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クマの退治のすったもんだで、どうやら性癖が歪んでしまったみたいなのでレポートします。

取引先の黒木メイサに指摘されて以降、
ボクは目の下のクマが目立っているような感覚に襲われ、妻と相談することにした。

結果、S南美容外科のカウンセリングを受けに行ったのは前回の記事でご報告させていただいたとおり。

この記事に需要ある?
ねーわな、さすがに笑
との思いが途中から頭の中を支配し、最後は雑につづってエイヤーで公開したものの、

意外や意外。

ボクの記事をいつも楽しみに読んでくれている、やや偏屈でゲテモノ好きでスカトロ指向がある変態noterさんたちから、いけしゃあしゃあとその後を期待される始末。

んなら、しゃあねーなー、
と謎の上から目線で鼻糞をほじりながら、
このたび、続きをしたためていきたいと思っている次第でございます。

カウンセリングを受けたボクは、“黒クマ”を指摘された。

青クマでも、茶クマでもなく、
黒クマである。
この黒クマについて少しだけ説明しよう。

ボクだけでなく人の目の周辺には、クッション材として脂肪がある。
この脂肪。
自身をわかりやすい例え話をする稀代のファンタジスタとまでは思っていないが、少しばかり知ったかぶりで例えてみたい。

歯磨き粉をイメージしてほしい。

買ったばかりは、
開けたらチューブの口のラインに沿って粉はピタッとキレイに止まっている。これが若いときの脂肪の張り付き状態としよう。

ジワッ、ジワッとチューブにゆっくり圧をかけていく。すると歯磨き粉がニュるニュるっと前に突出してくるのがイメージできると思う。

大きなくくりでいうとこれと原理は同じである。(ほんまかいな)

目は、老化とともに年月をかけてゆーっくりと下がってくる。それによって目の周辺にある脂肪が行き場を失って前に押し出され、気付けば、目の下にニュルっと突出してくる。その膨らみによって顔の表面が凸凹となり、影が生まれる。
これこそが黒クマの正体である。

1度突出した脂肪は自然にはなくならない。
押し出された歯磨き粉と同じ。

じゃ、

ニュルっの脂肪を除去する?
それともクマの周辺に脂肪や血液をいれて表面を平らにする?
最もキレイにするのは、脂肪を除去した上で平らにする方法だよ。

黒クマを改善したいならば、
その選択肢くらいだと、ドクターから丁寧な説明を受けた。

ところで肝心な費用はいくらだ。
CMや電車の広告を見てからカウンセリングに行ったので、おおよその費用は想像ついていたが、こういうところは、いろんなオプションをつけられる可能性が往々にしてある。

貧乏症のオレ。
不安になっているボクを察したのだろうか。
提示された費用には過度なプラスαなオプションは一切含まれていなかった。

ニュルっ脂肪を除去するだけの費用は、出血の少ない術式(ダウンタイムの少ない術式)を採用して14万円。
脂肪を入れてさらにキレイに平らにするのも加えた内容なら25万円。

なるほど。
想定内かな。

やるのであれば脂肪除去のみ14万円。
YouTubeやブログを見回った上でボクはそれで十分と判断した。


その後、ここでは書ききれないほどに、
というより真面目か?になるので書きたくないので割愛かつあいするが、

6月にカウンセリング受けて
施術をしたのが11月ということから、
他の候補を探したり、調べたり、考えぬくのにどれほどの時間を割いたかは、諸々と察して頂きたい。

そういうわけで、何かの企画とかPRではないし、軽いノリでもなく、 ボクは施術すると決めた。いつかここでも言うけれど、実は他にも理由があって、最後は妻からの猛烈なプッシュが決め手となった。

施術当日

S南美容外科の待合室。
ボクがヒゲ脱毛をした8年前に比べると、男性がめちゃくちゃ増えたという印象である。
平日というのに、すごい数の老若男女。誰もが顔を隠すことなく穏やかな雰囲気が漂っており、もはや美容外科は庶民にとって身近なところにあると感じた。

普通の病院と変わらない。
違うのは番号札で呼ばれること。

もちろんボクもそう。
予約した時間になると、
名前ではなく番号札で呼ばれ、診察室へと入った。

ここからは流れ作業だった。
ドクターから本日の流れと、施術説明を受けると、顔の入念な洗浄と髪の毛をヘアバンドでアップ固定し、美女ナースに招かれるままに手術室へと送り込まれた。

