ゴッシーが行くvol.25《紀伊豪将》


「なんだ、なんだ、なんだ、ゴッシーって、お前、木越って立派な名前があるだろう、木越って名前はなぁ……」


そうなんだけどキゴシって
なんかカタいんで
なんかニックネームないかな、
と思ってたら最近こう呼んでくれる
友達がいたんで使ってみたのよ


「貴公シ、とかフルネームで、
巨ショウとか言う奴はいねーのか」

いるわけねぇだろう!そんな奴、
ああ、紀伊豪将って名前を思いついて使ってみたんだけどな


「なんだそれ強そうでいいじゃねーか」

なんだか分かりにくいって言われたんでやめたよ
ゴッシー、いいだろうネッシーみたいで


「まあなんでもいいけど
そんな事ばかりしてないで勉強しろよ、」

うるせーな、この頃な、朝、鏡見ると誰だこいつ、ほんとにオレか?
と思うぐらいあんたに似てるんで
毎日会ってる気がするよ

「そうか、じゃ、またな」

ああ、またな



死んだ親父との対話でした

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