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奥田民生×ダウンタウン 幻の東京ドームライブ


2024年5月11・12日に開催される『ごぶごぶフェスティバル』。
初日の相方ゲストは奥田民生。

23年前には実現しなかった
「奥田民生×ダウンタウン in 東京ドームライブ」について。





GLAY20万人ライブの余波

『HEY!HEY!HEY!』(2001.1.22)

松本:なんか大きいとこでコンサートとかせえへんの?今年。
奥田:ああ。大きいとこ?
松本:うん。
奥田:したことないです。”大きいとこ”ってどんなぐらい大きいとこですか?
松本:えっと、もうあのほら、GLAYが前にやったみたいな…あのなんや。
浜田:ああ、あの、あそこな。
奥田:外?
浜田:あの、原っぱみたいなとこ。
松本:そうそうそうそう。

1999.7.31  GLAYが幕張メッセ特設会場でライブを開催。

奥田:ああ。まあでも、やるのは自由ですから。しかも、ああいうとこって際限ないですから、「何人まで」みたいな。
浜田:はいはい、そうね。
奥田:たとえあそこで100人だろうが、出来ることは出来るんじゃないですかね。でもやりません!
浜田:え、それはなんでですか?
奥田:今言ってて悲しくなったからです。
浜田:はははは(笑)。なんでやねんな。

原っぱで客が100人でも一応ライブは成立する。
そんな事を言う自分が悲しい民生。



何人集客できる?

松本:え、奥田民生がなんかやろう思ったら、どれぐらい集まんの?今。
奥田:ふふふふ(笑)
松本:そういうのって知りたいでしょ?俺も知りたいもん。
浜田:ああ、ああ。せやな。
松本:ダウンタウンがなんかやるっていったら、どれぐらい集まんのやってわかれへんのよ。
奥田:はあはあはあはあ。いや、怖いですよ、そんなの。
松本:どれぐらい来んねやろねえ。
奥田:?

最近は大きな場所でライブをやっていない、”今のダウンタウン”に客がどれぐらい来るのだろうか。

浜田:え、でも武道館とかやってたんちゃうん?
奥田:武道館はおかげさんで。
浜田:そうやろ?あれってどれぐらい入るの?
奥田:武道館はでもねえ、1万人も入らないですよ。
浜田:あ、そうなんや。
松本:そうそう。東京ドームとかに比べたらね。
奥田:全然もう。
浜田:あ、そうなんや。
奥田:はい。

1万人の日本武道館。5万人の東京ドーム。

浜田:GLAY、何人来たんやったっけ?
松本:20万人とかじゃなかった?
浜田:20万!!
松本:20万人やで。
浜田:ふふっ(笑)
松本:ちょっとやってみて。そこで。
奥田:ふふふ(笑)
松本:ものすごい見たいもん
浜田:民生がやった時の映像とGLAYがやった時の映像をこう。
松本:オーバーラップして被すから。ものすごい見たいもん、それ。
奥田:そりゃ、やるのは僕ですからねえ。「見たい」って言われても。
松本:でも、俺行くで。
奥田:いや、その現場を見たいですけど、僕も。演奏したくないです。
松本:なんでやねん、そんなもんわかれへんで。もっと来るかもしれんで。
浜田:そうそうそう。

GLAYが20万人集めたことによって、ひとつの基準ができてしまった。

奥田:いやー、20万人なんてどんなん。
松本:いやいや、そりゃだって交友関係もあるやろうし。
奥田:友達ですか(笑)
松本:そりゃあ、ユニコーンの時のメンバーも(客として)来てくれるやろうし。なんとかなるって!
浜田:それでも限られてるやん(笑)
奥田:いやー、でもスゴいですね。そりゃ20万人はスゴいです。
浜田:20万人はスゴいわ。
松本:20万人はでもね、比べたらいかん。

