「LIFE MAKERS」での佐々木俊尚さんとの対談ノート。コンテンツ広告について。

昨日は佐々木俊尚さん主宰のコミュニティサロン「LIFE MAKERS」のトークイベントに呼んで頂き、私がやっているコンテンツ広告について佐々木さんと対談した。サロンの方はとても熱心で温かく、話しやすくて感謝。

サロンのなかに元同僚が一人いて、イベントが終わったあと「マサトが真面目に話していてびっくりした」と言われた。どういうイメージやねん。

イベントで私から提示したスライドをnoteでも一部紹介。
なぜふざけた広告ばかりやっているかについて。

上記のマーケティングファネルについては以下の記事から引用した。

現状を打破する、ホットペッパービューティーのマーケティングトータル戦略:「ビュー」主体の KPI へ移行し、効率改善と拡大の両方を実現

ネット広告はCPA(顧客獲得または成果一件あたりの支払額)が特に重要で、CPAを下げていかに効率よく広告を配信するかが問われる。

ただこれは下手をすると短期的な刈り取りが主体となってしまうため、実はもっとマーケティングの上流にもネット広告は使えるのではないか?という議論は年々多くなっている。上のホットペッパーの記事もその一種だ。

そこで課題になってくるのは、ネットでのコンテンツ制作費の無さだ。CMは(膨大なリーチ)×(制作費をかけたクリエイティブ)でインパクトを作る。しかしネットでは次のような理由から、制作費をかける文化は無い。

ただ、SNSによってコンテンツがシェアされるようになってくると、話はだんだんと違ってきた。タイアップコンテンツでも、しっかり作ればユーザーがシェアして話題になることが多くなり、ユーザー、広告主、メディアの三方よしの関係が作れることが分かってきた。

さらにタイアップでも面白ければ、長い時間ユーザーが視聴することもわかった。記事にストーリーをつけると平均して6分ほど見てくれるのだ。

この6分の時間の長さは貴重で、15秒CMの24倍もの長さだ。広告というよりは番組として作ることで、時間は伸ばせる。

じゃあ結局広告を見せる時間は少ないじゃないか?と思うかもしれないが、一社提供番組なので、コンテンツ自体のテーマも広告と合わせられる。

ちなみにタグボートの岡康道氏が広告を「商品紹介広告」と「メッセージ広告」の2種類に分けていたが、後者ならコンテンツになりうる。たとえばタグボートが作る、小栗旬が現代版桃太郎に扮する「ペプシ」の広告は、典型的な「メッセージ広告」だ。

そもそもペプシをいまさら「商品紹介広告」で見せても「知ってるよ」という話になる。なのでコーラに鬼に見立て、「Forever Challenge」「自分より強いヤツを倒せ!」というメッセージで、ペプシはいつも挑戦しているあなた側にいますよ、ということを訴求している。

そういったメッセージはそのまま言っても伝わらないので、コンテンツ・物語でメッセージを包むことになる。私も最近はまずメッセージを何にするかクライアントと相談して記事や漫画を作るようにしている。

※制作マンガ例
この夏、ハワイにほぼ行きたくなる漫画が登場(HIS)
なぜパパはカメムシになったの?(ライフネット生命)
バイト先への電話が死ぬほど怖い(LINEバイト)

漫画の場合はLINEから100万人に配信し、6分間メッセージを伝えられる。たまにページ数が多すぎる、という声があるけどボリュームにこだわるのは、CMがリーチ×クリエイティブなのに対し「時間の長さ」という尺度を加えて差別化するためだ。メッセージを伝えるのに15秒は短すぎる。

さらに今後はキャラクターを作って連載したい。読み切り漫画ではなく、キャラクターを使った連載漫画なら、継続性が加わりさらにCMの代替になりうる。というわけで小池一夫先生のキャラクター塾にも通いだした。

色々書いたけど要はネットでもコンテンツを作りたい、ということですね。
がんばるぞっと。

佐々木さん、運営の国府田さんありがとうございました。

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