チャレヒト

インディーゲームデベロッパー『カクカクゲームス』代表 『パーリィ・ナイトメア』というパ…

チャレヒト

インディーゲームデベロッパー『カクカクゲームス』代表 『パーリィ・ナイトメア』というパリィアクションゲームを作ってます。

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  • プロに趣味で教わった漫画メソッド

最近の記事

受賞したり東京に選ばれたり漫画原作しながらゲームをつくった1年

2023年のまとめ。いろいろありました。 今年は『たくさんの人と繋がれた1年』だったなぁという感じでした。 ゲーム制作2024年リリースに向けて制作中! 受賞GYAAR Studio インディーゲームコンテスト受賞 賞金はもちろんですが、受賞チーム試遊会を通して人との繋がりが増えたのが本当に良かったなぁと思います。 イベント出展・東京ゲームダンジョン ・TOKYO INDIE GAMES SUMMIT ・ゲームパビリオン ・Indie Games Connect 20

    • 10月やったこと:ゲーム制作、Godot勉強会

      1.パーリィナイトメア制作Spine導入(アニメや演出を追加) GodotにSpineを導入。Spine使いやすくて良いですねー。 色々量産していきます。 視認性の向上 アクションは瞬時の判断が重要。 少しでも視認性を上げるためにアレコレ調節。 イベントのデータ構造改良 デモイベント量産に向けて改良。 ビジュアル的には何一つ変わってないが超大事。 その他 トランジションの追加、視認性向上に合わせたエフェクトの改良、ボスの接触判定追加、デバック等々… 2.制作以

      • 「作る」と「売る」のバランス

        『パーリィナイトメア』というバディ&パリィアクションゲームを制作しています、チャレヒトと言います。 最近「こういうのが作りたい」「でも、こうしないと売れない」という悩みを抱えている個人開発者の方によくお会いし、そこから自分なりに色々考えたのでメモ代わりにnoteに掲載。 前置きと結論「インディーゲームでどうやって生計を立てるか?」というのは、現在日本のインディー界隈が悩み/試行錯誤しているところで、私自身も試行錯誤の途中ではあります。 ただ、何よりもまずは完成させないとそ

        • 受賞したり、東京ゲームショウで選出されたり

          カクカクゲームスのチャレヒトです。 『パーリィナイトメア』というパリィ&バディアクションゲームを作っています 最近スケジュール整理をしたので、ついでにnote更新。 noteに書いてなかった「2022年冬~2023年夏」にやったことを書いていきます。 結構色々ありました。 2022年冬~2023年夏主な出来事 ・クリア条件を「5分耐える」から「光を集めて闇を払う」に変更  この1アイディアでたくさんの問題が解決でき、  オリジナリティが強まったのはよかったです。 ・O

        受賞したり東京に選ばれたり漫画原作しながらゲームをつくった1年

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        • プロに趣味で教わった漫画メソッド
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          次は「物語」と「バリュー」作り

          恒例となりつつあるイベント出展後の自分用進捗整理。 前回の記事はコチラ。 パーリィ・ナイトメア 現在制作中の『パーリィ・ナイトメア』はこんな感じのゲーム↓。 Steamで2023年リリース予定。 良ければウィッシュリスト登録お願いします―。 IGC~デジゲー博(6~11月)でやったこと 簡潔にまとめると「コアはできたので、そのコアを使ってゲームとしての遊びごたえを作るにはどうすればいいか?」をやってました。 今後の予定 次やる事は大きく3つ ①は、少し仕様を変

          次は「物語」と「バリュー」作り

          ゼロ~「コアゲーム完成して出展」の半年間

          現在制作中のアクションゲーム『パーリィ・ナイトメア』が、今年の頭から作り始めて↑これぐらいまでできたこともあり、半年間の作業を振り返り整理します。 拙作『パーリィ・ナイトメア』に興味のある人はもちろん、自分と同じゲーム制作者さんや、「Godotエンジン触ろうかなぁ」という人の参考にならばなーと思います。 コアゲーム完成までの半年間 ↓これが…… ↓半年でこう! 上記Tweetは抜粋ですが、「ゲームエンジンを触ったことない」という状況から「コアゲームを完成させ出展」ま

          ゼロ~「コアゲーム完成して出展」の半年間

          『Inscryption』と『UnderTale』のゲームデザイン

          ※『Inscryption』と『UnderTale』の重大なネタバレあり。クリア後推奨 気になってた『Inscryption』をやっとプレイ。 このゲームでしか遊べない体験を提供してくれる類のゲームでした。 遊び終わってみて、『UnderTale』との共通点(主にゲームデザインでの)が頭に浮かんだので自分用に整理。 ※以下ネタバレ ◎共通点①開始数分で掴み&基本ルール説明 まずはゲームのルールを説明してプレイヤーを「なるほど分かった」という状態にしつつ、「このゲーム

          『Inscryption』と『UnderTale』のゲームデザイン

          ゲームにおける"遊び"の多重構造

          "遊び"が多重構造になってると、ゲームとしての厚みが出るなーと思ったのでなんとなくメモ。 例えば、ドラクエは ①「勇者になって魔王を倒すロールプレイ」という"大きな遊び"の中に、 ②「コマンドバトル」という"小さな遊び"を内包している 他の例だと… ・キャサリン:修羅場体験ADVの中にパズルアクションを内包 ・inscription:ホラー脱出ゲームの中にローグライトカードゲームを内包 みたいな感じ。 ①"小さな遊び"はいわゆるコアゲーム(インゲームの方が一般的?)。

