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霧の朝に思うこと

人生は面倒くさいことでできている。

そう思っているのだけれど、時々、何もかも投げ出してしまいたくなる。

全部を忘れて、空白の中に逃げ込みたくなる。

けれど思うのだ。

きっと私は飽きてしまうだろう。

何ものにも束縛されない真っ白な空間の中で

久しぶりに四肢を伸ばし深呼吸してみても、

きっと私は飽きてしまうだろう。

要領が悪くて、あれもこれも不確かで、

まどろっこしくて、ため息もので、

でもそんな面倒くささが、きっと恋しくなるだろう。

つくづく人間は無駄が好きなのだなあと思う。

面倒くさいくさいと言いながら、

必要とされる自分に癒される。

くだらないあれこれに一喜一憂しながら、

そこにいる自分の存在を確認する。

そう、つくづく人間は、自分こそが面倒くさいものなんだ。

でもそう言うのって、やっぱり愛しい何かなんだろうと思う。

それが生きてるってことなんじゃないだろうかと、そう思う。

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