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ヴァニタスなど

隠者志願であるが、どちらかというと東洋系の隠者に憧れている。西洋系だとキリスト教の隠者の姿が思い浮かび、どうも苦行のイメージがつきまとう。たとえば、西洋画でよく見る聖アントニウス。
先日上野の科学博物館に「毒」を観に行ったついでに、西洋美術館で開催中の「ピカソとその時代」ものぞいてみた。さらについでに、常設展の方にも足を向けたら、「聖アントニウスの誘惑」に出くわした。その解説に、手元に配されている髑髏はヴァニタス(虚栄)の象徴、とあって、あれ? と思った。それまで、髑髏は、メメント・モリの意味だと思い込んでいたからだ。もっとも、虚栄→儚さ→死を想え、とつながってはいる。
髑髏といえば、澁澤龍彦先生の写真で髑髏が写っているものをみかけるが、その書斎再現展示で実物(?)を見る機会があって眼福であった。あやかって、趣味のいい小髑髏のフィギュアがあったら手に入れて座右に置きたいと考えているが、まだ見つけていない。

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