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分かったつもりで全く分かってなかった子育ての大切な気づき

6歳になる息子は僕に似て非常に落ち着きがない。いきなり物を投げたりパンチしたりしてくる。なるべくやりたいようにさせてやろうと思いながら、「物を投げない!」とかどうしても注意することが多くなる。

そんな日常の中、先日も息子はいきなりブロックをテレビ画面に投げつけた。いつもなら怒るところだが、なぜだかその時は「ブロック投げるの楽しいの?」と質問してみた。すると息子は「ブロックが画面に当たったらどんな方向に飛ぶかと思って。」と予想外の返事が返ってきた。

その時僕は正直とても意外な気持ちがした。息子は単にいたずらをする気持ちでブロックを投げていると思っていたからだ。だからいつも真っ先に「モノを投げるな!」と怒っていたけれど、息子には息子なりのブロックを投げる理由があったのだ。

その時「うん、そうか。それが知りたかったのか。けど画面にブロックが当たって壊れると危ないから今度から投げないようにしような。」と言うと「わかった。もう投げないよ。」といつもの何倍も素直に返事をした。その時の息子の納得した顔を見た時に、僕は僕で子育ての大きな気づきを得たのだ。

自分なりにこの時のことを振り返ると、そもそも原因は僕の先入観にある。「子供がいたずらをすることに理由などない。」という先入観があったが、そもそも息子には“いたずらをしている”という気がなかったのだ。“ブロックがどう跳ね返るのか”という素朴な疑問を確認してみたかっただけなのだ。にもかかわらずいつも僕から言われるのは「そんなことするな」と注意から始まりいきなり怒られる訳だから、子供にしてみるとその後の話を素直に聞く気になれない。

いつもは、最初にまず「そんなことするな」と注意をして、その後に「何でそんなことするんだ」と理由を聞いていた。

一方でその日は「何か楽しいの?」と最初に理由を聞いてから、その後に「それは危ないから止めようね」と注意をした。

よくよく考えると中身としては全く同じことを聞いている。ただ聞く順番を変えるだけで、こんなにも相手の受け取り方が違うのか。そこには最初に子供の気持ちを聞いて共感をしているというステップが入っていることが非常に大きいのだと今更ながらに気づいた。

これは子供に限らず大人の世界でも仕事の世界でも全く一緒だ。相手の気持ちを分かっているつもりになっていたが、全く分かってなかった。

世のお母さん、お父さんは「そんなこととっくに知っとるわ」という内容かもしれないが、今の僕は“分かっているつもりが、全く分かってなかった。”ということが分かった、というスタート地点にいる。全然成長してないなと思いながら、こうやって一つ一つ体で覚えていこうと思う。

#子育て








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