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話が聞き取りにくい・伝わりにくい方とのコミュニケーション(福祉)

(相手の)話が聞き取りにくい


①構音障害


口が動かしにくい

②流暢な失語

言葉が出てこない。頭の中の言葉の引き出しから言葉を探すのが難しいイメージ。「えーっと」「なんだっけ」が多くなる。

③流暢でない失語

ある単語を言っているつもりなのに、口が違う単語を発している。自分では正しく喋っていると感じている人もいる。脳内のあいうえお表の配列が入れ替わっている(正しくない)イメージ。

コミュニケーションの取り方



・1音ずつ区切って話してもらう。「すみません、早口で少し聞き取りづらくて、、もう一度ゆっくり言っていただけますか。」
・顎が下に下がっているために、発音しにくくなることが多い。顎を下から支えると、発音しやすくなる方もいる。

・地図を使ったり、カテゴリーで絞り込みをしたりしながら、何を言いたいのかを推理する。会話で例えると
相手:「〇〇〇(地名)で食べた△△(食べ物)がおいしかった」と伝えようとして、言葉を探している。
自分:地図を出して、
「どこら辺ですか。」と聞く。
相手:「ここ!」と指を指して伝えられるかもしれない。
△△では、
自分:「肉ですか、魚ですか、野菜ですか」とカテゴリーに分けて質問してみる。

②と同様に、地図を使ったりして、何を伝えようとしているのかを推理する。紙に文字を書いても、文字を認識できないことがある。

①~③に共通する注意点


分かったふりをしない。聞き直す勇気を持つ。
ちゃんと聞いていますよと伝えるために、
・聞き取れた部分を伝える。相手が「コーヒーが熱い」と伝えようとしているときに、自分が「コーヒー」だけ聞き取れたならば、「コーヒーが何とおっしゃいましたか?」と質問する。
・相手の話は最後まで聞く。例えば①の方が文字盤で文字を指している途中で、聞いている側が先に言いたい事が分かったときでも、文字盤を指し終わるまで待つ。先読みして言われた側の立場に立つと、相手の先読みが間違っていると「最後まで聞いてよ~」となるし、コミュニケーション頑張らなくていいやという気持ちになる。

(相手に)話が伝わりにくい


①耳が遠い

②脳が言葉を理解できない

コミュニケーションの取り方



・大きめな声で。加齢性難聴は、高い音から聞き取りづらくなるので、低い声で話してみる。低い音は普通に聞こえるために、大きすぎる声で話すと、相手もさすがにうるさいと感じてしまう。
・2,3節で区切ってゆっくり話す。1音ずつ区切ると、何の単語を言っているか推理しにくくなるため、かえって伝わりにくい。
・正面から話す。相手に自分の表情やジェスチャーも伝えることができる。耳元で話すとそれができないので、もったいない。
・今後の予定など、間違ってほしくない大事な情報は書いて伝える。

参考になる学問


神経心理学


見る・聞く・話すの障害について、脳の障害などから解明する学問。「失語」などについて学ぶときに参考なる。

脳神経外科


脳、脊椎、神経の障害などを治療する。構音障害、失語症のリハビリも行っている。

言語聴覚士


聞く・話す・食べるなどの機能のリハビリの専門家。


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