日本のドラマはデーブ・スペクターがダジャレを止めて説教しだすレベルなのか?
普段はダジャレしかつぶやかないデーブがドラマにマジレスしてワロタ。
最近ネットでのドラマ作りを勉強するために俳優やドラマ制作者や脚本家と会っているのだけど、面白かったのは次のコメント。
半沢直樹と家政婦のミタが成功したのは、期待されてなかったから。だからキャスティングが自由にできた。期待されるドラマほどキャスティングは自由にならず、バーターだらけになりダメになる。
そして最近話題のドラマも、期待されてなかった「やすらぎの郷」だ。ゴールデンタイムならぬ“シルバータイムドラマ枠”を設けてシニアキャストが演じる。他局から冷ややかな目で見られてたのにウケてて話題になってる。
舞台はテレビに貢献した人だけが入れる老人ホームだが、テレビ局の人は入れないという皮肉な設定w。そして石坂浩二がイジられまくってるらしい。
むかし冗談で次のドラマ案を作ったけど、女性も全部シニアにして作れば案外いけるのではないか。余談だけど。
なぜ「やすぎらの郷」はウケているのか?
テレビ視聴者の高齢化など色々あるだろうけど、結局は「見たことがないもの」だからだと思う。シニア層による恋愛?ドラマはありそうでなかった。
そして新しいものの大半はうまくいかないから期待されず、キャスティングも比較的自由になる。ではどうやって新しいものを作っていくか。
昨日宣伝会議の「スポンサーシップ・マーケティング実践講座」で講師をやってきたのだけど、その中で次のようなスライドを紹介した。
ライターの日西愛さんや編集者の桜川和樹さんの話も参考に作った図で、もうすべての物語は飽きられているから、より深くしていかないと新しいものは作りようがないという話で、それにはスポンサーが必要だということ。
例えば最近だとマスクに特化した少女漫画を作らせてもらった。
主人公は、自分が告白されたのはマスクのせいだと思い込み、マスクを手放せなくなるが…というとんでもない展開にした。
マスクがテーマの恋愛漫画、ってのは恐らくなかったと思う。これができたのも、スポンサーがマスクを作ってるからだ。つまり内容のテーマを商品に合わせれば、けっこう新しい切り口で作れる。
一方でオリジナルコンテンツなので手離れが悪くなって代理店が売りたがらなくなるから、その辺をどう解消するかが課題。
話をデーブに戻すと、テレビの制作現場はものすごく頑張ってる。こないだテレビマン達とご飯を食べてて夜中12時に解散したら「そろそろレンダリング終わった頃なので会社帰ります」と言って去っていった。
一方でマンネリなテーマと不自由なキャスティングもまた事実だ。これを打ち破るには、「やすらぎの郷」の「シルバータイムドラマ枠」のように、ターゲットを絞った枠と番組を作ってコンテンツを深くすることと、それによって広告主とのマッチングの精度を上げていくのが一つの方法だと思う。
かといってターゲットを細かく分けるとリーチが分散するので悩ましいのだけど、まあきっといつかはなんとかなるだろう。というわけで5月からはシナリオセンターで脚本を勉強してきます。
「シナリオセンター?きっとテーマが重要だと言われるけど、いまのドラマにテーマはないよ。もうテーマは飽きられてるから」という現役テレビマンの声も参考に勉強してくる。楽しみ〜
読んでくれてありがとう!