見出し画像

【選挙ウォッチャー】 三重県知事選2019・分析レポート。

4月7日の統一地方選では、大阪府知事選も含め、11道府県で知事選が行われることになりました。4年に1回のこととはいえ、あまりに見てきた選挙の数が多すぎるため、選挙分析レポートをほぼ毎日お届けしなければならないくらいになっているのですが、記念すべき第1弾は「三重県知事選」をお届けしたいと思います。おかげさまで、キートスでご支援くださった方々のおかげで、「青春18きっぷ」をゲットし、まずは三重県に乗り込みました。典型的な「現職vs共産党」という、選挙をやる前から結果が分かっているような選挙なのですが、これが日本の現実なのですから、お伝えしないわけにはいきません。

鈴木 英敬  44 現 自民・公明推薦
鈴木 加奈子 79 新 共産党推薦

偶然にも「鈴木対決」となった三重県知事選ですが、ぶっちゃけた話、選挙をやる前から結果が決まっているような選挙であると言っても過言ではありません。なにしろ、ただでも「自民・公明vs共産」の時点で弱いのに、共産党から立候補している鈴木加奈子さんは79歳。完全に「おばあちゃん」です。本来、政治をするのに年齢は関係ありません。歳を重ねても頭脳明晰な人は現役バリバリなので、もしかすると鈴木加奈子さんもパワフルなコンピューターおばあちゃんなのかもしれません。しかし、この国の有権者は何も考えちゃいないのです。イメージだけで投票する世界が広がっている中で、鈴木加奈子さんが勝てる可能性は極めて低い。その中でどのような戦いを繰り広げるのか。初めて三重県をじっくり追いかけることになりました。


■ 三重県知事選の争点

実は、三重県には争点らしい争点はありません。というのも、鈴木英敬さんには実績らしい実績もないけれど、無駄なものにお金を使って街を破壊するようなこともしていないからです。良くも悪くも「お金がない」ため、派手に無駄なお金を使うことができない代わりに、必要なこともできないというのが三重県の置かれている厳しい現状です。お隣の愛知県はグングンに成長しているのに、三重県は厳しい財政事情のため、道路の白線さえも直せないほど。県民からは「事故が起こる前に直してくれ」と言われているのに、お金がないから直せない。まさに疲弊する地方行政のド真ん中を行っているのです。その中で頭のおかしい知事だったら、借金してでもお金を使い、あとはどうなっても知ったこっちゃないをするところですが、限られた予算の中で地味にやりくりしているので、共産党の入る隙がないとも言えます。


ここから先は

4,057字 / 18画像

¥ 250

いつもサポートをいただき、ありがとうございます。サポートいただいたお金は、衆院選の取材の赤字分の補填に使わせていただきます。