ユニコーン再結成ではなく、客席を埋めるためにメンバーを呼ぶという案。
焼け石に水。



芸人とミュージシャンの違い

奥田:ちょっとやってみてくださいよ、それこそダウンタウン。
浜田:ウチでも、そんな広いとこでやって見えへんやん。
松本:そこはやっぱお笑いとミュージシャンの違いやわ。ミュージシャンは集めれるけど。
浜田:うん。歌はバーッて通るけど。
奥田:でもねえ、普通の音楽のコンサートも、20万人も入ったらどうなってるんですか、後ろの人は?テレビ観てるようなもんじゃないですか。
浜田:そうそうそう。
松本:そうやろうねえ。
浜田:ただ、音は聞こえてくるやんか、歌は。俺らコントなんかやってたらどうすんの?後ろの方の人。
奥田:いやいや、聞こえますよ、そりゃ。
浜田:聞こえる?
奥田:いやいや、それマイク無し?
浜田:まあ、一応あったとしても。
松本:あっても見えなアカンて。
浜田:そりゃそやで。
松本:たとえば浜田が「何を出しとんねん」みたいなん言うたって、(客は)「え?何を出したん?」。
奥田:いやいや、それは(笑)
浜田:何出したんかわからへん。

歌はいけるが、20万人を前にコントは成立しない。
音楽と笑い、ミュージシャンと芸人の違い。

奥田:そんな野っぱらでやるわけじゃないんだから。そのなんかモニターがあったりとか。
松本・浜田:ああ。
奥田:だってGLAYもそうですよ、たぶん。
松本:ああ、そうなんかなあ。
浜田:たぶんそうやったよ。モニターいっぱい出してたから。
奥田:だって、ウワーって笑いが、もうものすごい遅れてきますよ、ウオーッて。
松本:そうそう。だからこっちのね、間(ま)がおかしなんのよ。だから絶対上手い事いけへんねん。
奥田:やってみてください。
松本:ははは(笑)。上手い事いけへんのわかってて、なんでやらなアカンねん。

会場が広すぎると台詞のやり取りと、客の笑いの間(ま)が合わない。

松本:いや、これぐらいの人数が一番いいのよ、笑いは。
奥田:はあはあ。いやいや、演奏もそうですよ。これぐらいがいいですよ、一番。
松本:マジで?
浜田:自分、こじんまりしすぎやねんて、いつも。もうちょっと入れ~な。
奥田:「入れ~な」って言われても。
浜田:ははははは(笑)
奥田:いいんですって、小っちゃいとこは、それやっぱり。
浜田:なんでよ。
奥田:音とか気持ちいいんですって。
浜田:あ、それぐらいの方が。
奥田:やってる方が。
浜田:ああ、そっかそっか。
奥田:ええ。いや、まあデカいとこでも、本当はやってみたいですけどね。
浜田:そうでしょ?
奥田:ちょっとぐらいは。
松本:うん。やりやり。
奥田:まあでも、どんなもんなんかっつーぐらいのことですよ。

広ければいいわけではない。でも、興味程度はある民生。




奥田民生×ダウンタウンでライブ

浜田:ほな、民生の歌の合間に俺らコントして。
奥田:はははは(笑)。ああ、いや…本当ですか?
浜田:これどう?こういう(交互)のどう?
奥田:いや、いいですよ。それ、どう…うん。
浜田:ははははは(笑)
奥田:いやいや、いいけどそりゃ。ふふふ(笑)
松本:でも、それで2300人ぐらいしか集まらへんかったらどうする?
浜田:中途半端(笑)
松本:はははは(笑)
浜田:中途半端やなあ(笑)。まあ、それはそれでしゃーないやん。
松本:まあ、2300人でもスゴいけどな。
浜田:3人集まって2300人やっていうたら、もう納得できるやん。もうしゃーないがな。
松本:まあまあまあな。

1995年 松本人志は『松風'95』
1998年 奥田民生は『ひとり股旅』

それぞれが、たったひとりで日本武道館を満席にしている。

松本:今年ガンバってね。
奥田:はい。え?はい。ダウンタウンもやるんですよね、それを。
浜田:いやいや、やんのやったら一緒にやで。
奥田:いや、いいですけど。
浜田:ホンマに?じゃないと意味ない。
奥田:いや、まあ、そう。いいですけど。
浜田:『歌と笑いのナントカ』。
奥田:『2時間』。
松本:『歌と笑いの2時間』って(笑)。そのままやな。
浜田:あははは(笑)
奥田:そのぐらいでしょ、時間的には(笑)

