マガジンのカバー画像

レビュー

38
記憶に留めたい本や映画など
運営しているクリエイター

記事一覧

アンメットの意味を独白〜ドラマ第6話〜

ドラマ「アンメットある脳外科医の日記」は、記憶障害となった脳外科医を巡る物語だ。川内医師…

あいみょんの「会いに行くのに」はそれぞれの記憶がテーマ〜『アンメット ある脳外科…

あいみょんは意外な言葉を操る詩人だ。 冷蔵庫にラブレターをしまう人はいるとしても、食べ損…

YOASOBIの’’HEART BEAT’’に大火災の跡にたたずむ少女の姿がみえた

能登半島地震以来、耳を離れない音楽がある。YOASOBIのHEART BEATだ。この歌は10代の迷いから…

成瀬は天下をどう取った?〜2024年本屋大賞受賞作に寄せて

成瀬の目標は世の中の役に立つこと。 それは本当に天下取りなのか。 2024年の本屋大賞は、宮…

【虎に翼】米津玄師さんの「さよーならまたいつか!」を聴いてみた

米津玄師の「さよーならまたいつか!」が耳を離れない。幻想的な歌詞がいろいろと思いを巡らせ…

幾田りらはライブの人だった〜SKETCHツアーin Yokohama

幾田りらのライブがよかった。CDやサブスクでは分からない空気感が伝わってくる。本人による楽…

「ガラスの鼓動」斉藤由貴名アルバムその1

1986年に発表された「ガラスの鼓動」と「チャイム」は今でも名作と名高い。当時、ユーミンのアルバムと比べても遜色ないと評論されていた記憶がある。 最終曲「今だけの真実」を聴きたくて、AppleMusicを探していたら2009年にリマスタリングされていることを知った。やはり評価されていると思われる。 なつかしくて1曲目から聞いてみると驚き。捨て曲が全くないのである。思わず全部聞いてしまった。名アルバムにリアルタイムで出会えた当時がなつかしい。シングル曲の3曲に負けず劣らず、

第2話【家族だから愛したんじゃなくて...】〜ネタバレが厚みになる物語

「まだ昼ご飯を食べてない」 知的障害のある私の息子のことばで我に返った。 そういえば・・…

【推しの子第5話】恋愛リアリティショーと覆面筋トレ系ではじまる芸能活動(ネタバレ…

今回のお話アイドルユニットを1から作るお話でした。 (アクアの方は恋愛系の番組に出演しは…

YOASOBIのアイドルが全世界ヒット中らしい

アイドルのヒットぶりが凄いことになっている。世界14位って! 今回は、楽曲を楽しむための情…

ポケモンと工芸はよく似合う−動けなくなる展示会

シャワーズと出会って動けなくなった。私のお目当てではなかったのに、この人間ぽさ、なまめか…

【推しの子 第3話】プロのこだわり

撮影現場で元天才子役・かなが、アクアに話した言葉。やはり推しの子は世界観が深いと思った。…

YOASOBIのTikTok LIVE が凄ごすぎた!

YOASOBI TikTok LIVE at THEATER MILANO-Zaを見た。TikTokでライブを見るのははじめて。こんな…

「うたかたモザイク[TF1] 」で永遠の愛を知る猫と人間のはかない交流

「うたかたモザイク」に編まれている一編の短編小説「神さまはそない優しくない」は、通勤途中の駅のホームで亡くなった夫が猫に姿を変えて、妻の飼い猫として暮らす話だ。設定はユーモラスだが、妻に対する夫の強い愛情を感じる描写が続く。一方の妻もずっと夫を忘れることはない。 この小説を読むまで、永遠の愛なんて無いと思っていた。「いつか熱は冷め、記憶は薄れ美化されていく」私のそんな思い込みは一掃された。「どうせ感情は上書きされていくんでしょ。永遠に続くものなんか何もない」ずっとそう思って