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【選挙ウォッチャー】立憲民主党代表選2020・分析レポート。

世間の注目は、選挙をやる前から結果が決まっているような自民党総裁選にばかり集まっていますが、9月7日告示、10日投票という非常に短いスケジュールで、立憲民主党と国民民主党の合流新党の代表選がありました。代表選と合わせて合流新党の党名を決める投票も行われ、改めて、大きな野党勢力が誕生しました。国民民主党に所属していた議員のうち、代表の玉木雄一郎さんや前原誠司さんなど14人は合流せず、新党を結成することになりましたが、ほとんどの議員は合流することになり、国民から期待される大きな野党勢力を目指して、まとまる決断をしたことになります。

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枝野 幸男 56 立憲民主党代表
泉 健太  46 国民民主党政調会長

代表選に立候補したのは、立憲民主党から枝野幸男さん、国民民主党から泉健太さん。一時期は無投票当選で枝野幸男さんに決まるのではないかという見方もあったようですが、ちゃんと代表選が成立しました。立憲民主党と国民民主党が合流し、さらには無所属になっていた人たちも20人ほどが加わったことで、国会議員149人が所属する巨大な野党が誕生することになりました。これまで国民民主党に所属していた人たちは、2017年の衆院選で、当時の代表・前原誠司さんが民進党を小池百合子さんの「希望の党」に身売りすることを決めたために翻弄された人たち。小池百合子さんの「排除します」という発言が原因で逆風が吹き荒れるも、国民民主党で議員を続けているということは、それでも選挙に勝った実力のある人たちだということになります。しかし、その後の「国民民主党」の政党支持率は1%にも満たない状態が続き、このまま国民民主党にいるのでは比例復活の可能性がほとんどありません。また、これまで民主党を支えてきた「連合」の皆さんも一つにまとまることを望んでおり、一説には10月にも解散総選挙が行われるかもしれないと言われる中で、この状況を打破するためには、一つの大きな塊になって戦おうというわけです。


■ 合流新党のメンバーは149人

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今回の合流新党の代表を決める選挙は、メンバーである149人の国会議員によって決められました。149人の内訳は、立憲民主党が88人、国民民主党が40人、無所属が21人となっていました。もし立憲民主党の議員が全員、枝野幸男さんが代表の方が良いと投票すれば、自動的に枝野幸男さんが代表に選ばれることになる構図でした。党名についても同じで、もし立憲民主党の88人全員が「立憲民主党のままが良い」ということを選んだとすると、党名もまた「立憲民主党」となります。そんな前提で、この先の結果を見ていただくと、とてもわかりやすいかと思います。なお、このたびの代表の任期は2022年9月までとなっており、どうやら代表の任期は2年間と定められているようです。


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