『奥田民生とダウンタウン  歌と笑いの2時間』(仮)



奥田民生×ダウンタウン 東京ドームライブ

松本:チケットなんぼよ?
奥田:ああ、チケットねえ。それ何人で。
浜田:いや、どこでやるかやん。原っぱでやんの?
松本:原っぱ…まあ、外はでもキビシイなあ。
浜田:せやろ。
松本:東京ドームでやろか。
奥田:はい。はい。
松本:うん。やっぱり中の方がええやろ。
浜田:中の方がええ。中の方がええ。

原っぱで20万人集めるよりも、現実的には屋内の方がいい。

松本:で~、えっと~…800円
浜田:安い。お前な~、いっぱい入れよう思ってるやろ!?
松本:いっぱい入れなアカンやんけ!
浜田:いやでも、ちゃんとした値段とって、どれだけ来るかせんと。まあ、ちょっと値段は考えましょう。
奥田:800円はやっぱりさすがに?
浜田:そらさすがに。それはアカン。ホンマに赤字になる。

薄利多売にもほどがある。

奥田:でも、セットとか組まなきゃいいんじゃないですか?
浜田:でも、ほんなら俺らなんや、板一枚でなんかやらされんのか!?自分はええわいな。カッコええがな、歌うとったら。
松本:そうやで。
奥田:板一枚で!?
浜田:いや、ええやんか、歌ったら。
奥田:ええ、でもいいじゃないですか、でもそれ。
松本:でも、俺らやっぱヅラとか。
奥田:そんなん今まで使ったやつ。
松本:ヅラ、足袋……
浜田:お前、何する気やねん!
松本:はははは(笑)
浜田:ヅラまではええけど、足袋って何をやる気なん(笑)

大衆演劇のような小道具。




チケット代 5万円ライブ

奥田:じゃあ、だから5万円ぐらいもらえばいいんじゃないですか?一人ずつ。
浜田:それは言い過ぎやわ。
松本:5万円ライブしようか!やろか、5万円。
浜田:そりゃ誰も来えへんわ。

かつて、チケット代1万円のコントライブ、客がチケット代を決めるという料金後払いライブをやった松本人志。
5万円ライブも無い話ではない。

   客席から「高い!高い!」の声
松本:お前らアホか!!ものすごい楽しめんぞ!!
浜田:え、でも2時間なんやろ?
松本:2時間やで。アホ、お前あれ×××でも2時間で大体5万ぐらいやないけ!!なんや、ワシら×××以下か!!アホかっちゅうねん!ものすごい泡立てるっちゅうねん!
浜田:ちょっと違うキレ方してみたで。
松本:(笑)

違う角度から客にキレるというボケを繰り出す松本。

ここで今回のトークは終了。


7カ月後。

『HEY!HEY!HEY!』(2001.8.13)

松本:今日は何しに来たん?
奥田:いやいや。あのね、前回そのなんすか、ライブをやるとか言ってたでしょ。
浜田:おうおうおうおう、なんや言うてたな。
奥田:言ってたでしょ。
浜田:言うてた言うてた。
奥田:東京ドームで、とか。
松本:おう。あ、3人でね。
奥田:そうですそうです。それをね、一応ね、考えてきた(フリップを取り出す)。
浜田:マジで!
奥田:こういうの。進行表。

東京ドームライブを具体的に。


『ダウンタウン&奥田民生
夢の東京ドームライブ〈進行表(案)〉

松本:自分ヤラシイわあ!なんで自分の名前だけ(小さくしてる)。
浜田:なんやこれ。
松本:完全に失敗したときのための「俺関係ない」感じにしてるやん!
奥田:いやいやいや、大丈夫ですよ。

ダウンタウンを前面に出してリスクを減らす民生。

浜田:どんな感じ?
奥田:えーっとですね、オープニングが前座ライブ、僕がまず一曲やりまして。
浜田:ああ、なるほど。
奥田:やるじゃないですか。
浜田:前座ライブやんねや。前座ライブ(笑)
奥田:そうそうそう。まだお客さんも入り切ってないときなんですよ。
浜田:バラバラ入ってるときに。
奥田:そうそうそう。
松本:まだみんなが(席を探して)「Dの16ってどこや?」って言うて、「ちょっと背中すいません、(席番号)見せてもらっていいですか?」みたいなときやんか。
奥田:そうです。それで幕の前で。
浜田:やんの?おお、これはスゴい。

