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【D】続投派の僕が考える中日再建法、そして次期監督

 ネット上では、中日不振の原因を立浪和義監督の采配によるものでは無いかという声と、そもそも選手たちが不甲斐ないからだという声で2分されているのだが、果たしてどちらが正しいのだろうか。これはどちらも正しいとしか言いようがないが、個人的には来季も立浪監督を続投し、チームの再建をになって欲しいと考えている。今回は、そんな僕があえて考えた次期監督、そして中日再建法について考えよう。

立浪監督を「中日の野村謙二郎」に

 現在の中日の状況は、平成中期の広島に似ていると言える。当たり前のようにAクラスへと入っていた時代の選手たちが完全にいなくなり、若手主体のチームへと変貌を遂げようとしている。もちろん、その中で多少の粗いプレーは目立つものの、それで変えてしまっていたらこの中日暗黒時代を象徴する言葉とも言える「小さく纏まった選手」を量産してしまうことにつながる。やはり、ある程度腹を据えなければ、いい選手を要請することはできないのだ。

 そんな弱い広島を変えたのが野村謙二郎元監督だ。彼が指揮を執っている間、広島が優勝することはできなかったのだが、「タナキクマル」に代表される広島V3のメンバーを見事に育てあげたのだ。中でも、当時の菊池涼介と現在の龍空、丸佳浩と岡林勇希は非常に良く被って見える。若手時代の彼らも現在の中日ナイン同様、チョンボが非常に多い選手だった。しかしながら、その後の活躍を見たら説明はいらないだろう。負け犬根性が染み付いた中堅選手で優勝争いをしたという前例は少ない。やはり、1度完全にチームを壊さなければ黄金期は産まれないのだ。

次期監督、コーチ陣の中から

 ここで、平成以降の中日の監督を振り返り、中日という球団の体質について説明したい。

星野仙一(S63〜H3)→解説者からの入閣
高木守道(4〜7途中)→〃
星野仙一(9〜13)→〃
山田久志(14、15途中)→コーチからの昇格
落合博満(16〜23)→解説者からの入閣
高木守道(24、25)→〃
谷繁元信(26〜28途中)→選手兼任、引退後は監督専任
森繁和(28途中〜30)→コーチからの昇格
与田剛(31〜R3)→楽天コーチからの招聘
立浪和義(4〜)解説者からの入閣

 ご覧の通り、球団内部から昇格して監督となった人材は山田氏、森氏の2名だけ。言い過ぎかもしれないが、監督が変わる度にチーム方針や将来的な展望は一掃され続けて来たのだろう。その体質がよく表れていると感じるのが、与田前監督が就任した時である。元々、その前任の森氏は「若いスター監督への繋ぎ」と明言しており、コーチ陣も朝倉健太氏や森野将彦現打撃コーチ、小笠原道大現巨人コーチといった球団OBの若いメンバーにコーチを任せていたが、与田前監督の政権下でこうした人材をユニフォーム組から外してしまったことで、現体制への橋渡し役的な存在がいなくなってしまったことでまたしても方針がブレブレとなってしまったのだ。

 従って、現体制の次の監督には前述したように立浪野球が育成した選手を熟知しており、扱い方を継承ができる人材で、なおかつ若い人材が好ましい。荒木雅博コーチか、森野コーチが最適なのではないか。

残り数試合、こうして消化すべし

 球団初の2年連続最下位の可能性が高まり、ファンとしては見るに堪えないゲームを続けているのだが、若い選手たちにとっては貴重な体験が連続しているはずだ。その中で心がけて欲しいことはやはり、「勝ち」にこだわることだ。

 今季の中日を見ていると、特に投手陣がどこか「打てないこと」を言い訳にしているような気がしてならない。スミイチで負けた試合に投げた投手でも、大量失点を喫して負けた投手でも、皆「先に点をやったのが悪い」としか言わないのだ。どこか他人事のような気がしてならない。スミイチで完封負けを食らっても、乱打戦の末負けてしまっても同じ「1敗」なのだから、援護を背負った試合では「何としてもこの試合で勝つのだ」という強い信念を持ってマウンドに上がって欲しいものだ。野手は野手で、投手が援護なく投げている背中を見ていたら、自然と気が出てくるはずである。その気で打席に立って、全力疾走をしたり、守備ではアウトにして当たり前の打球を慎重にアウトにしていけば結果が伴うはずだ。

 野球で1番大切な能力は「凡事徹底」である。つまらない失策、つまらない走塁ミス、つまらない失投を減らしていけば、Aクラスにくい込む戦力は当たり前のようにあると言えるだろう。

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