ひぐらしの泣く頃に卒 竜騎士は二度とひぐらしに関わらない方がいいと思うの。

 ひぐらしのなく頃に。
それは2000年代初頭にコミケに登場して以来、俺みたいなオタクだけでなく一般人も巻き込んで大ブレイクを引き起こしたコンテンツである。
 当時の人気っぷりは凄まじく、アニメに漫画にゲームは勿論のこと、
製作者側も今では絶対に黒歴史にしてぇ実写化だとかも話題になった。
集中線を実写で使うとどんな悲惨な事になるのか、それを知りたければひぐらしのなく頃に(実写)を見れば直ぐにわかると思う。

そんな一時期は覇権コンテンツと持て囃されたひぐらしだが、この作品、いやこの作品だけでなく「うみねこのなく頃に」などのなく頃にシリーズは
「オチが投げっぱなし」と言う一連のジンクスがある。

実際のひぐらしも「連続怪死事件の真相は、神様が関わっていました。」と言うミステリーを好む人達からしたらチンプンカンプンどころか奥の手の禁じ手を容赦なく使い、最後もジャンプ漫画も画あるべきやと言わんばかりの「友情!努力!勝利!」で学生が特殊部隊を撃退する。

だが、当時はこれが受けた。それは良くも悪くもこの一連の流れが所謂
「王道」だったからに他ならない。これまで主人公達は惨劇のループに巻き込まれ、何度も何度も繰り返し「死と殺し」と言う重く辛い体験を経験してきた。そんな主人公達が悲劇的な運命を打ち破る為に仲間と協力し、強大な敵を倒す。これほどのカタルシスは無いだろう。確かに謎解きを楽しんでいた人やミステリーを望んでいた人からすれば「なんだこれ」と言ってしまうかもしれないが、そんな意見をもねじ伏せるほどのパワーが当時のひぐらしの、いや竜騎士07先生にはあったのだ。


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でその当時のパワーを悪い方向に使い、変な方向に突っ切り過去作の良い点を完封無きまでにゴミに叩き付けた作品が
「ひぐらしのなく頃に卒」である。
いや、「ひぐらしのなく頃に業」までは許せた。
卒もほぼほぼ業の焼き直し再放送だったが、何だかんだ沙都子のクソガキムーブと犯罪に至る手段をどうやって確立させていたかを見るのは楽しめた(その手段も殆どが力技のゴリ押しと運任せだったが)。

で、問題となるのはひぐらしのなく頃に卒14話と15話。
この2話だけ毛色が違う。
今まで俺たちがみていたのがひぐらしではなく、ドラゴンボールだったと錯覚するくらいには毛色が違いすぎる。


竜騎士は恐らく、この作品を作っている時にシンエヴァとドラゴンボールにでもハマっていたのだろうか。驚くほどにこの二つの作品から影響を受けたと思わんシーンが多い。

一例:シンエヴァからシーンがころころ変わる中での戦闘、シンエヴァでは殴り合いではなく対話で決着をつけたが、サトカスとリカクズは最後まで殴り合い。
ドラゴンボールからは妙なオーラ演出を提げ、この二人が空を飛び始めた。そこに至る説明はなし、なぜこいつらが空を飛べるのか、何故パンチでコンクリートの橋を叩き壊せたのか、何故急にプリキュアの様な衣装に早着替えしたのか。

あまりにも超展開すぎて、最初は理解が追いつかなかったがネットの5chを漁ってみると「竜騎士は昔からこういうドラゴンボールみたいな展開が好き」「うみねこでもこう言う展開があった」と言う書き込みと該当シーンを見て納得した。そう、竜騎士はミステリーではなくてドラゴンボールを描きたかったのだ。

つまりはこう言うことだ。

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何故それをわざわざひぐらしでしたのか、何故思い出を破壊するような真似に至ったのか。考えれば考えるほど腑に落ちないが、とにかく竜騎士はこの様な展開をしたかったのだろう。

そのせいで旧作部活メンバーどころか鷹野も富竹もましてや沙都子があれだけ執着していたニーニーことさとしですらもモブキャラどころか背景として、物語に何の影響力も及ぼさない都合の良い舞台装置としての役割を与えられたのには本当に本当にこいつは作家なのかと言いたくなるが。

きっと竜騎士はエヴァのようにさようなら、全てのひぐらし。でもしたかったんだろう。確かに結果的にはひぐらしの禍根はこの作品で全て消化され、この後ひぐらしを作ろうとすればそれこそ天変地異でも起きなければ二度と作り上げることは出来ない土台が出来てしまった。だが、これは嬉しいことなのかもしれない。もう二度と、あの美しく楽しい思い出が汚されることはないのだから。どうしてこんなことになったのか、私にはわかりません。
これをあなたが読んだなら、その時、私はひぐらしをもう見ていないでしょう。
…記事があるか、ないかの違いはあるでしょうが。
これを読んだあなた。
どうかひぐらしがどうしてこうなってしまったかを暴いてください。
それだけが私の望みです。


名曲のパワーは凄いと思う。何一つ解決していなくても解決した気分になるから。


業でこのOPが流れた時は興奮したのに。










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