「うたかたモザイク[TF1] 」で永遠の愛を知る猫と人間のはかない交流
「うたかたモザイク」に編まれている一編の短編小説「神さまはそない優しくない」は、通勤途中の駅のホームで亡くなった夫が猫に姿を変えて、妻の飼い猫として暮らす話だ。設定はユーモラスだが、妻に対する夫の強い愛情を感じる描写が続く。一方の妻もずっと夫を忘れることはない。
この小説を読むまで、永遠の愛なんて無いと思っていた。「いつか熱は冷め、記憶は薄れ美化されていく」私のそんな思い込みは一掃された。「どうせ感情は上書きされていくんでしょ。永遠に続くものなんか何もない」ずっとそう思って