院に到着してからここまで15分。
緊張する間もなく、スムーズかつスピーディーにことは進行していった。


通された手術室の手術台は、
結構な本格派だった。目の上には、テレビドラマでよくみるギラギラの照明がある。私事で大変申し訳ないが44年の人生で初の本格的な手術台。
学校で教わった記憶もない。不安がボクの頭をChoo Choo TRAIN冒頭の振り付けのようにぐるぐる回った。

美女ナースと2人きり。
病歴について、執拗しつようたずねられた。
バカは病気にならないとはよく言うもので、ボクは健康優良児そのものである。大病どころか感染症をもらったことも長年ない。
家族全員がコロナに感染しても、一緒に過ごしたボクの体には、コロナは侵入を拒んだくらいだから。

病歴で質問されることに全てNOで答えていると、美女ナースからは適当に答えていると思われたのか、
“ここ数年、薬は一切飲んでないのですか?市販薬もですか?”
と、あえて強調して確認された。

そして言いづらそうに
“たとえばAGA薬(ハゲ薬)や、バイアグラとかも含めてですけどNOでよろしいですか?”

その質問をした美女ナースの少し照れた顔をみて、中学生か?と思われるかもしれないが、ボクのアレは、ピクっと反応したくらいに大丈夫。バイアグラってなんですか?って聞き返したいオッサンセクハラまるだし精魂をグッと抑え込み、

満を持してハッキリと
“それもNOです”
と答えた。

なんならナースさん今晩ためしに…
とキャバクラ仕込のノリを持ち込んだ返答をしようかと思ったけれど、真っ昼間で今から施術。さすがにそれはアウト。つまみだされる可能性すらある。それくらいは「何か違うな」とはボクも思ってるよ。何か違うどころか、「絶対に違う」と確信を持ってるよ。

仮に、それがコミュニケーションの正しさだとしたら、いよいよ世も末。狂気の沙汰だとも自覚しているよ。


施術前の準備が一通り終わり、
整ったところで
ドクターが入ってきた。ボクの目の下のクマに施術用の落書きをすると、そのままゆっくりと横になるように指示され、言われるがままボクはベットに伏せた。

横になってすぐだったか。
美女ナースがボクの手をゆっくりと抑える。

そして、
「ハイ。だんだんとボーっとしてきますよ」
どことなく保育士が子どもを寝かしつけるような柔らかい声のなかでボクは気持ちよくすっと目を閉じた。
展開が早い。30分前までボクは普通に外を歩いていたのに、いま手術台の上で、まさに料理されるところである。

しばらくすると手に繋がれた点滴から麻酔が体内に入りこむ感覚が伝わってきた。

あ。

酒酔いとも違う。
ナースとドクターが話している声は聞こえる。そして意味も理解できる。眠ってもいないし、脳は正常に働いている。

なんだ、この感覚。

ふわぁ、と、ウトウトしている中で、なにやら目の中をごにょごにょ触られているのは分かった。
いま右目やったな、今度は左目だな。
意識があるからわかる。脂肪をグッと絞りだしているときに強く押された感覚が伝わってきたが、不思議と痛みはない。

なんとも表現しがたい異空間の中で、
ボクは20分を過ごした。

「はい、ゆっくり目をあけてくださいね」
ナースが優しく声をかけ、目の周辺を覆っていたアイマスクをとった。

どうやら終わったらしい。

ゆっ〜くりと目をあける。少しずつ現実世界が鮮明にみえてきた。ナースがボクの顔を覗き込んでいる。

眩しいですか?
目はぼんやりしてますか?
ちゃんと見えますかあ?

優しく声をかける。

あ、見える、見える。
よかった、あれだけ麻酔注射だの、目をゴリゴリされたけど、大丈夫、ちゃんといまボクは見えている。

最初に明確に見えたもの。

それは、かがんでいたナースの襟元からのぞくガッツリの谷間と黒のブラだった。
バイアグラのくだりに続き、これまた中学生か?と思われるかもしれないがなぜかその程度のことなのに、興奮はおさまらなかった。麻酔で酔っているからだろうか、性癖が歪んでしまったみたい。

もう少しだけ、朦朧もうろうとしたふりをしとこうか。

ボクは、ナースがその態勢を変えないように、むしろもう少しかがんでくれるようにと、目の付近に少し違和感があると言った。ナースがボクの顔を覗き込む。さらにかがむので、さっきよりも重力の加わったボリューミーな谷間が超ガッツリみえた。

