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2022年ミレジムより、ピノノワール種によるアルザス・グラン・クリュ認可

最近アルザスのワイン屋では、アルファベットのイニシャルをつけたアルザス・ピノ・ノワールを見かけることが多い。

Alsace Pinot Noir « F »
Alsace Pinot Noir « K »
Alsace Pinot Noir « V »
Alsace Pinot Noir « E »
Alsace Pinot Noir « H »
Alsace Pinot Noir « G »
Alsace Pinot Noir « M » …......

これらはアルザス・グラン・クリュのブドウ畑にピノ・ノワール種を植えたが、法規上グランクリュを名乗れないので、そのグランクリュの頭文字をつけたもの。つまり、ヴォルブールVorboourgの頭文字を取って« V » とする。

このシステムの最大の問題点は、アルザス・グランクリュは51あり、同じ頭文字を持つグランクリュが沢山あることだ。 « F » の場合、 Froehnかもしれないし、Franksteinかもしれないし、Furstentumかもしれない。実際 « F » はこの3種類のグラン・クリュ由来のピノ・ノワールが流通している。生産者毎に« F » の意味が違うのだ。この現状が「カオス」なことは言うまでもない。

2022年ミレジムからだが、ヴィンツェンハイムWintzenheim村のヘングストHengstと、バール市Barrのキルシュベルグ Kirchbergの2つのグランクリュ限定で、ピノ・ノワールでもアルザス・グランクリュを名乗れるようになった。一歩前進。他のグランクリュも続くだろう。


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