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透析スタッフ必見!穿刺が上手い人の特徴6つ


※この記事はCEさぼの備忘録の再編集したものです。


穿刺シリーズがよく読まれています。

この順で読むと順序立てて読むことができます。

こちらも引き続きよろしくお願いします。

さて今回は穿刺シリーズ第4弾ということで、穿刺が上手い人はどんな人なのかを自分なりに考察し、まとめていきたいと思います。

僕もそうですが、誰もが穿刺が上手くなりたいと思っているはずです。


穿刺が上手いとは何か

まずはじめに「穿刺が上手い」とはどのような状態をさすのでしょうか。

僕なりに考えた結果、穿刺が上手い=失敗が少ないです。

更にいうと、失敗しても患者さんの痛み・血腫を最小限に抑えることができること。だと思っています。

穿刺が上手い≠難しい血管をさせると思うのです。

難しい血管を穿刺して、たまたま成功した場合もありますし、その血管が得意なだけかもしれない場合もあります。


穿刺が上手い人の特徴

では、僕なりに考えた穿刺が上手い人の特徴を挙げていきます。


1. 穿刺が丁寧で落ち着いている

技士長・主任クラスになると、穿刺がとにかく丁寧です。

自分が失敗してフォローしてもらうときに見ると、一切無駄な動きはせず落ち着いている印象です。

自分がもし患者だった場合、慌ただしく、急いでやっている人には穿刺して欲しくはないとも思います。

2. 血管を触診し、立体的にイメージできる

穿刺始めたての新人などにありがちですが、針が実際入っていく刺入部のみ触診して失敗するというのがあります。

穿刺が上手い人は刺入部から外筒が留置する先端まで丁寧に触診して、血管を立体的にイメージしています。

「立体的に」というのも大事で、シャント血管はある程度のパターンはありますが、まったく同じというのはなく、十人十色です。

蛇行している血管、固い血管、やわらかい血管、浅い血管、深い血管もあり、それぞれの特徴が複雑に絡み合っている血管もあります。

触診し、立体的にイメージすることができれば、穿刺角度や穿刺針を進める距離を適切に判断でき、失敗しにくくなります。


3. 基本に忠実・注意点を心がけている

冒頭でも紹介しましたが、穿刺は手順があります。

穿刺に慣れてくると手順や注意点を気にせず穿刺してしまいがちです。

そういうときに限って失敗が増えたりします。

最近、失敗が続くなと思ったら、初心に戻って穿刺の手順や注意点をもう一度復習しましょう。


4. 血管をむやみに探らない

これは患者の苦痛・血腫を最小限におさえるために重要なことです。

まず、血管に入ってないのに穿刺針で探るという行為は非常に患者さんに痛みと苦痛を与えます。

さらに穿刺針で血管に傷をつけると、シャント血管は流量がかなりあるので、そこから血液が漏れ、すぐに血腫を形成してしまいます。

一発で血管に入らなかった場合は、探らず、素直に謝り、抜針しましょう。


5. 自分の技量をわきまえている

穿刺し始めたときなどはまだ分からないと思いますが、ある程度の期間穿刺をすると、自分の穿刺技術・技量が分かってくると思います。

あの場所の血管は自分は苦手だな、浅い血管は得意だな。などです。

ちなみに僕は
上腕の動きやすい血管がやや苦手
深い血管が得意
たまに失敗はするが、失敗の波はない
自施設の全患者さんの9割くらいは刺せる

6年間穿刺をしてきましたが、何度挑戦しても苦手な血管は入りません。
僕は同じ血管を2回以上失敗したらしばらくは行かないようにしています。

刺せる血管と刺せない血管をしっかり分析して、自分の技量をわきまえることが失敗しないために重要です。

逆に自分の技量をわきまえていない人は失敗率が高い気がします。


6. 穿刺失敗を反省する

穿刺を失敗した場合、みなさんどうしていますか?

まさか、失敗してその時だけ落ち込んで、そのまま終わってませんよね。

はじめから穿刺が上手い人は存在しません。

穿刺は失敗から多くを学び、それの繰り返しによって上達します。

失敗はそこで反省をし、失敗した原因を探し、次の穿刺に繋ぐことが必要です。

失敗して反省する人は穿刺が上手くなる人が多いと思います。


まとめ

穿刺が上手い人の特徴6つをまとめます。

1. 穿刺が丁寧で落ち着いている
2. 血管を触診し、立体的にイメージできる
3. 基本に忠実・注意点を心がけている
4. 血管をむやみに探らない
5. 自分の技量をわきまえている
6. 穿刺失敗を反省する


穿刺は確かにテクニックな部分はありますが、上手くなるためにはその人の「人間性」が関係していると思います。

是非、一度穿刺に対する自分の態度を見直してみてください。




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