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【選挙ウォッチャー】 旭市長選2021・分析レポート。

7月11日告示、7月18日投開票で、千葉県の旭市長選が行われました。現職の明智忠直さんは、今年78歳ということで不出馬を表明したため、新人4人による大激戦。本来なら、この時期に「選挙も熱いが、九十九里の海も熱い」ということで、たくさんの海水浴客で賑わっているところだと思うのですが、今年は新型コロナウイルスが猛威を振るっており、誰も海で遊ぶテンションではないので、海はサーフィンを楽しむ地元のオッサンぐらいしかいませんでした。

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高橋 利彦  78 新 無所属(元旭市議)
菅生 隆   62 新 無所属(無職)
米本 弥一郎 60 新 自民・公明推薦(元旭市議)
戸村 ひとみ 63 新 無所属(元浦安市議)

ずいぶんと賑やかな選挙になってはいるのですが、実際には米本弥一郎さんが大幅にリードしていて、高橋利彦さんが追い、戸村ひとみさんと菅生隆さんにとっては、かなり厳しい戦いだったと言っていいのではないかと思います。実際に見てきた感想としては、自民・公明にガッツリと推薦されている米本弥一郎さんは圧倒的に強く、これだけ組織を固められてしまうと、他の候補はなかなか太刀打ちできないのではないかという印象でした。一人ずつ詳しく見ていくことにしましょう。


■ 菅生隆候補の主張

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菅生隆さんは、ほぼ単独で戦っていた泡沫候補のオジサンです。銚子商業高校や市立銚子高校などで英語の先生として勤務してきたそうですが、このたび50年以上住み続けた旭市の市長を目指して立候補してきました。公約としては、看護師に感謝の気持ちを込めて商品券を支給すること、市長の給与を20%削減すること、ふるさと納税の受け入れを倍増させることなどを語っていました。新型コロナウイルスへの具体的な対策については、ほとんど何も語っていない状況です。

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カメラを向けられて緊張してしまったのか、やたらたどたどしい演説になってしまい、かなり頼りない印象を受けましたが、組織に応援されている様子もありませんし、同時に市議補選が行われていて、まずは市議からステップを踏んで行こうという感じでもないので、何の後ろ盾があるわけでも、何か準備をしてきたわけでもなく、いきなり市長選に立候補して終うのは、自己評価の高い人である証拠だと思います。ただ、普通の不織布マスクをつけて演説をしていましたので、新型コロナウイルス対策については、常識的な価値観を持っている人だと言えます。


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