【エッセイ(のようなもの)】猫
足の裏をそっと、猫の背中に当ててみた。
ふわふわふわふわふわふわ。
そのままちょっと撫でてから、足をもう少し奥に入れてみる。
あったかい。
あったかくて、皮膚の下の筋肉とか骨の感じがじんわりと伝わってきて、どきっとする。
そしたら猫が、もそもそって動いて、
ああ、生きてる、って思う。
それで尻尾をベッドにぺしんって下ろしたから、
あ、怒ってる、って思う。
私はそっと足を引っ込める。
猫がベッドから降りていってしまわないように。
すうすうと静かな寝息がまた聞こえたから、私もほっとして、また目を瞑った。
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