ライブ本編は出ず、前座になる民生。

奥田:それで。
浜田:第一部。
奥田:第一部、コント。(ダウンタウン)。(進行表の4割を占めている)。
浜田:ものすごい俺らが占めてるやんか。
奥田:それはだってコント、結構時間必要じゃないですか。
松本:ちょっと待ってーな。ごっつい幅やで、それ。長いコントやな、これ。
奥田:いやいやいやいや。
松本:まあまあ、聞くだけ聞きますわ。
浜田:ええわ。それ終わって。
奥田:セットチェンジありまして、その間にまあ一曲。
松本:幕間ライブ。
浜田:お前ホンマにキタナイ。
奥田:なにがですか。
松本:これなに、幕が下りてる前に出てきて、また一曲やるわけや。
奥田:そうそう、そうです。
松本:ああ。そん時、みんなタバコ吸いに行くもんもおったりとか。
浜田:トイレ行くやつもおるし。
奥田:そうですそうです。

民生は前座と幕間に1曲ずつ。


奥田:それで、第二部が漫才(ダウンタウン)。(また進行表の4割を占めている)。
浜田:なんやねん(笑)
奥田:いいでしょ?
松本:ええ。まあまあまあまあね、漫才は長いことやってないですから、あえてね。
奥田:やっぱ、ここ盛り上がるとこですから。真骨頂ですから。
松本:真骨頂。ええ。で、エンディングが。
奥田:で、まあエンディングが未定ですけど、最後にあいさつのようなものをね、するわけです。
松本:3人で。

ダウンタウンの負担が8割の東京ドームライブ。

奥田:どうですかこれ?
松本:いや、あの~、(ダウンタウンと奥田民生が)全然絡み合ってないじゃない。単体やんか。
浜田:ものすごい単独、単独やん。
奥田:あのね、やっぱりね、その要するに、東京ドームとかでライブっていう…音楽のライブなんて、どこにでもあるじゃないですか。
浜田:はいはいはい。
奥田:僕はやったことないですけど(笑)。ドーム、誰でもやってるわけですよ。その、音楽はね。
松本:音楽はね。
奥田:でも、やっぱりコントだの漫才だのをやってないでしょ?見たいじゃないですか。
松本:ドームでね。あんま聞いたことはないですね、ええ。
奥田:だからですよ。
松本:結局キミ、でも2曲しか歌ってないよね
奥田:ふふっ(笑)
松本:で、俺らもう汗だくやわね。

コントから漫才に衣装を着替えるにも1曲分の時間しかない。

松本:だからあのー、なんかまたキミの人脈で連れてきてくれたりとかな。
浜田:あ!それかさあ、あのドリフみたいにしようや。俺らコントやってて、終わったらウィーンと(セットが)回転したら裏側に民生がおってウワーンって出てきて。
松本:お前なあ、でもなあ、それやったらな、一番ウケるのは(セットが)回って民生出てきたときが一番ドカーンなんねんで。
浜田:はははは(笑)
奥田:はははは(笑)

演者よりもセット装置が笑いを取る。




追加メンバー招集

松本:誰か連れてきてよ。
奥田:誰をですか?
松本:誰かキミのその。
奥田:客を?
松本:うん。井上陽水とかやなあ。その辺をキミの人脈で。
奥田:いやもう、もしこのテレビ観てたら、絶対やる気ですよ、もう今ごろ。
松本:マジで?自分が井上陽水連れてくんねやったら、俺らは山崎邦正連れてくる
浜田:格が(違う)(笑)
松本:なんでやねん!
浜田:陽水さん怒ってくるで。
松本:だいたい一緒ぐらいやろ!
奥田:あはははは(笑)
浜田:あははは(笑)。アホ!
松本:違うか…
奥田:いやいや、いいですよ。
松本:そうですよ。そういうふうにしてよ。で、PUFFY連れてきてくれるとかね。
奥田:はいはい。わかりました。
松本:来てくれたら、ウチは東野(幸治)連れていくし。
奥田:めちゃめちゃ内輪ですね、しかし。
松本:そんなんでしょう、それは。
奥田:わかりました、わかりました。
浜田:ちょっと盛りだくさんにしとかんとね。
奥田:そうっす。あ、その人たちもいろいろやるわけですか。
松本:そうそうそう。
浜田:まあ、ちょっと考えましょうよ。

奥田民生、井上陽水、PUFFY。
ダウンタウン、山崎邦正、東野幸治。
現実的なメンバー。




矢沢永吉も参戦!?

