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【詩】炭酸刺繍・あなたの詩作品を読ませて:届かない恋文

きみの嘘がぼくを縛る
ぼくが嘘と呼んだものが
そう呼ばずには
いられなかったものが

きみが優しすぎたから
きみが美しすぎたから
だから何もかもを嘘にした

こんがらがったのは誰の心いつの時間

愛しているわも
さよならも
みんなみんな弾ける言葉
振り向けばもう
そこにはなにもない

それなのになぜ
甘く苦くぼくをさいなむの?
消えてなくなるくせに
止まることを知ることもなく

こんがらがったのは誰の心いつの時間

きみになら何だって
明け渡してよかったのに
小さな一つ一つまで
すべて差し出してしまいたかった

きみの吐息が編んだ
罪人つみびとのぼくのいばらの王冠
鋭い棘で食い込んで
奥底に隠したぼくの本当を
今日も暴きたがっている

こんがらがったのは誰の心いつの時間

いつまでも弾けて
いつまでも絡んで
いつまでも弾けて
いつまでも絡んで

ねえ
もう嘘さえも愛おしすぎて
ぼくはあの日々を
なんと呼べばいいのだろう




次は可愛いのを書くぞと思ったのに
ごめんなさい、なんか大いに脱線。
だけどまあ、私らしいかと。

さらにボストンへ出かけなくてはいけなくて
念願の写真を撮っている暇もないまま。
詩だけなんですが……
藤家さんの企画、第2弾です。

そして。
展開は私らしいかもだけど、
いつもとはちょっと違う路線のような気がして
読んでもらいなあと思ったので
Cofumi さんにも捧げます。


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