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水族館デートの思い出の写真②

水族館に着くと、体調不良をおして無理をしてきた私も
嬉しくてテンションが上がり、旦那と手をつないで水族館を散策し、大好きなペンギンやイルカショーを楽しみ、体調が悪い自分を一時忘れることが出来た。
七夕の時期だったので笹の葉が飾られ、自由に短冊を飾ることができた。
何を書いたか具体的には覚えていないが、当時旦那が大好きだった私が書いた願いは想像がつく(笑)

けれど、風邪を引いている状態で歩き回り、段々と体力は消耗。体調は悪化していく。私の顔が赤くなり、声の調子も悪化してきたことを見て取った旦那に「もうこれ以上はダメだ、今日は帰ろうと悟され、さすがにおとなしく帰ることにする。

そこでデートに気を取られ、すっかり忘れていたことを思い出す。
私は母に体調不良を隠してデートに来てしまった。
今帰ったら事情を知った母にものすごく怒られるだろう。何も悪くない旦那まで怒られたらどうしよう。
そんなことを考え、落ち込む私に旦那は笑いながら言ってくれた。
「俺も一緒に謝ってあげるから。大丈夫。」

さらに、落ち込む私を励ますため旦那は駅で「ぴよりん」の可愛いプリンを
家族の分までお土産に買ってくれた。
旦那の優しさに勇気をもらい、覚悟を決めて母の待つ家に帰ることにする。

玄関ドアを開けるときはとても緊張した。
事情を知った母は当然、怒った顔で私の方をにらむ。
けれど、送ってくれた旦那に対しては「この子が迷惑かけてごめんなさいね。」と謝り、怒ることはなかった。私はそのことに心底ほっとした。

「あまり怒らないであげてください」
そいって旦那が帰った後
私は母にきつく叱られるかと思ったが、母は「早く寝なさい!」
とひとこと言うだけで、がみがみと小言をいわれることはなかった。
体調の悪い娘を叱るのが忍びなかったのか、旦那のおかげなのかありがたかった。

幸い熱は37度㈹でおさまり高熱が出ることはなかった。
が、咳やのどの痛みは長引き、しばらく声が出しづらく、会社でもささやき声しか出せない日々が続いた。幸い会社の人は優しく、普通の音量で話せない私の言葉に対して注意深く耳を傾けてくれた。

幸いひどい状態にはならなかったが、無理をしたことで、私は旦那や家族、間接的に会社の人にまで迷惑をかけた。
健康体の旦那には幸い私の風邪はうつらなかったが、うつす可能性はもちろんあったし、水族館で風邪菌をまき散らし、全く関係ない他のお客さんに風邪をうつしてしまっていたかもしれない・
当時25歳の私。いい大人なのになにをやっているのだと、私は状況を考えない自分の行動を大反省をした。

風邪が良くなり、旦那に水族館デートの日の謝罪をすると、旦那は言ってくれた。
「確かに無理したのは良くなかったけど、そんなに俺に会いたいって思ってくれて、可愛かったし嬉しかったよ。」
「お母さんに怒られるって考えて落ち込む姿も可愛いかった(笑)」

大迷惑をかけたのにもかかわらず、一度も私を責めたり、嫌な顔をせず、終始優しかった旦那を私はこの日からよりいっそう信頼し、大好きになったのです。




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