その1カ月後、矢沢永吉が来る。

『HEY!HEY!HEY!』(2001.9.3)

浜田:今日のこの前の日か?前の日にライブやってはるんやったっけ?なんかあのね、民生とかね。
松本:え!
浜田:ねえ?奥田民生とか、いっぱいなんか一緒に。
矢沢:だからもういろんな、ギターウルフとか。もういろいろ連中が出てくるね。
松本:あ、マジですか。
矢沢:ええ。
松本:ほお。
浜田:タイトルなんやったっけ…
矢沢:タイトルもまた良くてね。
松本:はいはいはいはい。
矢沢:みんなこうツッパッてる連中ばっかだから、あの…なんだっけ…『オイラが一番』みたいなね。『JAPANESE ROCK~オイラが一番~』みたいなね。非常に僕は良いタイトルだなと思ってるんだけど。

奥田民生とは同じ広島出身の矢沢永吉。
前日に同じイベントに出ていた。

浜田:実は、奥田民生とダウンタウンで東京ドーム、なんかやろうか言うて。
矢沢:(拍手)
浜田:僕らは一応コントしないとダメなんですよ。メンバー1人足りないな~。
松本:はははは(笑)。え、ちょっと待って!ちょっと待って!どっちで?コントに?
浜田:(頷き)あははははは(笑)
松本:3人でコント!?こんなリーダー気ぃ遣うわ~!!どんズベリなったらどうすんの~!これ気ぃ遣うで~。

歌ではなく、ダウンタウンと一緒にコントをする方で永ちゃんを誘う。

浜田:いや、歌でいうのもほら、なんか。永ちゃん出てきたら歌っていうのは、もうわかってるから。「え、違うやん。歌ちゃうやん!永ちゃんコントやってるやん!」いう方がほら。
松本:マジですか!?ちょっと、本人何も言わないんですけど。
浜田:はははは(笑)
松本:どんな感じなんですかね?
浜田:東京ドームなんですけどね

コントの話になると一言も発さない矢沢永吉。

矢沢:あれ、呼吸って難しいよね。
浜田:え!?
矢沢:ほら、コントって
浜田:コントのね、その間(ま)が。
松本:まあまあ、そうですね。テンポといいますかねえ。
矢沢:はいはいはい。それいつ頃?
松本:えーっと、というか全然まだ決まっても…
浜田:矢沢さんが来るんやったら、もうすぐに決めますけどね!はははは(笑)

ここにきて矢沢永吉も参戦か!?

松本:これどんな格好まで…どこまでしていただけるのかというところもねえ、ありますからねえ。僕の口からは…女装してくれとは言えない
浜田:あはははは(笑)。どんなコントやねん(笑)
矢沢:本当、おもしろいなあ。
浜田:わかりませんよ、蓋開けたら。永ちゃんこうやって(カツラ被って)出てくるかわからへん。
松本:(永ちゃんが)「ああ、ここがディスコ?いいわ~」言うて(笑)
矢沢:(笑)