          ゲームにおける"遊び"の多重構造

          視線誘導4種&3大アドバイス

          ※全体の目次はコチラ ↓配信版 今回の内容コマワリ/セリフ/絵の配置をする際、「どこに何を置いたらええねん?」っていうのを読者の視線の動きの種類から解説。 あと、おまけとして「藍葉さん(漫画メソッドを教えてくれた人)が100人以上の漫画相談を受けた中で、一番言ったアドバイス3つ」も面白かったので最後に書いておきます。 視線誘導4種つまり日本の漫画には「右上→左下」という視線の重力が働いているのですが、「じゃあ、どんな視線の動きがあるのか?」をご紹介していきます。 下

          視線誘導4種&3大アドバイス

          差別化のための『コマワリ6段ギア』

          ※全体の目次はコチラ ↓配信版 今回の内容今回で『プ趣った漫画メソッド』配信は、一応の最終回。走り切ったー! 最後は、おまけ的な小ネタを3つ紹介します。 今回の記事はコマワリの考え方について。 (コマワリだけでそれなりのボリュームになったので、視線誘導と3大アドバイスは次の記事で) コマの大小 ・コマの特性として、より大きい方がどうしても重要に見えてしまう ・上記を利用して「読者が見たい/読者に見せたい」に則する形でコマワリをコントロールすると、伝わりやすい漫画にな

          差別化のための『コマワリ6段ギア』

          「問い」と「答え」で物語を構成する『8つのネーム構造』

          ※全体の目次はコチラ ↓配信版 概要漫画の1話をどう構成したらよいか?のお話 1話を3つの区画に分け、更に8要素に分解して考えると構成を理解する上で良いかもー。みたいな話をしていきます。 まずは3つの区画をざっと紹介。 3つの区画 【1】導入があって→【2】メインの内容があり→【3】最後に結論があるという感じです。 まずはざっくり理解でOKです。 さらに、これから細かく8つの要素を一つ一つ解説していくのですが、少し長くなるので、先に結論を乱暴にまとめてしまいます

          「問い」と「答え」で物語を構成する『8つのネーム構造』

          企画から実作業への”発注書”『3行コンセプト』

          ※全体の目次はコチラ ↓配信版 今日の内容漫画の”企画”を作ろうと思った際に「どういう指標でまとめたらええねん?(コンセプト作り)」についてのお話。 上記を話すにあたって2段階で説明していきます。 1.「”企画”って何?」の前段階として『3種類の創作人格』を解説 2.『3行コンセプト』の解説 では、まず『3種類の創作人格』から。 工程に合わせた『3種類の創作人格』 作家としての自分の中に、以下の3人格がいる事をを自覚すると作業工程ごとにやる事が明瞭になっていいかも。

          企画から実作業への”発注書”『3行コンセプト』

          読者と作者の幸せを実現する『創作3ライン』

          ※配信版↓ 企画作りとは?創作における企画作りとは何かを考える。 そのために、制作者である『作者』と受け取り手である『読者』双方が何を求めているかを整理。 【両者のやりたいこと】 ①作者:「こんなの描きたい!伝えたい!」 ➁読者:「面白いものに時間を使いたい!」 つまり企画作りとは… ①作者の「やりたい」を込めながらも ②いかに読者の時間を貰える作品を作れるか? を考えること、といえるかも。 それでは、上記を実現するための『創作3ライン』を解説していきます。 概要創

          読者と作者の幸せを実現する『創作3ライン』

          4P単位で「序破急ビート」

          ※全体の目次↓ ※配信版↓ 先にまとめ・マンガは「1シーン=4p」(アレンジ可) ・1シーンは「序・破・急」の3要素で構成されている ・破には「読者が見たいもの」を入れよう マンガは「1シーン=4p」 マンガは基本的には4p×Nで構成される 例えば「8P漫画だと大体2シーン」「32P漫画だと大体8シーン」を描くことができる、といった感じ。 上記はあくまで”基本”でしかないので「1シーン2P」とか「1シーン6P」とかのアレンジも全然ありえます。(というか4Pできっち

          4P単位で「序破急ビート」

          最後まで楽しく読ませるための『欲求ピラミッド』

          ※全体の目次↓ ※配信版↓ (文章でまとめるとだいぶ素っ気ないので、細かいニュアンス説明は配信版がオススメ) ◎概要 最後まで楽しんでもらうために配置するといい”欲求”の種類を階層ごとに解説 多くの読者に楽しんでもらう、つまり読者の欲求に応えるために「こういう”欲求”が作品に配置されてるといいですよ」っといった内容 ↓前回解説した『アイコン→アイディア→コンテンツ』とリンクしてるので、こっちも読んでおくとより理解が深まるかもです。 ◎ピラミッドの全体像 ・全部で5

          最後まで楽しく読ませるための『欲求ピラミッド』

          「面白そう」が「面白い」になり「面白かった」になるまで

          ※全体の目次↓ ※配信版↓ (文章では結構はしょってるので、細かく知りたい人は配信版をどうぞー) ◎概要読者が作品を手に取りファンになるまでの3ステップを解説 先にざぁっくり解説すると、以下の3ステップになります  ①入口:作品を手に取らせ(「面白そう!」=期待させる)  ②道 :読み続けさせ(「面白い!」=体感させる)  ③深部:最後に"価値"を与える(「面白かった!」=記憶させる) ・読者は①入口から入ってくる ・読者を③深部まで導き、それが相手に刺さればファ

          「面白そう」が「面白い」になり「面白かった」になるまで