見出し画像

カトリック教徒の能登半島地震ボランティア活動2日目・気付き

震災に遭われた方々やその友人、親族の方々が少しでも癒されますように。
そして復興に関わるすべての人が一致して進んでいくことができますように。


ボランティア活動2日目

今日も能登町において柳田と呼ばれる地区にある拠点のミーティングからスタート

運営をしているボランティアスタッフからどの住民宅へ行くかを振り分けられる

今日一緒に行動するペアの方が能登町が地元の方で、地域の勝手をよく知っていらっしゃって

色んな話を聞けた。

地元に定期的に帰ってきつつ、実家の片付けとボランティアに参加されているそう。

能登町ではだいたい依頼の三分の一くらいは自宅にある家財のゴミを捨てて欲しいといったものらしく、災害ゴミかと問われるとたぶん違うと言った感じらしい。

でもそれはもうそーいうもんだと思ってボランティアもやっていくしかないし、実際に被害があって困っている方もいらっしゃるから、ひとつひとつやっていくしかない。

また能登町でも白丸地区と呼ばれる港町は津波が来ていたこともあり、別世界だという。

津波で車が逆さまになっていたり、普通の光景ではまずありえない光景が広がっているらしい。

能登町の道路もこれまで液状化などで通れなくなっていたインフラが補修されて通れる箇所が増えてきており

自分たちが軽トラで走っている今この場所がついこの間まで全く通れる状態じゃなかったという話もあった。


でも着々とインフラが整ってきていることは確かでそれはとても良いことだと思う。


今日の作業は伺ったお宅の方が味噌ダルを災害ゴミとして出しに行ったが、中に味噌が残っていて回収してもらえなかったそうなのでスコップと新聞紙を使って味噌をこそぎ落としながら生ゴミの袋に入れて味噌ダルを綺麗にする作業と、土嚢袋6袋くらいにいっぱいに詰めた味噌を生ゴミとして出せるように生ゴミ用のゴミ袋に移し変えて行く作業がメインだった。

おばさんにもとても喜んでもらえたし、もう大丈夫ですよ言うてるのに、なんかあったかいカフェオレやパンをいっぱい渡そうとしてくれるしで感謝されて嬉しかった。

震災に関係なさそうな仕事も多いけど、実際に地元が被災して見知った場所が変わり果てた姿になるだけでもきっとストレスだと思うし、こうやってボランティアの人間と関わるだけでも元気をもらえるのかもしれない。


そう思うと、一見被災に関係なさそうな作業だとしても、被災された地域の方のメンタルにはとても良い影響があるんじゃなかろうかとと思ったり。


それこそ住宅が全壊したお宅へは危険を伴う訓練をしている専門家が向かうわけで、安全な案件はボランティアで賄っているわけで、そうやって棲み分けしてするからこそ全体として復興作業は進んでいくし、関心を持って、気にかけられていると現地の人々が感じることがとても大切なんじゃなかろうか。


特にメンタル。


そんな風にまた考え方が変わってきたボランティア2日目だった。


12時には作業完全終了で完全撤収へ。


穴水にあるベースキャンプに大型荷物を置いてきてるので、そのバスを待つ間、他の愛知から来られてるボランティアの方とお話しする機会があった。


その男性の方は珠洲市にトライアスロンをしによく来ていたそうで

3月初めに珠洲市の方へもボランティアで行っていたらしい。

まず海岸線にある港町は津波でほとんどが潰れてしまっているらしい。

正直しばらく復興できるイメージが湧かないほどの状態らしく

珠洲市が立地的にも石川県の能登半島最端部に位置していることから、他の自治体と比べても移動にとにかく時間がかかる。

それに災害ゴミの受け入れに関してもかなり厳しいみたいで、

家庭ゴミだとゴミ処理場の人に判断された場合、軽トラに積んで持って行った荷物をもう一度被災者の方の元へ持って帰らないといけなくなったりして

移動にも時間がかかることがかなり面倒らしい。


よりはやく復興に向けて進んでいくためには

自治体ごとに異なる災害ゴミか家庭ゴミかの判断の線引きを現場のボランティアの人間が把握して、

持っていけない家庭ゴミと災害ゴミをすばやく判別して


効率的に仕事を進める必要があるらしい。


ただ珠洲市の方面のボランティアの方だとかなり経験値豊富で軽トラごとに載せる荷物を素早く指示して、持っていけない家庭ゴミはその場ですぐ判断して断るといったボランティアの方もいるらしく


そういった判断ができる人材がすごく必要なんだなと話を聞いていて強く感じた。

愛知から来たその男性はトライアスロンでよく自転車で走った大谷峠が思い出深いらしいのだが、今回の震源地はそのすぐ近くだそうで。。


少しでもはやく復興できるように自分にもできることを引き続き考えていきたいなと改めて思った。


そしていつか珠洲市のトライアスロンに出場してみたい。

そんなことを思った。


まとめ

今回のボランティア活動を通して、思ったこと。


1つ目、まず全壊した住宅を見て実家の南海トラフや直下型地震への対策を考えないといけないという使命感を強く持った。

本当に他人事じゃない。

明日明後日、自分の地元が変わり果てた姿になることがあり得ないことではないということを思い知ったから。


そして2つ目、ボランティアに参加することで得られた経験を何らかの形で発信することが必要だと感じた。

特に珠洲市にボランティアに行く人は災害ゴミの仕分けなどがかなり意識しておきたいポイントになると思われる。

自分が今回来た能登町についてはかなり災害ゴミと家庭ゴミの線引きがゆるいので意外と何とかなる。

ただあくまで現時点での情報なので、また状況は日々変化して行くと思う。

そして3つ目、ボランティアの他の参加者の方がどんな想いを持って参加されているのかを知ることはとても尊いことだと感じたこと。

皆さんそれぞれに本当に色んな理由を持って、足を運んできているんだなと思うし

その想いを聞かせてもらうことは自分自身も色々と色んな刺激を受ける。

そして4つ目、災害ボランティアは被災地の人々の心のケアも兼ねてるんじゃないかということ。

たとえボランティア内容がただの家庭ゴミをゴミ処理場に運ぶだけの内容だったとしても、足を運んで現地の人の困り事を解決してあげることはメンタルケアに繋がると思う。

ただでさえ、地元が変わり果てているのだから知り合いが亡くなっていることもあるだろうし、直接家が被害を受けていなくても落ち込んでいることは十分あり得る。

家の厄介なものが片付いてスッキリしたら、それだけで気持ちが晴れやかになるだろうし

そういった役割もボランティアは担っているのかもしれない。

最後に、

1日でもはやく復興し、人と人との繋がりが希薄になった現代だからこそ、いまこそ、つながり直すときではないだろうか。

これからの日本に必要なのは、行き過ぎた個人主義から「向こう三軒両隣」と言われていた江戸時代の5人組制度からなる地域のつながりを持って、互いに支え合って行く社会へこれからは回帰して行く段階に差し迫っていると思う。

これからは地域のみんなで認知症のおじいちゃんや一人暮らしのおばあちゃんを気にかけていく、そういったことが必要になってくる。

いまこそ、繋がりなおそう。

震災を機に人々が支え合う未来へとともに手を携えて一致して進んでいけますように。

日本国民と国土が一致して、進んでいけますように。

心が渇いてしまいがちな現代社会において、どうか助け合うことによって心を繋いでいけますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?