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【選挙ウォッチャー】 台東区長選2019・分析レポート。

いよいよ3月21日から統一地方選が幕開けとなりますが、その前に統一地方選の行方を占う台東区長選と台東区議選が行われることになりました。ぶっちゃけた話、選挙をやる前から結果が決まっているようなものであり、どちらが勝つのか分からないというような選挙の面白さはなく、どう楽しんだらいいのかが分からないところあったのですが、こうなったら注目は武田完兵さん、御年70歳。生活保護を受給しているホームレスでありながら100万円の供託金を貯め、このたび9回目となる選挙挑戦。これが最後の立候補になってしまう可能性もあるので、その生き様をしっかり刻んで差し上げたいと思います。

服部 征夫 76 現 自民・公明推薦
小高 明  70 新 共産推薦
武田 完兵 70 新 ホームレス

台東区は、上野、浅草、谷中、根岸、合羽橋、鶯谷、ソープ街の吉原など、実にたくさんの顔を持つユニークなスポットです。儲かっている個人事業主や中小企業も多く、税収は豊富です。たくさん収入があるけれど、無駄な支出も多いというのが台東区の顔なのですが、現職は76歳。任期をまっとうする頃には80歳になる計算ですが、まだまだお元気で選挙も強い。区議選はだいぶ白熱した展開になりましたが、区長選は非常にまったりとしたものになりました。

■ 近年稀に見る高齢選挙

3人が立候補して全員が70代というのは、いくら高齢化社会であっても非常に珍しいと言えます。しかも、現職で最有力とされる服部征夫さんは76歳で最年長。対抗する共産党の小高明さんと武田完兵さんが70歳ということで、若者がまったく立候補せず、どいつもこいつもジジィばかり。服部征夫さんが非常に強いので、勝ち目のない戦いに挑みたくないということもあるのかもしれませんが、これと言って実績があるわけでもないのに現職が強すぎるというのは、これはこれで問題です。区議選の方には30代の若者が続々と立候補していたのですが、どいつもこいつも選挙に敗れてしまい、オジサンたちが安定の勝利。能力のある若者が勝てず、仕事をしない若者が勝ってしまう。日本の闇はかなり深いと言えます。

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