２０２２年秋に長崎新幹線が暫定開業してしまうんで、特急かもめに乗りたい一心で長崎に行っておりました。
平和記念公園の近くの民宿旅館に泊まっていたと言うのに、最終日まで全く平和記念公園まで行っていなかったので、最終日くらいは寄っておこうと思い、チェックアウト後に立ち寄りました。
平和記念公園があるところの直ぐそばに爆心地があるわけですが、まず「なぜ長崎に原爆が落とされたのか」ということを考えながら長崎市内を散策してみるのがオススメです。だいたい長崎駅から女神大橋まで徒歩で散策してみると、長崎に原爆が落とされた理由が分かってきます。

🏭三菱の実質的な本拠地

広島に続いて原爆が投下された都市、長崎。
広島同様（？）の「もう絶対戦争なんてしないんだ！！」と誓ってる都市かというと、実はそうでもありません。いや、広島観光はしたことないから広島のことよく知らないんだけども。
というのも、長崎市内を歩いて回ると三菱グループの生産拠点が多いことに気付きます。で、長崎に原爆が投下された時代、長崎はどうだったのかというと、やっぱり三菱の生産拠点が集中してたんです。

当時は三菱兵器という会社名で存在していたようですが、恐らく現在は重工と電機でそれぞれ得意分野の事業を継承しています。
長崎市は雨があまり降らないんで造船にうってつけな街なんですね。当然、自衛艦の製造も行っています。

ここはお隣、長与町にある『堂崎の鼻』という場所で、白浜町の千畳敷にも負けない絶景スポットなんですが、この近くには三菱重工の堂崎工場があります。
で、その堂崎工場、何造ってると思います？
「三菱重工堂崎工場」で検索すると、なんと魚雷を製造してる工場だそうです。

つまるところ、長崎市とその近辺は今も昔も軍事都市であることに変わりが無いんですね。
当然、その性質から「不戦の誓い」をするような街ではありません。
三菱が集結しているということは、自民党の関係者が市長になり、或いは市議に当選しやすい環境（組織票）があると言うことです。

現市長の田上氏は市役所職員から身を立て、無所属で立候補・当選されたようですが、田上氏が安倍前首相に求めた核禁止条約の批准要求はシカトされております。まぁそれもそのはず、安倍前首相はモロに三菱の身内ですから（安倍寛信氏が三菱商事の執行役員）核禁止条約なんて飲めるはずがありません。
ついで悪辣なことを書きますが、長崎市が三菱の地盤である以上、田上氏はちょっとした不祥事で市長から引きずり降ろされる危険性ってある気がしますね。恐らく三菱がその気になれば、田上氏を市長の座から降ろすのは苦労しないでしょう。

🚀敵基地攻撃能力を持つ兵器…どこで造る？

で、今話題の自民党総裁選、高市早苗氏は敵基地攻撃能力を持つ兵器を持つことに言及していましたよね。恐らくそれは核兵器です。
ちと軍事に強くないんで何とも言えないんですが、恐らく高市早苗氏の言う敵基地攻撃は高高度核爆発を起こして敵国の電気網を一切使えない状態にさせるって感じのものだと思います。つまり核武装が必要だということです。

で、問題はその核兵器、どこで造るのって話なんですよ。
実際に核兵器を作るとなった場合、三菱重工と三菱電機が連携して作ることになるでしょう。
ぶっちゃけ長崎が核兵器の製造地に選ばれる可能性高いんですよね。
ちなみに稲田朋美氏は防衛大臣になった時、三菱重工と三菱電機の株を大量に買ってます。

そして私は稲田朋美氏の株に乗っかるという選択をしました。
重工に関しては会計リスクの観点から利益確定してしまったんですが、三菱電機は永久株として堅持しております。
「日本が戦争に突っ走っても金儲けできるようにしとこう」ってことで、基本的に軍事産業は今も私の投資候補としてずっとリストアップされております。

💣やっぱり長崎は今も最前線だ

改めて考えると、田上氏が１４年間長崎市長を務めていると言うのが、如何に大変な環境下にいるかがわかります。
ほんのちょっとしたバランスの崩壊で、平和記念像や噴水は取り壊され、三菱の研究所に置き換わってたとしても、なんら不思議は感じません。
恐らく広島と比べると、実にギリギリのところでバランスを保ってるような危うさは感じます。

最近の若者は歴史の語り手に暴言を吐いたり、或いは負の歴史があるものの遺跡を壊したりしてしまう人がいるようですね。

近年はやたらと靖国参拝がどうのだ、英霊を慰霊するのは日本人として当然だだの言う声が聞かれますが、そうした靖国信者たちが、この爆心地の慰霊塔に８月９日にやってきて花を捧げるなどと言う話は、寡聞にして聞かずでございます。

この像は恐らく被爆によって亡くなった子供を抱えて悲しむ母親の姿であることがイメージできます。
見ての通り８月９日の１１時２分に原爆が投下されたのがわかりますね。
繰り返しますが「靖国の英霊に感謝しろ」なんて言ってる人達が爆心地公園に来て、亡くなられた方のご冥福をお祈りするなんて話は全く以て聞いたことはございません。
ちなみに私は遊就館も見学しておりますが英霊様に対する感謝の気持ちなど全く湧きませんで、ただただ展示物から儒教（朱子学）臭を感じただけでございます。
まぁ尤も、明治政府が考えた靖国神社の要件定義に鎮魂機能は搭載されてませんでしたからね。どっちかって言うと８月１５日に旧日本軍のコスプレして何かやってるオヤジ達の運用方法が正解に近いです。
元は東京招魂社っつうて、軍神の魂をお招きするのが要件定義書に入っていた運用法でして、何のために招魂するのかって、そりゃ『戦争の勝利をお祈りするため』ですよ。
まぁ私は善人では無いし、平和主義者では無いけれど（もしそうなら三菱電機の株を保持してません）、２０１６年に川崎でヘイトスピーチデモの現場を見たその時から「バカに歴史を渡してはいけない」ということを、まざまざと見せつけられてきました。
私はご先祖様とやらにこれっぽっちも思い入れは無いし、英霊様に対する感謝の気持ちなんか１ミリたりとも持ち合わせてはおりませんけども、歴史というものを前にしたときは「なんでそんな失敗に突っ走ったのか」というのを反省し、未来に活かすことに価値があると考えています。
改めて長崎は今も軍事都市であり、ほんのちょっとしたパワーバランスの崩壊によって、長崎は核兵器の製造地となり得ることは、三菱の生産拠点が多いことから見ても、考えられることなんじゃないかなと思います。
英霊を称えるのは構わんけども、それよりまずは、失敗から学べる人間になった方が、マシな日本を創れるんじゃないでしょうかね。