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次の世代にも伝えたい大切なこと

何も知らなかった藍の世界に飛び込んでいったのは一昨年でした。
染め物は体験でしかしたことがない、藍の植物も育てたことがない・・・。
正藍染めをやる気があればどなたでも、という広い門戸だったので滑りこめました。
見るもの、聴くこと、体験することの全てが新鮮でした。
まずは灰を炒るところは焚火を用意して火を起こすところからはじまります。
トタン板に広げて、木は堅木の灰じゃなないといけないのです。
堅木の灰を集めるところから始まることを知って、灰ってどこにあるんだろう?
灰って売っているんだ!と驚きの連続です。
どうやって集めるの?とてもじゃないけれど工房があるような自然の中じゃないとできないのかと思いました。生活の中に薪ストーブがあってそこで出た灰を使えばいいので、ここから循環の輪がはじまっているわけです。
それから十日間かけてすくもと灰汁による「本建て」の技術を教わってきました。
令和元年十一月二日 本建て正藍染 紺邑 大川公一先生の講習修了証書をいただいてきました。

藍染をはじめました

2020年は試行錯誤ではじめての藍建てをしました。最初の甕はなかなか藍が建たず、どうしても難しいタイミングのとき、はっとするようなアドバイスをしてくださいました。
藍建てするのによい季節があるので、忘れないうちに二つ目の甕も建てることにしました。
始めは実験的に小さくはじめるつもりでしたが、二つの甕と三つの灰汁で合計5つのペールを庭先に置かせてもらうことなりました。

2021年春

今年も春になったら染め始めようという矢先に先生が他界されました。
先生からは藍染の歴史にはじまり、文学の話、向き合い方などごまかしがきかない本質を教わったように思います。
微生物との向き合いは自然の流れにそってやっていくことだと自分で建ててみて実感できました。
直接指導していただいたことはかげがいのない時間であり、その中に流れる大切なことを受け継いで後世に伝えていかなければという気持ちになりました。
藍染めで人間国宝になった千葉あやのさんの流れをくむ本建て正藍染17期生としてこれからも師匠とともに藍染に励んでいくつもりです。

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