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いらいら

死にはしない。
"眠れないのは、ほっとくだけ"でいい。
ささいなひと言に瞬間湯沸かし器の如く、頭に血がのぼって暴言を吐きそうになる。ボールペンを壁に投げて布団に潜った。

そばにいたい気持ちと、ぶつけてしまいたい気持ちがある。ぶつけるのは甘えであって傷つける。
これからもそばにいたいのなら、傷つけてはいけない。

約2週間に1度、突発的な怒りの感情が湧く。
5ヶ月前からは、マジメで のびのびしていなくて自分を大切にしていないから説、を信じている。

好きなこと、もの、場所、人を選び、嫌なことはしないを心がけて、外面を良くすることもやめたけれど、まだ効果は出ていない。今まで何十年も続けた思考のクセは簡単に直せるものではなかった。


お昼ごはんの後、
「もう怖いよ」
と言われて、家にいられず、外へ出た。今夜はどこか泊まりに行くかとサイトを見たりした。

近所でおいしいパンを買って、バスターミナルで食べた。バスで出かけてケンタッキーで暖をとり、公園の雪道を歩いて鴨を見て、またバスで街を見下ろす公園まで行って、歩いて坂を下りたら、春の風が気持ちよかった。

結局家に帰って夕食を食べた。
カレンダーの翌日には「要注意」の付箋が貼ってある。一日早まっていた。

イライラするからって病院行って薬飲んでるなんてよっぽどだ。
恥ずかしくて、飲み終えた漢方の袋も薬の名前が見えないように捨てている。
屯服がなくなりそう。次の病院まではあと三週間ある。

マジメをやめて、自分の好きなことをやり、嫌なことをやらないでいたら症状が良くなるかはまだわからない。

でも翌朝起きたらすっきりした穏やかな心になっていた。

そばにいたいよ 君の彼女で 明日変わるね あたし変わるよ
だから さよならきっとできる、でもベランダではかないあたしはいったい?
眠れないのは ほっとくだけ ほっとくだけ

川本真琴「タイムマシーン」より


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