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Chara「命のまつり」その18~看護学校③

1年の後半だったかのか、2年だったのか記憶が曖昧なのだけど
戴帽式というセレモニーがあった。
今はナースキャップをかぶっているところはないと思う。当時はこのセレモニーを迎え初めてナースキャップを被ることが許された。
その時、『ナイチンゲール誓詞』というものを唱和する。
医師の『ヒポクラテスの誓い』を参考に作られたものだ。

真摯な気持ちで身を正しセレモニーに臨んだのを覚えている。
そして、試練の病棟実習が始まった。

ヒポクラテスたち』という映画をご存じだろうか?
医大生の日常を描いた映画で、当時なんか気になる映画だった。
大森一樹監督作で古尾谷雅人や 柄本明や 伊藤蘭が出ていた。医学部最終学年で日々の生活で揺れる医学生7人の人間ドラマを描いている。献体された方の体で解剖の実習をしたり、ポリクリ(臨床実習)をしたり。
その中で、ショックだったのは7人の内、紅一点で優等生で勉強熱心な木村みどり(伊藤蘭)の自殺だ。人の生と死に関わる資格があるかどうかで悩み、試験中に退学届けを出す。その後、睡眠薬を大量に摂取し自殺してしまぅた。

看護婦(当時はそう呼ばれていた)として、人の生と死に関わる資格が自分にあるかどうか問われているような気がした。
しかし、病棟実習が始まるとあまりの辛さにそんな気持ちはどこかに忘れ去られてしまっていた。

看護師として34年、私なりに医療界をつぶさに見てきた。
そして、私は病院には極力行きたくない。薬はできることならあまり飲みたくない。医者から勧められた治療が本当に自分にとって最善か心の中で疑ってみるみたいな境地に至ったのである。

これは、あくまで、限りなく個人的な見解であることをどうかご理解くださいませ。m(_ _)m





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