する思いも強く感じられます。

こういう経験をし、こういう思いを持っているからこそ、業界や職種にやりがいを感じるのは納得だ。
こういう経験をしてきたからこそ、求人業務にここに生かすことができるというのは納得だ。

こう思ってもらうためには、経験と求人への繋がりが間にあるからですよね。
親和性の重要性、おわかりいただけたでしょうか。

教師と未経験業界・職種の親和性はあるのか…?

ここでやっと当ブログの目的を反映させていただきたいと思います。
教師から民間企業へ転職をするに当たり、その困難さが叫ばれる原因となっているのが

教師の経験と民間企業の求人の親和性を見出すのが難しい

と考えられていることです。

世間では「教師の常識は社会の非常識」ともよく言われるように、社会=民間企業と教師には隔たりがあると考えられがちです。
それは間違ってはいませんが、そうなるのは当たり前なのです。
なぜならそれぞれが追求する利益が異なるからです。

民間企業は金銭的利益を追求する
教師は児童生徒の自己実現を追求する

教師の業務は教育です。教育は児童生徒の自己実現のために行われます。
そのため教師にとっての利益とは児童生徒の自己実現なのです。
これは

民間企業:自己利益の追求
教師:他者利益の追求

とも言い換えることができます。
この土台が違うのですから、追究に向かう業務やマインドにに違いが出ても仕方ありません。
それを世間では「非常識」と呼んでいるのだと思います。

転職の場面においてもこの違いから、冒頭の親和性が無いと捉えられ、

教師の経験は民間企業では生かせない

と考えられてしまいます。
私はこれには全く同意できません。
なぜなら、

教師と民間企業は追求する対象が異なっても、
それを実現するためのアプローチは共通するものがある

と考えるからです。

【自己アピール】
・プレゼン力、人前で話す経験
・自己実現をサポートした伴走経験
・傾聴力
・タスク・スケジュール管理(顧客・自分)
・同僚への指導経験
・業務改善経験
・基本的なパソコンスキル

上記の自己アピールは教師・民間企業どちらのものでしょうか。
答えは両方です。

民間企業は想像しやすいですが、これらは教師の業務から抽出したものです。
きちんと整理すればアピールできる強みはあります。

それをどう伝えるかが大事です。
どれだけ上手く作ったつもりでも、それが募集求人の業務では求められていないものであればアピールとしては成立しません。
そのマッチ率を上げるために、業界研究があるのです。

つまり自己アピールをするためには

①教師の業務を民間企業のものに変換する
②求人の業務にどれが合うかを取捨選択する

という手順が必要になるということです。
そしてその前提として

自分の経験や思いがどの業界とマッチしているか

ということに対して答えを保つ必要があります。
業界選びをするためには自分自身を見つめる必要があるのです。
自己分析の重要性が世間で叫ばれるのが納得できるわけですね。

それでは次項からは

教師の経験と民間企業との繋がりを見出すための自己分析
教師の経験を未経験業界・未経験職種に生かすための自己分析

の具体的な方法をお話していきたいと思います。

2種類の自己分析について説明します


世間でもこの記事でも”自己分析”と容易く言いますが、その方法をきちんと理解している方はどれほどいるのでしょうか。
自己分析は文字通り自分自身への理解を深めることですが、それはどのようにしてなされるのかというと、

過去を振り返る

ということです。

自分はこんな考え方をする
自分にはこんな長所がある
自分はこんな事ができる

どんなことでも言うのは簡単です。
しかしそこに説得力を持たせるためにはそれ相応の根拠が必要になります。
その根拠が過去の自分の経験です。

これまでにこんな選択をしてきたから、自分はこんな考え方をする
これまでにこんなことで活躍したから、自分にはこんな長所がある
これまでこんな業務をしてきたから、自分はこんな事ができる

このような表現になると説得力が増すのは理解できると思います。
転職活動においてはアピールできる部分を探すため、そしてそこに説得力をもたらすために自己分析を行ないます。

自己分析をする際には

使える使えないは別として、とにかく振り返ってみる

ということがポイントです。
自分の特徴を知ることと、どの業界や職種と親和性があるかは別物だからです。
またとにかく書き出してみることによってこれまで気づかなかった一面に出会えるかも知れません。

では自己分析には2種類ある、ということですが
それは

①自分自身の半生を振り返る
②教師の経験を振り返る

2つです。

①自分自身の半生を振り返る

この部分では自分自身が生まれてから現在に至るまでの状況や経験を振り返ります。
これによって特に

業界や職種、企業への応募理由
教師という職業を選んだ理由や”やりがい”
自己アピールで挙げる項目の根拠

を説得力の高いものにすることができます。
では次の振り返りを御覧ください。

【振り返りNG例】
・198◯年◯月◯日生まれ。暴風雨が襲った日に生まれた。
・出身は◯◯県。
・小中高は地元の学校に通う。
・大学は〇〇大学で日本文学を学ぶ。
・大学卒業後は地元に戻り、高等学校の国語科教師として勤務した。

こんな感じで簡潔に振り返りを行ってしまうと、転職活動に生かすことはできません。
なぜならこの振り返りが、

自分の意思決定の背景

に繋がっていないからです。
履歴書や職務経歴書で載せる自己アピールは求人業務を全うすることができるという根拠を示すためのものですが、面接では

現在に至るまでの自己決定の軌跡
自己決定に至る自分自身の価値軸

に注目し、その一貫性を見られることが多いです。
そのスタートとして自己紹介を求めるというのが転職面接では一般的です。

どうしてその学校を選んだのか
どうして教師を選んだのか
どうして転職することにしたのか
どうしてこの業界なのか
どうしてこの職種なのか
どうしてこの企業なのか

人生の岐路においてどうしてその選択をしたのか、その一貫性を示すことが面接では重要となり、その一貫性を生み出すことができるのが過去の置かれた状況や経験です。

ということで、ここでピックアップしていくのは

自分の意思決定に影響を与えた経験

です。

どうして自分はこんな考え方をするのか
どうして自分はこんな選択をしたのか

人生には無数の岐路があります。
なんとなく決めたものでも、その背景には過去の経験が大きく影響しているものです。

その中でも

人生を大きく左右する選択

もまた、それまでの人生経験に基づく判断がなされた結果なのだと思います。
そしてそれを選ぶことになった

自分自身の考え方の傾向

というものも、自分の経験が大きく影響しています。
先程挙げた質問の選択ひとつひとつの背景にある太い軸を見出すのが自己分析です。

この自己紹介を軽視しスタートを誤ると面転職活動自体がブレの大きなものとなってしまい人生を好転させることができなくなってしまいます。
そのためその軸をしっかりとしたものにするための自己分析に力を注ぎましょう。

【①自分自身の半生を振り返る】具体的な手順は?

振り返りを行う手順ですが、大雑把に言ってしまうと

物心ついた頃から現在までの選択と、その選択に影響を与えた経験を整理すること

です。
そのための行程として、おすすめの方法を紹介したいと思います。

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