ある時「世界三大炊き込みご飯」というのが目に飛び込んできて、興味津々でその記事を読んでみたら「パエリア、ビリヤニ、松茸ご飯」と書いてあって、思わず目を疑った。なぜ松茸ご飯なのか？

確かに松茸ご飯はおいしい。世界三大炊き込みご飯に松茸ご飯を入れた方は、きっと松茸ご飯が大好きなのだろう。私は松茸ご飯のおいしさを否定するつもりは全くない。それよりも問題なのは、なぜプロフが世界三大炊き込みご飯にランクインしなかったかだ。

プロフ(油で炒めた肉と人参の炊き込みご飯)

日本人の頭の中にはプロフが存在しない

おそらく世界三大炊き込みご飯を提唱した人は、プロフを知らなかったのだろう。もしプロフを知っていたのなら、世界三大炊き込みご飯にプロフを入れていたかもしれない。もしくは、プロフを知っていたけれども、松茸ご飯の方が先に頭に思い浮かんだのかもしれない。いずれにしろ、プロフという料理は、まだまだ日本には馴染がないのは確かだ。でも私は以下の理由から、松茸ご飯よりもプロフを推したいと思う。

ビリヤニはプロフの子分

ビリヤニはプロフの子分にすぎない

某中央アジア食文化研究家のS氏の発言。S氏によると、インドのビリヤニは、イランのポロや中央アジアのプロフから派生してできた料理である。スペインのパエリアも、プロフからの派生だと考えられている。つまり、世界三大炊き込みご飯にビリヤニやパエリアを含めるなら、元となっているプロフを入れないのは不自然である。

プロフはグローバルフード

プロフのようなマイナーな料理を世界三大炊き込みご飯に入れるのはおかしいという反論があるかもしれないが、プロフは決してマイナーな料理ではなく、多くの国や地域で食べられている料理であることを強調しておきたい。呼び名に違いはあるものの、プロフは中央アジアだけでなく、西アジア、ウイグル、ロシア、モンゴルなどでも食べられている。おそらく日本だけでしか食べられていない松茸ご飯と比べて、プロフは世界三大炊き込みご飯と呼ぶのにふさわしいだろう。

世界三大炊き込みご飯にプロフを！

以上の理由から、世界三大炊き込みご飯に、松茸ご飯ではなく、プロフを推薦したいと私は思う。プロフを食べたことがある人は分かると思うが、プロフは本当においしい炊き込みご飯だ。ビリヤニやパエリアが好きな人はきっと一口食べて気に入ると思うので、ぜひ一度食べてみて欲しい。

最後に、プロフは世界三大炊き込みご飯の1つだと共感して頂けた方は、ぜひこの記事に「いいね」を押すか「シェア」しよう！まだプロフを知らない人に、プロフを食べたことがない人に、プロフのおいしさを一緒に広めようではないか！

おいしい中央アジア協会
山田有佐子