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【詩】あの頃の私、見つからない言葉〜青ブラ文学部〜

あの頃
誰に何を言われたわけじゃないけど
とにかく必死で背伸びして
多分
いいえきっと
自分が思う以上に大事にされていたのに
心配で心細くて自信がなくて
ただ好きって
そう言えばいいだけなのに
その一言がどうしても言えなくて
何かが違うような気がして
あの人に伝えたい気持ちを
考えて考えて
でも結局何もわからなくて
考えて考えて疲れて諦めて
ああ
大人になったらそれが
わかるんだろうかって漠然と思った
でも
今の私があの頃の私に出会っても
何一つ欲しい答えはあげられない
だって私は私が好きだから
あの日答えを見つけられなかった私が
今の私を作ってくれたから
もちろん私は
ズルくなったし賢くもなった
あの日よりずっとずっと強いと思う
でもきっと
もう一度あの日に戻っても
同じように悩んで悩み抜いて
未来の私に語りかけるだろう
何度だってその繰り返しだろう
見つからない言葉は私らしさへの約束
そうやって見つからない言葉が今も
心の中で切なげに微笑むから
私は自分の好きを大事に思える
決して埋まらないピースを愛しく思える
満たされることなんてないことを
だからこそ向き合っていきたいって
誰かと一緒にいることが
誰かを想って生きることが
私にとってかけがえのないものなんだって
そう素直に思える




私は楽観主義者なので
反省はしても後悔はしないんです。
自分のこと、大好きですしね。
だけど大いなる妄想族、
ファンタジーの神の僕ですから、
切なさは大好物だったりします。
遠い日の
ちょっと幼い自分って、
なんだか可愛いと思いませんか?
忘れたふりして、
全然癒えてないものもあったりね。
今回の企画は、
そんな心にすごく効きました。
なので2つ目も書かせていただいた次第です。
清々しくてとても素敵な気分。
山根さん、ありがとうございました!


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