それを見てボクは、
“目はガッツリ見えます。確信しました。大丈夫です”
と答えた。

その後、目の周りの落書きをキレイに落としてくれ、落ち着いたところで除去した脂肪を見せてくれた。

ガーゼの上には、両目合わせて直径2cm程度の6つのオレンジ色した脂肪の塊があった。果汁グミのミカンを半分にしたみたいなものといえばそれに近い。普通にビビる。目の下にこんなに大きな脂肪が突出していたのか、って。


帰り際にボクは、ドクターに聞いてみた。
先生の過去の数千件の症例から考えて、44歳で脂肪除去したボクは、次に何歳くらいで来る感じっすかね?
と。

「そうだな、52歳くらいかなあ。また老化でプヨっと出始める頃合いかと思いますので、そのころに気になったらまた来てください(ニコッ)」

8年後ね。
そう、老化とは永遠の戦いなのだ。
まあ、きますよ。
きます、きますとも。
また美女ナースの谷間を見にきますとも。

施術してくれたドクター、
そしてサービスタイムをくれた美女ナースにきっちりとご挨拶をして、ボクはニコニコ笑顔で院をあとにした。

あとがき

ガチャ。
帰宅するなり、光の速さで妻が玄関に飛んできた。ボクに1秒でも早く会いたかったという。いやん。こんなラブラブぶりは、いったいいつぶりであろうか。

ボクの顔をじっーとみる。
無言でじっーと。
MUGO・ん・・・色っぽい。
いやん。そんなに見つめられると…照れちゃうよ。

「えええ!おおおおお!!!」
しばらく言葉を失う妻。

「な、ないね。医療の進歩すごっ」

そして、間髪入れずに、
「わたしも次のボーナスでシミ・そばかすの取り放題やるからね。カウンセリング行ったら12万円やったし」
交換条件といわんばかりに、当たり前のようにそう言い放った。  

き、聞いてない。
しばらく言葉を失うボク。
えっと、ボクのは出張の日当代から費用は捻出したけど……あなたは家計から?

器の小さい男と嘲笑ってくれ。
「パートナーがキレイだと嬉しいでしょ?」と言われてもボクは1ミリも賛同できない心の貧しい男なのだ。


さて。
クマの激闘退治から2週間半が経過した。
誰からも変化を指摘されない。

そりゃそうだ。そもそも他人の顔なんて普段からマジマジと見ないから気が付かない。ましてやボクみたいな底辺非モテおっさんがアンチエイジングだなんて、

もはやギャグの世界だって。
よーくわかっている。

はっきり言って若作りしたボクに客観的な価値があるかといえばたぶん「無い」。いや、たぶんじゃなくて、

神に誓って絶対にない。

それでも。
自身は“大満足”だからそれで良いのだ。

悩む時間を人生の修業として教訓の時間に変換のできないショボくさい性格のボクは、さっと解決して、はい次。子どもとどこで遊ぼうか。それがいい。

SNSだから一応言っておきたい。
これはボクの考えであって、同意や反論も要しない。ボクらが日々悩んでいることは、どんなくだらない問題であっても、それぞれが未整理かつ複雑怪奇で高度であり、当然のことながら人それぞれで答えが異なる。だから他人樣ひとさまに迷惑をかけないのであれば、どのように問題の解決を図るかはそれぞれに異なる答えがあってしかるべきだからだ。

やば、5000文字か。
締めよう。ウルトラランナーだからそれっぽいことを言って締めようか。

ゴールが見えると100kmでも走れちゃう。
でもゴールがなくても前に進んでいかなければならないのが人生。だから難しい。
人間にできることは死ぬまで生きることしかない。死ぬ間際に自分の人生の意味を考える余裕があればいいし、なくても別に構わない。だって生きること自体が目的で意味だからだ。

果てしない旅路。
寄り道をしたり、リセットをしたり、他人からすると無意味だってことをしてみたり、
それも生きること。

それぞれの彩りある人生。

ボクはこのたび14万円を使って、
壮大なギャグを決行した。そのご褒美なのか美女ナースの谷間を特等席でガッツリ見れるおまけもついてきた。

最高に楽しかったじゃないか。

そう、ボクの人生はね、
これでいいのだ。

だよね?こんな超長文に最後まで付き合ったやや偏屈でゲテモノ好きでスカトロ指向のあるレアな変態noterさん。

ボクは、キミたちとはきっと仲良くなれる気がするよ。

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