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クリスマスローズ栽培、覚え書

もう何年も育てているクリスマスローズ。
何度も株分けするほど大きく育ちました。

クリスマスローズの育て方は、いい加減覚えろ、と自分に突っ込みを入れたくなるくらい、何度も調べましたので、もう調べなくてもいいように、マニュアル的に気になる点を整理しました。

はじめに。実生の魅力

クリスマスローズを種から育てると、どんな花が咲くかわからないそうです。
咲く花がわかっているメリクロン株※もありますが、種をとって未知の花を咲かせることができるのが、クリスマスローズの魅力の一つです。

※メリクロン株:新芽から生長点を取り出し、培養して増やした株。

原産地

  • ヨーロッパ、西アジア

種類

  • 有茎種、無茎種

    • 有茎種:太い茎に葉がつき、葉の付け根に花が咲く。一般に多く流通している。

    • 無茎種:葉が出る茎と花が咲く茎は別。根元から別々に伸びる。

  • 原種、交雑種

    • 原種:ヘレボロス(別名レンテンローズ)。20種類以上ある。有茎種・無茎種ともに原種がある。色が地味で素朴。

    • 交雑種(ハイブリッド):ニゲル。花色、花の形、模様が様々。

花びら(萼片)の色、模様、花の形などでも種類分けされています。

環境

  • 半日陰や明るめの日陰。

    • 鉢植え:秋から春にかけては日当たりのよい場所に、夏は明るい日陰や午前中だけ日が当たる場所に置く。

    • 庭植え:落葉樹の下がよい。真夏に直射日光が長時間当たる場所は避ける。

  • 高温多湿が苦手。風通しのよい場所を選ぶ。

  • 水はけがよく、弱酸性から中性の土壌。

水やり

  • 鉢植え:生育期の10〜5月は、鉢土の表面が乾いたらたっぷり水を与える。冬は晴れた日の午前中に行う。6〜9月は高温多湿で根腐れしやすいため、乾き気味に育てる。

  • 地植え:夏に何日も雨が降らない時以外は、雨水で十分。

施肥

  • 1回目:10月から11月初旬の生育が始まる時に、緩効性肥料を与えると、花付きが良くなる。鉢植えの場合、水やりや雨で肥料分が流されるため、10~5月までの間、不足するようならリン酸分の多い肥料や液肥を補う。

  • 2回目:花期が終わった4月に追肥で緩効性肥料を与える。

  • 肥料不足

    • 窒素不足:葉全体が黄色くなる。

    • カリウム・マグネシウム不足:葉縁、葉脈間など葉の一部が黄変する。

開花

  • 交雑種:一般的に開花が遅く、晩冬から春頃に開花。

  • 原種:交雑種より1〜2か月早く開花。

  • 実生の場合は3年生から。

植え付け、植え替え

  • 10~11月、5月

株分け

  • 株の中心部が板根化し、葉芽や花芽が株の外側にしか出てこなくなってから。

  • 春(3〜4月)か秋(10~11月)。気温の目安は15〜20度。

  • 土を落としてから、マイナスドライバーやナイフを板根の中心に差し込んで株を分ける(力仕事です)。4~5位の芽をつけるようにする。

種の採取と種まき

  • 採取は9月〜10月。

  • 種まきは採取直後か、5〜6月頃。採取直後の種まきは、発芽率が落ちるらしい(が、保存の方が大変。私は採取直後に蒔いています)。

葉脈がちょっと特徴的。クリスマスローズのふたば。

ニゲルの伝説

  • 原種のニゲルには、素敵な伝説がありました。

キリストが誕生したときにマデロンという貧しい一人の少女が、お祝いに聖母マリアのもとに駆けつけたがキリストの誕生を祝う贈り物が無く嘆き悲しんでいるときに、少女の流した涙が落ちた土の中から忽然と真っ白なニゲル(クリスマスローズ)が咲きみだれ、少女はその真っ白な花を摘み花束にして聖母マリアと幼子キリストに捧げたという物語が伝えられています。
イエスキリストは紀元前にユダヤ地方のベツレヘムで生を受けたとされています。
この地方にはヘレボルスの原種ニゲルは自生していませんので、この聖母マリア伝説にあるニゲルの物語はキリスト教がヨーロッパローマに伝わった後、キリスト教国の園芸家たちによって作られた宗教上の創作ではないでしょうか。

出典:WAKAIZUMI FARM
『クリスマスローズの伝説 原種ニゲルのお話し』

最後に

この記事を書くにあたり、いろんなサイトを参照させていただきました。驚くほどたくさんのサイトがあり、ネットはクリスマスローズへの愛にあふれていました。

まもなくクリスマスローズの開花シーズンを迎えます。
昨日、我が家の株にもつぼみがついているのを発見しました。
数年前にこぼれ種から発芽した株には、まだ花芽が見当たりませんが、今年は花を咲かせてくれるかもと、今から楽しみにしています。

葉の陰に隠れ、いつも発見が遅れます。つぼみ。

おまけ。肥料、覚え書

肥料のところで、リン酸分?窒素?カリウム!マグネシウム?となったので、それぞれ多く含まれる肥料をnoteで調べました。
クリエイターさんたちへの敬意をこめて、リンクさせていただきます。

リン酸→ボナース。グッドデザイン賞受賞の美しい肥料。

リン酸→こうべハーベスト。下水の汚泥から作られています。

窒素→石灰窒素。緩効性肥料。

マグネシウムとカリウム→バナナの皮!


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