ダメ元で東京ドームライブに矢沢永吉も誘ってみる。

といっても、無謀なことではない。この話には前段があった。



コントをやるならダウンタウン

『HEY!HEY!HEY!』(1997.9.8)
矢沢永吉初登場。

浜田:やっぱりね、ずっと我々見てるじゃないですか。ずーっとね、こうやってテレビも出てこなかった矢沢永吉がドラマに出たでしょ。
矢沢:『アリよさらば』。
松本:『アリよさらば』。はいはいはい。
浜田:あの心境はなんやったんや?と。
矢沢:昔、10年前ぐらいだったら、たぶんもう頭から「いや、俺出来ないよ」ってことで終わってるけど、なんかこう…うん、ずーっと音楽・音楽・ステージ・ステージだけでしょ。
浜田:ええ。
矢沢:で、なんかこれやったら、また違う自分でも、こう何かあるのかな?みたいな。だから最初は「いやあ、もうとんでもないっすよ」ってこう言ってたけど、「いやあ、よく口説いてくれました」と思ったね。あの番組が終わった時に。
松本:それはコントもやってみたいってことに…
矢沢:(笑顔)。ねえ、コントやりたいと思ったら組まない?
浜田:あ!ホンマですか!!
松本:マジですか!はははは(笑)
浜田:ホンマですよ!
松本:それはスゴいですけど。
浜田:よそでやらんといてくださいよ!やるんやったら僕らとですよ!
矢沢:やるんだったら、もうダウンタウンとやるよ。

過去に、矢沢が「コントをやるならダウンタウンと」と明言していた。
その言葉があって東京ドームライブに誘ったのだ。




東京ドームライブは実現するのか?

『HEY!HEY!HEY!』(2001.10.29)

松本:いっつも、もう最近は例のあのプロジェクト。
浜田:せやねん。もうそれを早いこと進めんとね。

この話になって三度目となる奥田民生登場。

浜田:自分、ちゃんと他知ってる人にブッキングとかかけてくれてんの、今?
奥田:いえ。
浜田:アカンやん。
松本:アカンでえ。
浜田:何言うてんのもう、これほら(フリップで)東京ドームコンサート・キャスティング状況。奥田民生のブッキング状況はこんな感じですよ、井上陽水PUFFY。
松本:もうあの、わかりやすいとこですよねえ。
浜田:うん。でもね、来てくれたらもう全然オッケーじゃないですか。
奥田:まだ言ってないんですよ。
松本:えっ!!
奥田:あの、今日この後(井上陽水と)麻雀するんで、一緒に。
浜田:打ちながら聞いてよ。
奥田:わかりましたよ。
浜田:まあ、PUFFYはいつでもいけるやろ。
奥田:まあ、たぶん。

民生の方は前回と変わらないメンバー。

浜田:ウチのブッキングは(矢沢永吉東野幸治山崎邦正)。
奥田:えっ!ちょちょちょ。
松本:スゴいでしょ。
浜田:この間、永ちゃん来たとき言うたよな?
松本:はい。
奥田:なんかあれでしょ、コントとかなんとか。何を言うてるんですか。
松本:あのね、奥田くんね、僕らね、芸歴20年。僕らのやっぱり、その辺の底の深さを侮ってはいかんよ。ナンボでも呼べますよ。
奥田:いやいや、(永ちゃんは)笑ってただけじゃないですか。
松本:いやいやいやいやいや。最後あの後、永ちゃんもう「(頭を下げて)お願いね、本当に」。
奥田:はははは(笑)
松本:「(握手しながら)お願いよ!お願いよ!」何回も。「(握手の力が強くなり)痛い痛い!もう矢沢さん痛い痛い痛い」「頼むよ~」言うて。
奥田:絶対ウソ。
松本:本当ですよ。

もちろん矢沢永吉の脈はない。

浜田:あと東野・山崎
奥田:マジですか、これ(笑)
松本:東野、山崎は、まあまあ、こんなもんはね。
浜田:まあまあ、いつでも。
松本:あとまあ、DonDoko(Don)の平畠
浜田:違う違う違う。普通、違うやろ。
奥田:山口の方じゃないんですか。
松本:雨上がり(決死隊)の蛍原
浜田:なんでそっち?なんでそっちばっかり呼ぶねん?
松本:「そっちばっかり」って、どういう意味やねん!
浜田:ははは(笑)
松本:でもほら、これええやんか。結婚ホヤホヤ(山崎邦正)
浜田:こっちはね。
松本:で、離婚ホヤホヤ(東野幸治)

これを最後に東京ドームの話はなくなった。


しかし!あれから23年。
東京ドームではなく万博記念公園でフェスを開催!
奥田民生と浜田雅功が同じステージに立つ。

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